年功序列のないグロースハック。「やりたい」に進める、贅沢な風が吹く場所。

interviewee

藤村 海仁
商品開発本部 メディアプロデュース統括部 バイトルグロースハック部 グロースハック課 ▼詳細

author

秋山 美優
商品開発本部 クリエイティブ統括部 広告制作部 首都圏制作2課 ▼詳細

2020年度、dipは『Adobe Experience Maker Award 2020』を受賞した。これに大きく貢献しているバイトルグロースハック部の中で、メキメキとスキルを伸ばしているプレイングマネジャー藤村さん。事業会社のインハウスで、デザインや映像作成・HP更新などをしていたという彼が、2015年にdip入社を決断し、居続ける理由とは。

「このままじゃずっと作業者のままだ」という焦燥。そして転職。

秋山:本日はバイトルグロースハック部についていろいろ教えてください!早速ですが、どんな方たちがいらっしゃるのでしょうか?

藤村:よろしくお願いします。そうですね、バイトルの競合媒体を運営する会社から転職してきた方とか、自営業をしていた方とか、元漁師なんて方もいました。2020年になってから組織編成があったので、今あげた方々は別の課になったりもしていますが。

秋山:競合からも来てるんですね。藤村さんは前職ではどんなお仕事を?

藤村:デザインの学校を出ているので、その方向で就職しました。Webへの広告出稿もすれば紙媒体でパンフレットを作ったり、地方のローカルCMもやったりしてる会社だったので、デザインを作ったり、DTPオペレーターをやったり、何でも屋みたいな感じでいろいろやってましたよ。

秋山:デザインの万屋(よろずや)さん!何だかかっこいいですね。どうしてdipに転職されたんですか?

藤村:体力的にシンドイっていうのもありましたが、このままここにいても、作業者のままずっと変わらないなぁと思い始めたのがキッカケです。転職活動ではあわせて3社の企業に受かったんですが、入るならdipしかないなと思って入社を決めました。

秋山:へえー!何でですか?

藤村:自分の中の仕事軸が、dipと一番近かったんだと思います。学生の頃にインターンで結婚式場に行って、映像を作ったり広報をやったりしていたときがあって。そのとき、みんなすごく幸せそうだな、いいな、と感じていたんです。もともと華やかな業界っていうのもありますけどね。

秋山:幸せしかない場所ですもんね。

藤村:そのときから、働くならこうやって、人が喜んでくれることをしたいなあって漠然と思うようになったんです。大義名分みたいになっちゃいますけど、自分の作ったアウトプット物で誰かの生活がちょっとでも良くなったとか、誰かがちょっと幸せになったとか、そういうのが良いなって。でも最初、dipは面接で落ちたと思ってました。5分くらいしか話さなかったんじゃないかってくらい、はやく終わったように感じて(笑)

秋山:短い(笑)何を話したんですか?

藤村:さっくりと中長期的なキャリアの話をしていただきました。そのとき話した方が、すごい職歴を持っている人だったんですよ。プロサッカー選手から漁師になって、ウォーターサーバーの営業になって、dipで営業をやって、企画をするようになってっていう感じの。僕自身もいわゆる『ふつう』の道ではない経歴をたどっていて、どうしようって思っていた中だったので、その方の話が指針のように感じられて。それで、落ちたかもしれないけどここがいいなって。

秋山:無事に縁がつながって良かったです!

根拠があれば提案は自由。

秋山:そういえば、具体的な仕事内容を伺っておりませんでした。やっぱりプロジェクト(以下PJ)って多いのでしょうか?

藤村:そうですね。1週間くらいで行う短いものから1年~2年くらいの大がかりなものまで含めて、年間で100くらいは動いています。

秋山:多いですね。若手にガンガン任せていく感じです?

藤村:新卒採用を継続的に行っているので、必然的に若手にチャンスが行きやすい環境ではあります。でも、そうじゃなくても「やりたい」って手を挙げればやらせてくれるっていう風通しの良さはあると思いますよ。競合から転職してこられた方たちからは、そういうある種の自由さに惹かれて来たんだよって話を聞いたりしています。

秋山:なるほど。藤村さんの経験で風通し良いなーって感じた経験はありますか?

藤村:いろいろありますが、一番は、はたらこねっとに新機能を付けたときですね。はたらこねっとって、女性ユーザーが多いサービスなんですよね。中でも主婦さんが多くって、家庭があって働き方が限られる方が多い。そこを踏まえてユーザーインタビューを行ったとき、勤務時間よりも、拘束時間で仕事を探す人が多いってことがわかったんです。働く時間は8時間でも、家から職場に行って帰ってきて、それぞれ1時間ずつ取られると計10時間の拘束時間になる。それでいくらもらえるのか?と考えて働く場所を探している方が多いというデータが取れたので、それを提示しながら『通勤時間検索の機能を付けましょう』って提案しました。無事に採用されて、今のはたらこねっとには『通勤時間で探す』ってものができました。

秋山:藤村さんが作ったんですか!すごい。めっちゃ嬉しいですねそれは。

藤村:めっちゃ嬉しかったです(笑)年齢とかじゃなくて実力ベースで評価がされるので、シビアだけど腕試しにもなるので面白いですよ。

技術を極めるか、プロダクトオーナーに挑戦するか。

秋山:『プレイングマネジャー』の肩書を背負っている藤村さん。やっぱり現場が好き、作業が好きって感じで、マネジメント重視よりもプレーヤーとしての道を選ばれたのでしょうか?

