クライアントの社長にだって直談判!「お客さまのため」を貫く営業術。

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山本 真理
HR事業本部 エージェント事業部 人材コンサルティング1部 首都圏2課 チーフ ▼詳細

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鈴木 彩子
企画・統括本部 クリエイティブ統括部 広告制作部 首都圏制作1課 ▼詳細

営業職において、売上目標を達成することは最重要課題。その中で「お客さまのために動いていれば、数字は後からついてくる」という行動指針を貫くのが、大手企業を担当する営業部で採用コンサルタントとして活躍する山本さん(※)。その思いの強さは、現場の課題感をクライアント企業の社長に直談判したことがあるほどだそうです。なぜそこまでできるのか、その理由と思いの原点を聞いてみました。

※取材後、2021年4月よりエージェント事業部へ異動

戦場のように忙しい店内を見て痛感した、求人という仕事の意義。

鈴木:もともと営業志望だったんですか?

山本:いえ、実は営業で働きたいとはまったく思ってなかったんです。求人業界も正直ディップしか受けていなくて。ブライダル業界とかも並行して受けていました。

鈴木:職種や業界にはこだわりがなかったんですね。そんな中でディップに入ることにした決め手のようなものはあったんですか?

山本:採用面接を受けていく中で、会う人会う人がほぼ全員、生き生きと仕事をされていたことです。私も学生時代はアルバイトをいろいろとかけもちしていたんですけど、周りの人に恵まれたおかげで素の自分で生き生きと楽しく働けていたので、社会人になっても繕ったりせず素の自分で働けるところがいいなと思っていました。その点ディップでは、ありのままの自分を面接で見てもらった上で選考が進んだので、本当に自然にフィットしたという感覚でした。あと、選考官の方がディップのいいところだけじゃなく厳しさもちゃんと伝えてくれたので、そこが信頼できたというのもありました。

鈴木:「ディップの先輩たちが生き生きと仕事をされていた」というのは、例えばどんなところに感じましたか?

山本:営業なので、もちろん売上目標が与えられて達成のためにがんばるんですけど、「数字を達成するよりも、その企業・そのお客さまのためになれたときがうれしい」という顧客寄りのお話が多かったのが印象的でした。自分も「お客さまのためになる仕事かどうか」という軸で就職活動をしていたので、そういう点でもよさそうだなと思いました。

鈴木:なるほど。そもそも、どうして「お客さまのためになる仕事かどうか」というのが軸になったんですか?

山本:えー、なんでだろう?改めて言われると…(笑)あ、でも、学生時代にメインでやっていたアルバイト先が、1日500人以上お客さまが来るような忙しいお店だったんです。それで、後輩に「やめたい…」って相談されることも多くて。ロッカールームとかでずっと話を聞いてあげたりしてたんですけど、その中で「またがんばろう」って思ってくれた子が、私が卒業した後も続けてくれていたということがあって。そういう、自分が相手にとって何かしらプラスになれたのがうれしかったというのは、「お客さまのためになる仕事かどうか」を意識するようになった理由のひとつかもしれません。

鈴木:あぁ、それは確かにうれしいですね。そうして実際に入社してみて、「お客さまのためになる仕事を」という思いは最初から叶えられていましたか?

山本:正直、最初の1年ぐらいは目先の数字を追っかけてしまっていた気がします。数字を達成することに楽しく取り組めていた部分もありましたし、その頃は売上目標を毎月達成できていたこともあって、「お客さまのため」という初心を忘れかけちゃってたな、と。

鈴木:数字のほうが成果としては分かりやすいですもんね。そんな中で初心に返れたのは、何かきっかけがあったんですか?

山本:入社1年目に大手のフードデリバリーのクライアントを担当していて。こまめに原稿を修正したりして、私なりに精一杯できる限りの対応はしていたつもりだったんですけど、年末年始にプライベートで店舗までオードブルを買いに行ったとき愕然としたんです。お店の中が本当に戦場のようになっていて、とんでもなく忙しそうで。そのときにハッとしたんです。「もっとできることがあったんじゃないか?」って。忙しいとは聞いていたけど、まさかここまでとは思わなかったし、採用活動をもっとしっかりお手伝いできていれば、このスタッフさんたちはこんなに大変な思いをしなくても済んだんじゃないかって。そのときの感覚は今でも鮮明に覚えてますし、ことあるごとに思い出しますね。

鈴木:その経験が「お客さまのため」という初心に引き戻してくれたんですね。

山本:そうですね。やっぱり数字だけ追っていても意味がないというか、ちゃんとお客さまのことを知って、きちんとサポートできるようにならないとだめだなと思いました。「きちんとサポートできたからこそ、信頼してもらえて、また任せてもらえる」という循環に気づいてからは、とにかく現場の店長さまや、その上のSV(スーパーバイザー)さまなど、ひとりでも多くの方に会うために、電話して、訪問して、仲良くなって、そこから紹介していただいたり…ということを実践するようにしています。

鈴木:プライベートでも、担当されてる飲食企業さまのお店にごはんを食べに行ったりされてるんですよね?

