求人広告クリエイティブには、まだまだ伸びしろがある。制作部長が語る、ディップ広告制作の未来と目指したい姿。

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佐々木 太洋
商品開発本部 クリエイティブ統括部 広告制作部 部長 ▼詳細

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高橋 正憲
商品開発本部 クリエイティブ統括部 制作戦略推進部 制作企画課 ▼詳細

一般にはイメージしづらい「求人広告制作」という仕事。「チームセリング」「データ活用」「求人メディアの枠を超えた課題解決:3.0」など年々進化を続けるディップの広告制作部は、今後何を目指し、どのような取り組みを行っていくのか。広告制作部 部長の佐々木に話を聞いた。

私たちは、いつも真ん中にいる

高橋前回のインタビューが約3年前。その間にディップの広告制作部は「チームセリング」「データ活用」「求人メディアの枠を超えた課題解決:3.0」などさまざまな取り組みを進めてきました。今回はそういったここ数年の組織の変遷・進化や、「ディップの広告制作部は何を目指し、どのようなことを行っていくのか」などをお伺いできればと思います。

まず初めに、佐々木さんは26期(2022年3月~)の広告制作部の方針で「つなぐ」というキーワードを掲げています。この真意について教えてください。

佐々木:前提として、求人広告に限らずあらゆるメディアは“媒介者”なので、本質的に“つなぐ”役割をもっています。求人広告の場合、言うまでもなく仕事を探しているユーザーと、人手に困っているクライアントをつなぐのが役割です。そのなかで広告制作部は、とくにクリエイティブにより両者をつなぐことにアイデンティティがあります。それは「自分が知らない『誰か』を思い、考える。『バイトル』求人原稿作成のおもしろさとは。」などの記事でも触れられていますが、ここにはブレない軸があります。

にもかかわらず、あえて“つなぐ”というテーマを方針に掲げたのは、広告制作部は別の二者の仲介者にもなれることを強調するためです。つまり、ユーザーと接する「商品(開発)」と、クライアントと接する「営業」とを、もっとうまく“つなぐ”役割をもつ必要があると考えています。

ユーザーとクライアントの間に、「商品(開発)」「広告制作」「営業」がいて、どの部署もユーザーとクライアントの幸せを思い描いて仕事をしています。ただ、それぞれの職務に誠実であればあるほど、幸せのイメージには立場によるバイアスがかかりやすくなります。商品開発であれば、わが子のような商品(求人サイトやオプション広告商品など)をたくさんの人に使ってもらいたいと思うのは当然ですし、営業であれば眼の前で困っているクライアントの願いを叶えたいと思うのは当然です。もちろん完全な真ん中というのは存在せず広告制作にもバイアスはかかりますが、より中立的な立場で「営業」と「商品(開発)」を観察してアイデアを出せる、立場上の優位性をもっているはずなんです。

「ユーザーとクライアント」の真ん中に立つ。「営業と商品(開発)」の真ん中に立つ。そしてそれらを“つなぐ”。この考え方や役割を推し進めることが、広告制作部の存在価値をより高め、ひいてはディップの商品価値向上、社会の改善へとつながっていく。そんな未来像をイメージしています。

高橋:これまでの考え方や役割を、大きく変えていく必要はあるのでしょうか。

佐々木:深めていく部分と、変えていく部分があると思います。

深めていくのは、ユーザーとクライアントをクリエイティブでつなぐというアイデンティティの部分。前提として、2017年にGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)がESG指数を発表して以降、日本企業の経営視点は大きく変わりはじめました。企業は短期的な売上だけでなく、Environment(環境)、Social(社会)、Governance(ガバナンス)を重視した経営に切り替える必要性が高まったということです。

そして、それは採用についても同じです。私たちも、単に応募数や採用数を増やすだけではなく、クライアントが掲げるSDGs目標やパーパス(企業の存在意義)から事業課題を紐解き、採用課題を捉え直してクリエイティブを提案する必要があります。具体的には「女性」「シニア」「外国人」「障がい者」の採用推進や、「エンプロイアビリティ」「リスキリング」などの人材活用に関する質的な変化。ただこれは「ユーザーとクライアントをつなぐ」というこれまで大事にしてきた視点の延長線上にあるもので、新しいこととは考えていません。これまで以上に採用課題の捉え方を深めていくということです。

