上長の口ぐせ 「企業を好きになるまで調べろ」の意味。 【新卒1年目を振り返ってVol.3】

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小瀬木 夕希
企画・統括本部 クリエイティブ統括部 広告制作部 関西制作課 ▼詳細

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石井 裕治
商品開発本部 クリエイティブ統括部 広告制作部 中日本制作課 ▼詳細

「取材がイヤだった」と語るのは、2019年入社の小瀬木 夕希。そんな彼女の意識を変えたのが、ある上長との出会いでした。転機となった出来事と1年間の振り返りをオンラインインタビューで聞いてみました。

苦手を乗り越え、1人立ちできたと思っていた。

石井:関西制作に配属された小瀬木さんだけど、入社してすぐ壁にぶつかったとか。

小瀬木:はい。実は、私すごい人見知りで。入社当時は、初対面の人と話さないといけない取材がイヤでイヤで仕方なかったんですよね…。つくることは好きだけど、人と話すことは苦手。そんな感じだから、取材にいっても表面的なことしか聞けなくて。取材に行く度に「これを聞けばよかった」「あれができていなかった」と反省ばかりしていました。

石井:取材が終わった後に、1人反省会しちゃうよね。

小瀬木:しますよね。それでもなんとか自分なりに考えたり、準備をしたりして、7月にはある程度の仕事は先輩のサポートなしでもできるようになった…と、この時は思っていました。

名古屋から来た上長に打ちのめされた。

石井:思っていた…?

小瀬木:はい。夏を過ぎたあたりで組織変更があり、直属の上長が名古屋の制作部から来た課長(現・dip people編集長)に変わったんです。新しい組織になってすぐに、その上長が「どんな風に取材を進めてるのか見てみたい」と私の取材に同行してくれて。すでにある程度の仕事は1人立ちをしていたので、いつも通り取材をしていました。ですが、オフィスに帰ってくると「取材の空気がつくれていない」「質問の仕方もヘタ」「企業の魅力となる事実も拾えきれていない」「企業調べからやり直して」と厳しめのフィードバックをもらってしまったんです…。

石井:うう…!別に手を抜いてたって訳じゃないんだもんね?

小瀬木:うーん、自分ではちゃんと取材前の準備をしているつもりだったんです。でも、上長から「企業のIR情報まで見た?最低限ホームページは、隅から隅まで全部読んで、疑問に思うことをすべて書き出して」と言われて。そこまでやるのか!と衝撃を受けたのを覚えています。でも、たしかにIR情報で中期経営計画などを見てみると、企業が近い将来にどんな未来・方向性を目指しているのかが分かってきたりするんですよね。上長の指摘で、今まで自分が下調べを全然できていなかったことを思い知りました。

それから数ヶ月の間、取材の準備や進め方を試行錯誤していって、ある雑貨店の取材ではじめて楽しいと思えたんです。私がそこの商品やキャラクターを好きだったというのもあるんですけど、企業を調べているうちに「こんな工夫してるんだ!」という発見もたくさんあって。そのことをスタッフさんに伝えたら「そうそう!そうなんです!」と、嬉しそうに話してくれたのが印象的でした。取材の場が終始しあわせな空気に包まれていて、帰り道もその余韻をかみしめていたのを今でも覚えています。

石井:自分の好きとか「もっと聞きたい」っていう感情は、相手にも自然と伝わるよね。

小瀬木:本当にそう思います。こちら側の姿勢や事前準備によって、引き出せる話の深さが変わってきますよね。よく上長から「企業を好きになるまで調べろ」と言われてたんですけど、その意味がようやく分かりました。

 

マンネリ打破のため自分で企画した「新卒交流会」。

石井:小瀬木さんといえば、新卒同士の勉強会を企画してたよね。あれはどういう背景ではじめたの?

小瀬木:当時の関西制作では、おもに私ともう1人の新卒が原稿を書いていました。だから、先輩が納品した原稿を見て学ぶ、みたいな機会があまりなかったんです。お互いに作成した原稿に対して、意見交換をしていたのですが、2人だけだとマンネリというか刺激がなくて、どうしても同じような原稿ばかりになってしまって…。そういえば、他拠点(東京、名古屋)の同期は、どんな原稿書いてるのだろうって知りたくなり、情報共有とスキルアップを目的にした「新卒交流会」を企画してみたんです。上長に「こんなことやりたいんですけど…」って相談したら、「いいアイデアだね、他の拠点の上長に声かけてみるよ」って快諾してくれました。

石井:へえー!周りを巻き込んで企画したんだね!やってみて何か発見はあった?

小瀬木:他の同期のつくる原稿は、伸び伸びと書いてる感じが伝わってきてビックリしたんです。おもしろい切り口、ターゲット選定、視点、どれもが新鮮で、どれだけ自分が安パイなものを出していたのだろうと知ることができました。それから同期がつくっている原稿や動画、写真のディレクションなどをマネしていきました。今までは、どこでも言えちゃいそうなそれっぽいコピーを書いてしまっていたのですが、より「企業のらしさ」を表現して書くことを意識できるようになって。そうしているうちに、次はこうしてみたい、今回はあれを工夫したい、とやりたいことがどんどん出てくるようになりました。

企業の魅力を全て伝えたい。

石井:自分から企画・実行してマンネリを打破したんだね。じゃあ、これから2年目に向けてやりたいことはある?

小瀬木:取材した企業の魅力を余すことなく全部伝えられるものがつくれれたらいいなって思っています。原稿に書ける文字数は決まっているし、情報の優先度をつけるために削らないといけない話が出てくるんですよね。でも、せっかく素敵な話を聞けたのにもったいないなって。ユーザーにはもちろん、お客様側にも「あなたの企業には、こんなに素敵な魅力があるんだよ!」ということを伝えたいです。

石井:おお!取材がイヤでたまらなかった人とは思えないね。

小瀬木:いや本当に(笑) この1年で自分自身変わったなって思います。私自身、もともとアルバイト先が好きで好きでやめたくないと思っていたタイプだったので、求職者にも自分が楽しめる職場に出会ってHAPPYな気持ちになってほしい!って思いながら、最近は原稿を書いています。

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小瀬木 夕希

企画・統括本部 クリエイティブ統括部 広告制作部 関西制作課 2019年に新卒で入社。「バイトル」「はたらこねっと」の原稿制作、動画編集、取材を担当。初対面の人に「ハーフ?」と聞かれる率80%。

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石井 裕治

商品開発本部 クリエイティブ統括部 広告制作部 中日本制作課 コピーライター/ディレクター。ライティングから取材撮影、企画提案などを担当。カレーを食べれば、たいていのことは乗り越えられる。リモートワーク期間で、スパイスカレーづくりに目覚めた。