藤村:それもありますね。あとは不安もありました。現場を離れると、今のポテンシャルを維持できないんじゃないかっていう。今の自分の生産性とか、メンバーとの会話が成り立っている理由って、現場に近いからだと思うんです。もしも現場作業を離れて、メンバーを見ることが中心の組織マネジャーになったら、業務遂行能力が落ちてしまうんじゃないかという不安がずっとあって。勘が鈍りそうというか。だから、自分にはExpert職(以下E職)、いわゆるプレイングマネジャーみたいなものが合うと思ってこっちに進みました。

秋山:ああ、わかります。大人になると子どもの気持ちがわからなくなるのに似てますよね。とすると今後も現場でのキャリアを高めていくのが目標でしょうか?

藤村:実は、恥ずかしながらまだ迷っているんですよね。グロースハッカーとかWebディレクターとか、今のように現状改善を行うプロになっていきたいのか。一方で、グロースハック課が部として独立する前までは対クライアント企業のカスタマーサポートもやっていたので、ゆくゆくは事業責任者とか、プロダクトオーナーを目指すような方向でいきたいのかっていう選択肢もあって。上司ともよく話しますが、うーん、まだどう進むのかは明確になっていないです。

秋山:何に迷われているんですか?

藤村:どっちに進むとしても、戻るのは難しいと思っているんですよ。今って、バイトルのグロースハッカーとして進むには軌道に乗っていると思うんです。だからこのまま今の仕事を突き詰めて改善を行っていくのも良いとも思うんですが、プロダクトオーナーっていうのは憧れでもあったので、挑戦したい気持ちもある。でもそこに挑戦したときに、今の生産性の維持だったり、まわりからの期待に応えられるような成果を出せるかって言われると、今はまだ難しいかもなとも思ったり。

秋山:迷ってますね(笑)

藤村:社内転職とはいえ、ある種ジョブチェンジに近いんですよね。キャリアを変えるための1~2年の投資が成功するかしないかはわからないっていうのもありますし、自分が違う方向を向き始めたことが何らかの形で影響して、バイトルというサービスの成長が止まったり、滞ったりする可能性もある。メンバーの頃は自分ひとりの問題だったけど、今は自分がコケるとメンバーもコケてしまうので、やっぱり責任は大きくて。挑戦しようにもそういう葛藤だったり、対策の模索だったりっていうのも相まって、迷ってます。メンバーのせいにするなって怒られそうですけど(笑)

秋山:藤村さん、いろんなものに愛が深いんですね。

藤村:いやいや(笑)新卒採用もしていたりで若手が増えてきている中なので、ないがしろにはできないじゃないですか。

秋山:それは確かに。でも「どっちに進もうか」を自社内で迷えるっていうのは素敵ですよね。目指したい人とか、ここならスキルが伸ばせる・自分の能力を活かせるって思える環境がなかったら転職しちゃいますもんね。

藤村:そうですね。うちの人すごくって(笑)dipは2020年度の『Adobe Experience Maker Award 2020』を受賞して、『日本国内でAdobe Experience Cloudを使って事業成長の加速、顧客ロイヤルティを上げることで、目覚ましい成果を上げている企業』という評価をいただいたのですが、受賞の理由には、バイトルグロースハック部部長の存在が大きいです。あんなふうに国内はもとより、世界規模で認められるようなグロースハッカーになるのか。それとも僕が入社時にお世話になった方のように、エグゼクティブな方向にいくのか。目指すべきものが大きすぎて遠すぎてすぐには決められないけれど、目指せる人が、ものがあるっていうのは良い環境だなと思います。

関連記事一覧

interviewee

藤村 海仁

商品開発本部 メディアプロデュース統括部 バイトルグロースハック部 グロースハック課 前職では紙からWeb、CMまでを手掛ける会社で作業スキルを上げてきた。2015年にdipへ入社後は、データベースを元にPDCAを回すグロースハッカーとして活躍中。dip自転車部員。

author

秋山 美優

商品開発本部 クリエイティブ統括部 広告制作部 首都圏制作2課 ライター・ディレクターを担う人。感化されやすく占いは9割信じるが、1割の猜疑心が根深い。最近の生活に欠かせないものはYoutubeとアマプラ。