変えていくのは、業務の範囲です。私たちは求人広告の制作を通じて効果を出すことに責任をもってきましたが、私たちの知見を積極的に商品開発に還元していく必要があります。かつて『バイトル』のフォーマットが大幅にアップデートされるとき、項目の順序をめぐって当時の編集長と数時間の議論をしたことがあります。オープンスペースで侃々諤々していたので、気付けば多くの関係者に議論の行く末を見守られていました。結果としては、私たちの要望を一部受け入れていただくかたちでアップデートが決まったのですが、日頃からコミュニケーションをとっていればもっとスムーズに開発を進められたのではないかと思います。最近では、商品開発、営業、広告制作の三者でDEI(Diversity:多様性、Equity:公平性、Inclusion:包括性、それぞれの頭文字)の取り組みを企画段階から協業していますし、『はたらこねっと』のサブプロジェクトで広告制作部のメンバーがリーダーとなるケースがでてきました。

高橋:2022年9月から広告制作部は商品開発本部所属になりましたが、「商品開発に還元」はより実現しやすくなったと言えそうです。

佐々木:すでに一部のメンバーが商品開発メンバーと協力しながらAIなどを活用した原稿作成、画像作成のシステムづくりに取り組み始めています。クライアント、ユーザー、商品開発、営業の間にいる私たちが、他の部署には見えていない「空白地帯」に切り込むことで価値を生み出していく。今後もそういった動きは続けていきます。

サイトにとっての0.0001%も、一人にとっては100%

高橋:「広告制作部」の立ち位置、役割については理解できました。次は「求人広告制作」という仕事についても、あらためてお伺いしたいです。

佐々木:求人広告は誰かの人生を変えるきっかけになります。『バイトル』で多くあつかっているアルバイトは、もしかすると人生の主役ではないかもしれないけれど、振り返れば重要な脇役になっているはずです。そんな求人広告を、たった一人で全責任をもって取材・撮影からコピーライティング、デザイン、動画編集まで請け負うのがディップの求人広告クリエイターという仕事です。

一方で、悲しいことに、いくつものリサーチで求人広告は求職者にあまり信頼されていないことが分かっています。求人情報に書いてあることと実態が違ったという経験を多くの人がしているということです。

高橋:求人メディアを運営する企業としては、真摯に受け止めるべき課題です。

佐々木:『バイトル』には、200万件を超える求人情報が載っています(2023年1月現在)。それだけたくさんの求人情報をあつかっていれば、100%正しい状態をつくるのは難しい、しょうがないと思ってしまうのがふつうの感覚なのかもしれません。でも、たとえば1万応募のうち1応募が誤った情報に基づいたものだったとして、これはサイト側から見れば0.0001%のわずかな数字かもしれませんが、この求人に応募した1人から見ればその応募は100%です。自分の人生に関わる、100%。だから求人情報には少しでも誤りがあってはいけないし、徹底的にユーザーファーストであるということは、やはりすごく高い意識と強い責任感をもっていないと実現できないのだと思います。

高橋:広告制作というと「表現」「クリエイティブ」というイメージが先行しがちですが、それだけではいけないと。

佐々木:私の過去の上司も「求人情報は一次品質が大事」「作業ミスや情報の誤りは絶対にダメ」とよく言っていました。正直なところ、最初はそこまで強く言う理由が私も理解できていなかったんです。でもあまりに強く言われるので、「一度大げさなほど責任を感じてみよう」と自分なりにミスの影響を突き詰めていったときに、いろいろと気づきました。「自分のミスでユーザーに誤解を与えて、人生をよい方向に変えられたかもしれない機会を逸させてしまったんだな」「その人が応募してくれれば楽になったはずのクライアントの職場環境が、改善しないままになるんだな」と。「表現」や「クリエイティブ」ももちろん大事だけれど、誰かの人生を変えてしまうかもしれないという覚悟、責任を持って仕事をする。求人広告クリエイターにはそういう意識が必要なのだと思います。

