【ピンチはチャンス】営業職だった私が企画職にキャリアチェンジして学んだこと

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松川理紗
商品開発本部メディアプロデュース統括部メディア編集部バイトル課 ▼詳細

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小林 宥太
商品開発本部 dip.S.W.A.T S.W.A.T課 採用担当 ▼詳細

今回は商品開発本部 メディアプロデュース統括部(以下MP) バイトル編集課でAIダイレクトメール商品の企画に携わられている松川 理紗(マツカワ リサ)さんにお話を伺いました。ディップのファウンダーズスピリットの一つである「ピンチはチャンス」を体現したエピソードや、AIダイレクトメールサービスのリリース時のことなど、詳しくお話しいただきました。

サービス改善への意欲から自ら商品企画職にキャリアチェンジ

小林:本日はどうぞよろしくお願いいたします。簡単に自己紹介からお願いいたします。

松川:松川理紗です。2020年に営業職採用コンサルタントとして新卒入社し、最初の2年間は足立区、葛飾区、荒川区などのいわゆる下町に近いエリアを担当していました。3年目から商品開発本部に異動し、今に至ります。

小林:エリア営業ではどのようなお仕事をされていたのですか?

松川:人材不足の課題を抱える企業様に対してバイトル等の求人広告メディアやDXサービスなどを提案し、採用活動を支援する仕事です。ただ営業として提案するだけではなく、実際の求人原稿の取材から作成までも担当するので、とにかく企業様に寄り添う仕事でした。

小林:営業からMPに異動するきっかけは何だったのでしょうか?

松川:2年間営業職として働いていた時は、完成された商品をお客様に提供したり、形があるものに対して自分なりの活用方法を実践していく仕事が多いと感じていました。そういった業務をしている中で、「もっとこんなこともできたらいいのに」「完成されたものに付加価値をつけるのではなく、完成させる仕事をしてみたいな」と考えるようになりました。自分のアイデアを具現化し、商品化できる場所がないかと探している時にディップにもそういった部署があると知り、自ら社内公募に手を挙げて異動させていただきました。

小林:社内公募というのはどういう仕組みなんですか?

松川:公募なので社内全体に展開されます。自分で挑戦してみたい部署や職種があれば誰でもエントリーすることができ、エントリー後は、面接などの選考が進みます。なぜ自分がその部署や職業に異動したいのかという理由を明確にしておくことが重要だと思いますね。普通の転職活動は社外で行いますが、それを社内で行うイメージと思っていただけるとわかりやすいかと思います。

小林:ありがとうございます。異動後のMPではどんな仕事をされてきたのですか?

松川:私はバイトルのバックエンド部分を担当しています。バックエンドなのでユーザーが操作するサイト画面ではなく、営業やクライアントが利用する画面、裏側のシステムが守備範囲です。原稿の管理画面、レポートなどの改修、新商品の機能の企画・開発に関する業務を担当しています。仕事内容は多岐にわたり、ただ企画するだけでなく、営業はもちろん、他部署とも連携して業務を行なっています。昨年の秋、もともとあったスカウト商品が「AIダイレクトメール」としてリニューアルするプロジェクトにアサインいただき、最近はそちらをメインで担当しております。

小林:AIスカウトの商品ですよね。そちらについてもう少し詳しく伺いたいです。

松川:通常の求人活動は、企業が求人を出していい人が来るのを待つスタイルになっているのですが、ダイレクトメールはお客様(企業)から求職者(ユーザー)に対して「うちで働きませんか?」と直接アプローチができる商品です。もともとそういった機能はバイトルに備わっていたのですが、それをもっと効率的に活用してより良い採用活動ができるよう、そしてユーザーにもっと質のいいスカウトメールが届くようにリニューアルしました。

小林:具体的にはどのようなリニューアルがなされたのですか?