山本:そうですね(笑)仲良くなった店長さまなどに「今度食べに来てよ」って言ってもらえることも多いので、休みの日に普通に食べに行ったりとか。個人的にはそういうのが全然苦にならないんです。実際バイトルで採用できた方が働いていることもあるので、そのがんばっている姿を見て「自分もがんばろう!」って元気をもらって帰ってきたりもします。

鈴木:それはモチベーション上がりますね。

山本:電話で話しているだけじゃ分からないようなお困りごとが、現場に行くといろいろと見えてきたりもするので。そうして現場で見て感じたことを、本部の方と商談する際にお伝えしたりもしています。

社長に「御社の課題」を直談判。

鈴木:ある意味、本部の方よりも現場をよく知ってるような状態になっていったんですね。そんな中で、ある大手クライアントの社長に直接、現場の課題や改善案をお伝えしたと伺いました。

山本:そうですね。社長がすごく気さくな、とってもいい方で。そのクライアントは、新店舗がオープンする際には社長や副社長をはじめ、会社のさまざまな部門からいろいろな方がお祝いにかけつけるという文化があったので、私もオープニングのたびにお祝いのご挨拶に伺っていました。そこで社長が顔を覚えてくださっていたんです。それで、あるときたまたま隣同士で座ったときに、社長のほうから「今、うちの会社はどんなところを変えたらもっとよくなると思う?」といったことを聞いてくださったので、あとはもう、現場や企業を良くしたい一心で、夢中でお話ししたという感じです。

鈴木:だとしても、大企業の最高責任者に直談判…。怖いとかそういう思いはありませんでしたか?

山本:そのときはなかったですね。その頃にはもう、ものすごくたくさんの現場の方からお話を聞いて、そこから課題を洗い出したり、その解決方法を考えたりしていたので、もしかしたら社長よりも私のほうが現場のことを知っているのではないか、と思えるくらい自信があったと思います。だから、怖いとかそういうことは考えずにお話しできました。

鈴木:どれくらいたくさんの方にお話を聞いていたんですか?

山本:SV(スーパーバイザー)さまだけで20人ぐらいいるので…ぜんぶで40~50人くらいはお会いしてると思います。

鈴木:1社で50人!どうしてそこまで深く知ろうと行動できたんでしょうか?

山本:実は、このクライアントを担当してまだ1~2ヵ月くらいの頃、副社長にたまたまお会いして「今のうちに足りないものは何だと思う?」と聞かれたことがあったんです。そのときは何も答えられなくて。いかに自分が何も知らないかを痛感しました。そこから現場にこまめに足を運んだり、社内のさまざまな方とお話ししながらお客さまのことを深く知って、そこから課題を見つけたり、自分にはどんなお手伝いができるだろうか?と考えながら行動するようになりました。

鈴木:ちなみに、社長に質問されたときは、担当されてから何年ぐらい経っていたんですか?

山本:3年ですね。

鈴木:あぁ、では3年越しの努力が実を結んだということなんですね。差し支えない範囲で結構ですので、そのときどんなことを伝えられたか教えていただけますか?

山本:例えば、スタッフさんのモチベーションアップのために、以前やっていた「スキルを競って優秀者を表彰する全国大会」のようなものを復活させませんか?とか、あとは条件面とか、制服のこととか。私が口出ししていいのかな?というところではあるんですけど(笑)

鈴木:いろいろと幅広く提案されたんですね。しかも後日、社長室の方から改めてご連絡をいただいたんですよね?もう一度詳しく教えてほしいって。

山本:そうですね。あのとき社長に話してくれたことをメールにまとめて送ってもらえませんか?ということでご連絡いただきました。

鈴木:それって、山本さんがお話しされたことが響いて、前向きに検討されたってことですよね?

山本:そうだといいんですけど、なかなか。大手だからこその難しさはあるなぁと思いました。たくさんの拠点があって、いろいろな考え方の人が働いていますから、そう簡単には変えられないんですよね。だからこそ継続して伝え続けなきゃいけないな、と。そこが今後の課題かなと思っています。

鈴木:なるほど。ちなみにその一件があってから、クライアントとの関係性には何か変化がありましたか?

山本:いち早くご相談いただけているというのはあるかもしれません。「新業態をやることになったから、採用を手伝ってほしいので提案をもらえないか」とか。現場の方に聞いてみたら「え?知らない」みたいな情報も教えてもらえていたりして。半分内部の人みたいな感覚で頼っていただけてる部分はあるのかもしれないですね。

1週間缶詰めの事務作業から人事担当者さまを救った話。

鈴木:最近はディップが取り扱っている労務アプリの提案で、採用以外の部分でもいいお手伝いができたと伺いました。

山本:そのクライアントは、人事担当の方がとにかくお忙しかったんです。なかなかお話しする時間をいただけないので、普段は店長さまなど現場の方とやりとりさせていただいていました。でも営業としては、人事担当の方と「今後会社をどうしていくか?」「どういう戦略でいるのか?」というお話をしたいし、現場の状況や課題もお伝えしなくちゃいけない。でもその機会を設けられない…という状況が続いていたので、何とか改善したいとずっと思っていました。

鈴木:何にそんなに忙しかったんですかね?