瞬間のきらめきと、未来の揺らめき

高橋:次は「求人広告のクリエイティブ」において、佐々木さんが大切だと思っていることを教えてください。

佐々木:世の中にはたくさんの広告がありますが、そのほとんどが人の記憶に残りません。街にあふれる広告や、スマホの画面に流れてくる広告など、この記事を読んでいる読者のみなさんも多くの広告を目にしているはずですが、ほぼ記憶にないでしょう。

求人広告は仕事を探すために見られているのだからちゃんと読まれているのでは、と思われるかもしれませんが、それも違います。ユーザーは「勤務シフト、勤務地、給与」などの条件を見にきているのであって、求人広告を見たいわけじゃない。

そういう中で、求人広告のクリエイティブはユーザーの心を動かさなくてはならない。スマホを高速でスクロールしているユーザーの目に留めてもらうにはどうすればいいのか。どれだけ長く見積もっても、スクロールする指を止めるには2秒もかかってはいけない。それを見た瞬間に「おぉ!?」っと思わせる“一瞬のきらめき”を魅せなくてはならない。

これが第一の関門だし、だからこそファーストビューの「キャッチコピー」や「デザイン」を考えるのが広告クリエイティブの魅力だと感じている人も多いと思う。これは実際に苦しくも楽しいところです。

高橋:僕も、その楽しさは感じています。

佐々木:でもいちばん大事なのは、ユーザーが幸せになることです。そのためには“一瞬のきらめき”と同時に“未来の揺らめき”も考える必要があります。

高橋:というと?

佐々木:いくつかの意味があります。たとえばファーストビューのキャッチコピーやデザインを見て瞬間的に「いいな」と思っても、すぐに応募を決断できるユーザーはほぼいません。「自分でも本当にできるのかな?」「応募して後悔しないかな?」と不安や疑問が湧き出てくるはず。そういったことを一つひとつクリアしていくために、求人情報の詳細説明欄でそれらを伝えていく必要があります。いわゆるボディコピーですね。だから求人広告においてはキャッチコピーとボディコピー、その両方で企業・仕事の魅力を伝え、ユーザーの心を動かす必要があります。

また、応募・入社したときには「いいな」と思っても、いざ働いてみるとギャップを感じて辞めてしまうミスマッチも起こりえます。それはユーザーのためにもクライアントのためにもなりません。だから応募数を増やすために、いいことばかり言うのは無責任。入社したらどんなことをやるのか、どういう人だと活躍できるのか、どんなやりがいがあって、ときにどんな大変さがあるのか。それらをユーザーに分かってもらうための事実を“多面的”に伝えていくことが大切です。

高橋:なるほど。

佐々木:これは僕の人間観にも関わるのですが、人は一貫してないし、環境によっても大きく変わると考えています。一貫してないことこそが人間性の豊かさだし、人間らしさ。だから応募時にある“一瞬のきらめき”よりも、“変わるかもしれない未来の可能性”のほうが圧倒的に大事だと思うんです。

私たち制作が、求人に応募するユーザーのキャリアを保証することまではできませんが、「こんな可能性もあるし、あんな可能性もある。こんな嬉しいことが待ってるんだよ」ということを、できるだけ伝えてあげたい。アルバイト・パートを選ぶ人は「職場でのキャリア形成や未来の可能性に期待していない」という人も少なくないと思いますが、だからこそ未来を考えるきっかけを与えることに価値があると思うんです。応募者は「今の生活のため」が意思決定基準かもしれないけれど、だからといって私たちが求人広告に今のことしか書かなかったら、本当にそれしか考えられなくなってしまう。

一人ひとりの可能性は無限に広がっていることを前提として、もし私たちが「未来にこんなこともあるよ、こんな可能性があるよ、こんなことができるかもしれないよ」というのを書いてあげたら、その人たちもちょっと先の未来のことを考えるようになるかもしれない。あらゆる人の未来の可能性を信じて「こんなことがあるかもしれないよ」という可能性を書く。それが大事だと思うんですよね。

高橋:それが“未来の揺らめき”だと。

佐々木:そういう立場で考えると、広告設計も変わってくるはずです。ターゲットをイメージするときには、ガチガチに一貫した人間像というのは実は現実味がなくて、いろんな迷いの中で仕事を探しているイメージが大事になります。求人広告に書く内容を取捨選択するときも、入社後の未来にあるあらゆる可能性をシミュレーションしてみることが必要です。