松川:AIの導入が一番大きな変化ですね。旧商品のスカウトメールでは、求人が出ているお店がある市区町村やその近隣など限定的なエリアの求人を検索したり閲覧、応募しているユーザーにスカウトを送っていました。新しくなったAIダイレクトメールでは、リニューアル前よりも範囲を広げ、より多くのユーザーを対象としています。そのため、電車やバスを使って通勤する必要があったとしても自分にあった/興味のある仕事を探したいというニーズにも応えられるようになりました。また、AIがユーザーを「応募可能性の高い順」に並べ、上位のユーザーにだけメールを届けることもできるようにしました。旧商品では、行動履歴はあっても応募可能性が未知数であるユーザー全員にメールを送っていたので、マッチングしづらく、スカウトを送ってもなかなか求職者が集まらないという状況にありましたが、場所で絞るのではなく、応募可能性という軸を用いることでユーザーと企業がより効率的に出会えるようにすることができました

小林:応募可能性というのはどうやって測るのでしょうか?

松川:AIによって導き出します。案件情報と検索/閲覧/応募などのユーザーの行動履歴をAIが分析し、求職者を応募可能性が高い順にスコア化しています。

「悩んでも明日は来るし納期もある」ポジティブシンキングでピンチをチャンスに

小林:リニューアルするにあたって大変だったことはありますか?

松川:営業から全く違う部署への異動だったので、最初は新卒と同じくらい何も知らない、何もできないという状態でした。やっとMPの基礎的な仕事がちょっとずつ分かってきたタイミングでAIダイレクトメールの主担当という責任者的なポジションになって正直戸惑いもありましたね。大きな責任を伴う仕事だったので、知識が不十分な中でそれを担うプレッシャーだったり、とにかくがむしゃらにやらないといけない状況というのは、大変だったというか、ピンチだったなと自分でも思います。

小林:松川さんがこのようなお仕事を任されたのには、どんな理由があったのでしょうか?

松川:前任者が退職されてその後任として私が担当になりました。とても恐縮なお話ですが、営業経験を通じて学んだ市場や顧客に対する理解を活かして現場がどんな商品を必要としているかを顧客目線で考えられる可能性が高いと期待していただき、私に任せてみようとなったと聞きました。任された仕事を責任感もってやりきるところ、やったことのない仕事でも物おじせず、前向きに捉え、どんな情報も吸収しようとする姿勢も評価していただけたようです。

小林:そうだったのですね。専門的な単語や知識など本当に何も知らない状態で、プレッシャーのある仕事を任されて、精神的にも肉体的にも大変だったのではないかと思います。

松川:そうですね。AIダイレクトメール自体、本当に長い時間をかけて進めていたプロジェクトでしたし、前任者がとても優秀な方で、背中を追いかけたいかっこいい先輩だったんです。何でもできるマルチな先輩と何も知らない私を比較してしまい、これが当時一番大きなプレッシャーでした。やらなければいけないことがたくさんあって忙しい肉体的なピンチと、負い目を感じている精神的なピンチ、この2つのピンチがあったなと思います。

小林:そんなピンチをどのようにして乗り越えられたのでしょうか?

松川:自分で言うのもあれなんですが、比較的ポジティブな性格をしているので、とにかく何でもやってみるのをモットーにしています。きついな、ピンチだな、何もわからないなと思っていても、やってみないことには何も始まらない。もちろん計画を練って慎重に行動することも大事ですが、プロジェクトへのアサイン当時は計画を練るほどの知識も経験もない状態だったので。営業職にいた時も同じで、とにかく行動に移すということを大事にしていました

あとは必要な時は遠慮せず周りに助けを求めるというところは意識していました。幸いなことに様々な部署の方と連携して進めるプロジェクトだったので、最初はとにかくその人たちに分からないことをプライドを捨てて聞いてみるというのはやっていましたね。ポジティブシンキングと周りの皆さんの支えのおかげで乗り越えられたのかなと思ってます。

小林:このプロジェクトを通してご自身でどういったところが成長したと思われますか?

松川:営業から異動してきて1年でやっとMPの一員として色々立ち回れるようになってきたかなと思います。身についた力として自分で思うのは「タスク管理力」「自走力」「伝える力」の3つですね。AIダイレクトメールのPJが落ち着くまで本当にタスクと納期に追われ続けていたのでとにかく鍛えられました。自走力についてはわからないことがあったらすぐ誰かに聞くのではなく、まずは自分で考えて自分で行動できることが圧倒的に増えましたし、考え続けることの大切さも学びました。

小林:伝える力についてはどうですか?