山本:その方は採用業務のほかに労務なども担当されていて、特に雇用契約の事務処理がものすごく大変だということが分かったんです。2000人~3000人ぐらいの社員に4000通~6000通の書類を印刷して郵送。書いてもらった書類を回収して、書類を保管する部屋を借りて1週間ぐらい缶詰めになって対応するという大仕事を、年に2回のペースでやられているそうで。

鈴木:…それは忙しいですね。

山本:その点、この労務アプリを使えば、紙を電子化できますし、郵送などの手間も削減できるなと思って。お時間を作っていただいて、提案してみたんです。

鈴木:人事担当の方、喜ばれたんじゃないですか?

山本:目の輝きが違いましたね(笑)本当に困っていることを解決できているんだなというのを実感できました。やっぱりこういうやりとりっていいな、って。こちらの一方的な提案ではなく、本当に課題を解決する提案というのはこういうことなんだというのを改めて感じることができました。

鈴木:では、今では少しずつ人事担当の方とお話しする時間も増えて?

山本:それが、半年ほどかかってやっと導入が決まったという状況で。実際の導入は4月からなので、お時間をいただけるようになるのは夏ぐらいからですね。

鈴木:楽しみですね。

山本:そうですね。いろいろと話していければいいなと思ってます。

採用はゴールじゃない。その先までお手伝いできるようになりたい。

鈴木:これから目指していきたい理想の営業像はありますか?

山本:「採用はできたけど、すぐやめちゃって…」というご相談をいただくことも多いので、最近は「人が足りている・足りていない」といった話だけでなく、さらに踏み込んで、その企業が本当に困っていることを解決したり、今後の戦略に沿ってお手伝いできるようになりたいと思うようになりました。それこそ、今ディップが提供しているサービスは「採用」の部分がメインなんですけど、せっかく入ってくれた方が活躍できなかったり続かなかったら意味がないな、と思うので。クライアントの人事制度や評価制度、定着の面からもお手伝いできるようになれたらいいなと思っています。

鈴木:人事制度や評価制度まで!まさに営業からコンサルタントへ、ですね。

山本:もちろん、営業なので数字を達成したいという欲もあるんです。でも数字だけやっていてもなかなかうまく継続はできないと思っているので、お客さまのために行動していれば結果はついてくるというのが一番強いですかね。

鈴木:その「お客さまのため」を貫くにあたって、ディップという環境はいかがですか?

山本:何でもできるというとちょっと言い過ぎかもしれませんけど、こうしたい!という思いは否定されないですね。上司も「このメンバーはこういうのが強みだ」とか「こういうことが好き」「こういうのは得意じゃない」とかをすぐに分かってくれて、それぞれに合わせたアドバイスをしてくれてるのかな、と思います。

鈴木:なるほど。ひとりひとりの強みを見極めて伸ばしてくれる上司の懐の深さも「お客さまのため」を貫ける大きな要因なんですね。そんな環境下で、理想の営業像に近づくために、今後具体的にやっていこうと思っていることはありますか?

山本:私自身、まだまだ感覚で提案してしまうことも多いので、もっと先輩方みたいに豊富な知識とロジカルな考え方を身につけたいと思っています。上司に同行して商談しているところを見ると、とても幅広い知識やニュースが頭に入っていて、そこから話題を広げていったり、分かりやすく論理的に話を展開していくのが本当にすごいので。

鈴木:「お客さまのために」という思いと「感覚」に「ロジック」まで備わったら最強ですね。

山本:そのためにも、まずはとにかくアンテナを高くして、いろいろな情報をキャッチして、知識を広げていきたいなと思っています。

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山本 真理

HR事業本部 エージェント事業部 人材コンサルティング1部 首都圏2課 チーフ 2017年新卒入社。入社以来ずっと大手クライアントを担当。「当たり前のことを当たり前にできる人に」をモットーに、担当する顧客を誰よりも深く知る営業スタイルに定評がある。激辛料理大好き。 ※取材時は大手クライアントを中心に担当するビジネスソリューション本部に所属。取材後、2021年4月より現部署へ異動。

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鈴木 彩子

企画・統括本部 クリエイティブ統括部 広告制作部 首都圏制作1課 ライター。取材原稿も多く担当。「取材に応じてくれた方に楽しかったと思ってもらえる場づくり」を心がけて現場に臨んでいる。おいしいものが好きで、やたらとあちこちにお気に入りのお店がある。