求人広告クリエイティブの伸びしろ

高橋:では少し話を変えて。最近では「原稿をつくる」ことにとどまらず、広告制作部が担う領域が広がってきました。

佐々木:数年前までは「1つの原稿をつくる」のが私たちの仕事でしたが、ここ最近で大きな進化を遂げています。

中心にあるのが「チームセリング」です。大手クライアントの採用課題の解決に向けて、広告制作、営業、データアナリスト、原稿運用担当らでチームを組み、それぞれの強みを生かしながら、長期的、戦略的に課題解決に取り組んでいます。大手クライアントの場合、ディップに任されている予算が月に数千万円規模と大きく、求人原稿も1社あたり数千件ほどを取りあつかう場合もあります。そういった規模の大きい仕事をより戦略的に運用していくための施策として始めたチームセリングですが、ここ数年間のトライアンドエラーでクライアントの求人への応募効果を高めることができ、その結果としてディップの売上を伸ばすことができました。

この「チームセリング」という施策には、他にもいくつかの面でメリットがあります。1つ目は広告制作部にとってのメリットです。それまでは「1つの企業・職場を取材し、ターゲットの心を動かす求人広告をつくる」のが仕事でしたが、チームセリングではサイトデータをもとにしたデータ分析、長期的にたくさんの広告枠を運用するPDCA、求人原稿にとどまらないメルマガ、フリーページなどを使った課題解決、クライアントの採用サイトの提案など、幅広い経験が得られ、その分スキルの幅も広がります。つまり広告クリエイターとしての総合力、市場価値が高まるということです。

2つ目は、ユーザーにとってのメリットです。チームセリングでは「たくさんの広告枠をもとにA/Bテストを行っていく」ことが前提になるため、必然的にたくさんの原稿を試すことになります。つまりは1企業の採用において「いろいろなターゲットに向けて広告がつくれる」ということです。1社につき1つの原稿しか掲載できないとなると、どうしても最大多数のターゲットを狙いにいくことになりますが、さまざまなターゲットに向けて広告がつくれるということは、最大多数ではない人もターゲットにできるということ。ディップとしても、幅広いユーザーに対して働く機会を提供できることになります。

SDGsやDEIなどの世の中の流れもあり、クライアントも、スタッフ思いであればあるほど「多様なスタッフに活躍してほしい」と感じている企業が増えている印象です。また、労働人口が減っていく中で、今までは採用において年齢や性別を気にしていたクライアントも、変わらざるを得なくなっています。そのため、チームセリングにおいてディップがさまざまなターゲットに向けて広告をつくる動きを増やし、多様な人材を採用したいというクライアントニーズに応えることができれば、クライアントの満足度をより上げられるのではないかと思います。

高橋:なるほど。

佐々木:3つ目が「間に立つ」でもお話した「商品改善」の視点です。ディップにはメルマガ、採用ページコボット面接コボットなどさまざまな商品がありますが、チームセリングを通してそれらのよりよい活用法を見出しながら、改善点があれば商品開発チームと連携して商品改善を進めていきます。現場で1社1社の効果を見ているからこそ、どういうクライアントで、どういうターゲットに向けて、どういう商品を使えば効果的かは社内で制作部がいちばんよく知っているはず。自分たちで自社商品をより良くしていくことで、クライアントの採用課題解決の幅を広げていきます。

高橋:クライアント、ユーザー、ディップ…さまざまな面での課題を「チームセリング」で解決していくと。

佐々木:もう1つ、力を入れているのが「データ活用」です。求人広告業界は、データ化されていない部分が多い業界と言えます。サイトの応募数だけであれば自社サイト内で取れますが、求人広告の目的は「採用」であり「人が幸せに働けること」なので、まだまだデータになっていない部分、連携できていない部分が多いです。そこをデータ化していけば、伸びしろはまだまだあるはず。