松川:他部署と連携して商品を作り上げていく過程や、実際にリリースに向けて営業担当へ商品を展開する時などとにかく自分の意思ややりたいことを他者に伝える機会が多かったので、自分と相手で認識の齟齬なく伝えるためにどういうコミュニケーションを取ればいいのかをとても考えるようになりましたね。

小林:ポジティブシンキングと謙虚な姿勢でピンチを乗り越えられ、ご自身が成長するチャンスに変えられたのですね。その他に大変だったことはありますか?

松川:AIダイレクトメールは私がいる部署から開発チームに要望を出し、改善していく流れなのですが、その要望を考えるところも大変でした。ディップはユーザーファーストを第一に掲げてるので、ユーザーにとっていかに良い商品にするかを考えながら、求人を出す企業にとっても、商品を売る営業にとっても良いという、この3つのバランスを取る必要があります。こういった様々な視点から考え続けないといけないところは難しいと感じます。

元営業だからこそできるアプローチで企画を進めたい

小林:サービスの裏側、管理画面を作るとなると、やはり営業での経験が活かされるのでしょうか?

松川:要素としてはありますね。ユーザーと企業に偏った要望を出してそれが実際に商品化されてしまうと、営業社員の工数がとても多くなり生産性が落ちてしまいます。私は営業の経験がある分、営業社員はこれを手間だと思うだろうとか、営業社員はここをこうしたほうが効率的に仕事ができるのではないかなど、経験が活かされたアイデアや視点を持てる部分はあると思います。AIダイレクトメールも、効果を最大限引き出すためには営業社員とコミュニケーションを取りながら商品開発を進めていくことが不可欠だなと感じていました。営業時代にナレッジマート(営業ナレッジの記事資料作成や社内共有を担当する組織が運営する社内メディア)の資料をよく参考にしていたことを思い出し、関連記事を充実させたり、効率的な使い方のマニュアル動画を自分で作って営業社員に展開する動きを始めました。

小林:リニューアル後のAIダイレクトメールはうまくいっているんですか?

松川:リニューアルからまだ数ヶ月なので、まだまだ課題もありますね。例えば、リニューアルしたAIダイレクトメールは応募可能性が高い人にだけ送るので旧商品よりも効率的で無駄打ちがないはずなのですが、これまで何通スカウトを送ったかの「数字」を目標数値としていた営業社員の中にはたくさん送った方がいいじゃないか、と思う人もいて。

小林:私もスカウトはたくさん送った方がいいような気がしてしまいます。

松川:感覚的にはそうですよね。でも対象者全員にスカウトを送ってしまうと、一部のユーザーにとって全く興味のない企業や職種から大量にメールが届いてしまって、そもそもメールを開くことやめてしまう、そんな可能性もあります。ユーザーにとってマッチング度の高いものだけを届けたい、そしてバイトルっていいサイトじゃんと思ってもらうことで、採用につながる一助になると信じています。

小林:今後チャレンジしたいことはありますか?

松川:まだまだAIダイレクトメールには改善の余地があるので、責任者として更にいい商品になるよう努めていきたいです。リニューアル後見えてきた課題がたくさんあるので、まずそこを改善したいですね。今は、もっと一人前のMP社員になるべく成長をしていきたいフェーズなので、今回のダイレクトメールのプロジェクトのように担当を任せていただく時があれば、同じく営業の経験を生かしながらユーザー、企業、そして営業社員に寄り添った企画ができればなと思っています。

小林:最後にこれからディップの選考を受ける就活生に向けてメッセージをお願いします。

松川:ディップはこれをやりたいですとか、こういうことをしたいですといったことに寛容な会社だと思います。最初は何もできなくて当然です。私は営業の経験が全く無い状態でディップに入って、営業としての心構えやスキルを学び、その後にまた何も知らないMPに異動しました。 本当に何も下地がない状態で飛び込んだとしても、意欲さえあれば怖いものはないです。ぜひ私たちと一緒により良い社会の実現に向けてチャレンジしていきましょう!

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松川理紗

商品開発本部メディアプロデュース統括部メディア編集部バイトル課 2020年新卒入社。入社2年は営業部で勤務、その後3年目よりバイトル課へ異動。バックエンド担当として、原稿の管理画面、新商品の機能の企画・開発に関する業務を担当。

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小林 宥太

商品開発本部 dip.S.W.A.T S.W.A.T課 採用担当 新規事業企画を担当するS.W.A.T課の採用担当。最近のマイブームはサウナ。