たとえばそのクライアントにとって採用に至りやすい人、活躍しやすい人がどういう人で、それはどういう原稿で採用できるのかはデータを蓄積し分析していけば分かりますし、採用課題の解決に向けて「こういうデータを取っていきましょう」とこちらから提案すれば、企業も受け入れてくれる。数年前は広告制作部といえばコピーライティングとデザインだけの組織でしたが、チームセリングによってデータアナリストとクリエイターの協業、大量の原稿を運用していくための体制は整いつつあります。データアナリストや運用チームと協業し、データ活用できるクリエイターが増えれば、ディップの売上をもっと伸ばせる自信があります。

社会問題の解決に向けて

高橋:最近の広告制作部は、「クライアントの採用課題解決」にとどまらず「採用難職種をはじめとしたさまざまな業界の課題解決」、ひいては「社会問題の解決」にも取り組みつつあります。

佐々木:世の中にはさまざまな「働く」に関する問題がありますが、それらを解決するための私たちの強みは何かというと、求人メディアを持っていること、つまり「『働きたい』という意欲のある人たちがすでにたくさん集まっているプラットフォームを持っていること」だと思うんです。ディップにいると当たり前のように思えますが、これは実はとても価値のあることです。

その上でやりたいことが2つあります。1つ目は実は能力やポテンシャルを持っているのに、さまざまな事情、制約で能力を発揮できていない人たちに向けた施策です。たとえばシングルマザー、結婚・出産を機に退職した主婦(夫)さん、就職氷河期世代の方たちがそうです。実はそういった人たちが活躍できる企業・仕事は世の中にたくさんあるのに、マッチングできていない。それらを積極的に紹介し、ポテンシャルのある人たちがよりマッチした仕事・職場に出会うことで、よりよい待遇の仕事に就けたり、スキルアップできる仕事に就ける支援をする。それが社会問題の解決の1つ目です。

私自身、少し前に、とあるクライアントの「シングルマザー支援」事業の広告制作ディレクターを担当しました。バイトル、はたらこねっと会員に向けたシングルマザー支援を伝えるメルマガを作成・配信したところ、とても反響が大きく、ユーザーからの期待感とともに、やはりこの社会問題はとても大きく根深いのだなという強い実感が湧きました。

高橋:僕らのクリエイティブスキルが活かせるところはまだまだあると。

佐々木:もう1つ取り組みたいのは世の中のニーズと人材供給がマッチしていない領域の問題解決です。たとえば医療・介護分野だったり、IT分野だったり。これらの分野は今後必要な人材の数が増えていくと言われる一方で、働く人の数が足りず、常に人手不足の状態です。このままでは、人材が必要な領域に適切に人が行き渡らず、日本が先細りするとも言えます。そのため、それらの業界・職種へのジョブチェンジを促す施策も進めていきたいです。

何らかの研修や機会があれば、今よりも待遇や環境が良くなるのであれば、仕事内容にはこだわらずジョブチェンジしてもいいと考える層は一定数いると考えています。研修や機会は、ディップで用意するのも1つの手ですが、パートナーシップでも解決できます。SDGsにもある「パートナーシップで目標を達成しよう」ですね。ディップのユーザー資産と、研修や機会を与えられる企業、自治体とをマッチングする。これが2つ目に思い描く社会問題の解決です。

高橋:広告制作の仕事の幅、領域、世の中への影響度がますます増していきますね。

佐々木:もちろん、これらの問題は広告制作部の力だけでは解決できません。営業、商品企画・開発、営業企画…さまざまな部署と一体となって解決していく必要があります。でもそのキーとなるのは「世の中にはこういうユーザーがいるんだ」と言い続けられる、広告制作部ならではの視点にある。私はそう信じています。

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佐々木 太洋

商品開発本部 クリエイティブ統括部 広告制作部 部長 2006年12月入社以降、一貫して広告制作部に在籍。組織マネジメントをする一方で、ディレクターとして時々現場に姿を現す。趣味は生き物を愛でること。ペットはアカハライモリとフクロモモンガと犬。

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高橋 正憲

商品開発本部 クリエイティブ統括部 制作戦略推進部 制作企画課 3代目dip people編集長。2008年に新卒で入社し、進行管理、広告審査室、制作ディレクター、管理職などを経験。2020年4月より現職。