質×量を追い求め、加速するDX化。 人材サービス領域で推進する組織長の展望。

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稲原 雄也
HR事業本部 首都圏統括担当部長 ▼詳細

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東島 梨衣
商品開発本部 クリエイティブ統括部 広告制作部 首都圏制作1課 ▼詳細

今回お話を伺ったのは、2008年に営業として新卒入社し長年人材派遣・請負領域を担当してきた稲原雄也さん。現在はHR事業本部の首都圏統括担当として活躍している稲原さんのこれまでと、組織のこれからについてお話しいただきました。

目指したのは、百発百中の営業。

東島:稲原さんは2008年に新卒入社しすでに首都圏統括担当(HR事業本部で本部長の次の職級)と、同期よりずいぶん昇進が早いですよね。どうやって成果を上げてきたんですか?

稲原:昇進は環境に恵まれた部分もかなり大きいですけどね。自分は横着者だから、効率をずっと求めてましたね。どのくらい横着者かって言えば、例えば資料を印刷することにさえ時間をかけたくない。いろんな場所から探すのがまぁ面倒で面倒で。ボタン一つ押したら、自分の欲しい資料だけがまとめて出てきてほしくて、オリジナルの資料のセットを作ってもらったこともありましたね。当時それを周囲にシェアしたら「『いなパック』って便利だね」といろんな人から言われたので、横着さをきっかけに周囲の効率に役立てることもあると解釈してます(笑)あとはクライアント先にひたすら通うとか、ひたすら電話をかけるみたいな営業も嫌で。電話するなら確実にアポをとりたいじゃないですか?百発百中に近しい営業を目指して、アポがとれるトークやよりクライアントに伝わるプレゼンについて研究しましたね。

東島:限られた時間の中で成功率を上げる努力をされていたんですね。

稲原:でも、課長になってからは自分が努力するだけじゃダメなんだと気づきました。はじめはメンバーの営業に自分が同行すればいいと思っていたけど、それではマネジメントスパンに限界がある。誰もが成果を出せるような仕組みづくりをしなければいけないんだという考えにかわりました。質の良い仕事をたくさんの人でたくさん取り組むことが会社にとっても世の中にとっても一番いいことなので、そのプラットフォームを作る。それをいかにして作るかってことに、発想が変化しました。マネジメントや育成については質問される機会も多いですが、自分のマネジメントが正しいかどうかの判断指標はいろんな答えがあっていいと思っています。ただ、これまでの経験で僕が思うのは“成果を上げさせてあげられているかどうか”ですね。上手くなったり、成果が出るっていうのはやっぱり誰しも嬉しいわけですから。ときどき「メンバーのいい相談相手」になることを優先順位のてっぺんにしている管理職がいますけど、それはゴールじゃない。そもそも成果が継続されなきゃ会社は存続できないし、会社に属して経済活動する以上は論より実績なんじゃないかと。そんな考えを今は持っていますね。

DX化を進めるための仕組みづくり。

東島:9月に稲原さん起案でHR事業本部内にDX推進室を新設していますよね(DXについて説明している記事はこちら)。どういった経緯でこの組織は作られたのでしょうか。

稲原:まず、ディップは2019年にブランドステートメントを“Labor force solution company”へと進化させました。求人広告だけでなくAI・RPA(Robotic Process Automation)も活用し、構造的な人手不足を解消する「労働力の総合商社」になろうと。その流れで、業務を部分的に自動化するロボットである“コボット”というサービスが生まれました。

HR事業向けに最初にできたのが応募者対応を自動化する“HRコボット for 応募対応”というサービスです。営業時間外もチャットボットにて自動で応募対応できるというメリットがあり、販売も比較的好調に進みました。次にできたのが“HRコボット for セールス&バックオフィスパック”(以下、S&Bコボット)です。コロナ禍によって人材サービス会社が扱う案件の量が減ってしまったため「新規顧客の獲得」「見込み客データの管理」「タイムカードの転記代行」など営業からバックオフィスの支援まで行えるサービスを作りました。“HRコボット for 応募対応”に比べると専門知識が必要だったり、販売先もこれまでの「採用」部署ではなく「営業」部だったりするので、スピード感をもって商品を広めるために専門部隊が必要だなと思い、作ったのがDX推進室です。

東島:S&Bコボットのニーズがあるとわかったら、営業からDX推進室にトスアップするんですね。

稲原:そういうことです。一人でどのサービスについてもプレゼンできた方が効率的ではあるのですが、例えばそれを100人、200人のメンバーに浸透させようとすると教育コストがかかるんです。工数、そして何より時間が…。今ニーズがあるわけだから、時間をかけるなんていうのは絶対ナシなんですよ。だから、S&Bコボットだけを専門に扱うメンバーを選出して、商談を集約する判断をしました。そして選出メンバーは、人材サービス会社の現場や課題を把握しクライアントと対等に話せる人である必要があるので、社歴と成果がそれなりにあるHR事業本部の元営業で構成しています。各自が工夫してくれて先月、先々月も受注社数が過去最高値を更新しました。DX推進室を作る前と後では受注ペースが飛躍的に良化したので、今の所は良かったと思っています。

東島:まさに成果が出る仕組みづくりですね。その仕組みはどのように考えたんですか?

稲原:勘です。…嘘です。少々の勘と過去の経験を元に判断しています。ディップでは過去、社会的意義もあるしニーズも確実にあった商材を扱っているのになかなか市場に広まらないことがありました。どんないいサービスも社会に届かなければ価値はつかないですから、それは避けなければいけない。S&Bコボットはリリース直後、案の定営業進捗が悪かったんです。いい商品だと認識はできていても、先方から深堀りされたら知識不足で質問に答えられないという状況が営業現場では起きていました。新サービスができたからこれも提案してねって、言うのは簡単だけど実際には難しい。過去の経験と重なり、改めて痛感しました。

これからもDX商材は拡充していく計画があります。僕はそれを1社でも多くのクライアントに最速で届けていくために、ディップの営業約1500人にいかに早く広め、いかに円滑に情報を広めるプラットフォームを作るかがとても大切で、それこそが自分のミッションだと認識しています。

今まで解決できていた課題は、ほんの一部だった。

東島:ディップのLabor force solution companyへの進化は稲原さんから見ても大きな変化だったと思いますが、心境に変化などありましたか。

稲原:営業活動の支援ツールであるS&Bコボットができたことでクライアントのバックオフィスの話も聞くようになったのですが、ビックリする話がたくさんあったんですよ。タイムカードを見ながらExcelに入力してたり、ニーズがあるかわからないのにリストの「あ」から順番に電話をかけてたり。いかに今まで自分が求人広告の話しかできていなかったか気づかされました。2008年から12年間、ずっと人材サービス会社をクライアントに持って取り組んできたけど、解決してた課題はほんの一部だったんだなと。クライアントが困ってることとか小さなストレスは人材サービスを営む上でたくさんあって、もっともっと解決すべきことがあるんだと、この1~2年で知りました。知った以上はなんとかしたいし、解決してあげられることや応えられるニーズの輪をどんどん大きくしていきたい。それをやっていくことで、その後にディップの売上が伸びたり、市場の期待が高まって株価が上がったり、それがやがて従業員への還元にもつながってくるんだと思います。

より良いサービスに終わりはない。

東島:稲原さんにとって、それらの課題を解決した先のビジョンはありますか。

稲原:うーん…ないかな(笑)だってニーズって次から次へ出てくるから。過去から今を見ると、こんなに便利になったんだと思うけど、未来から今を見れば、今の最高が未来の最高であるとは限らない。例えばスマホだって、もう充分便利なのに、どんどん画質はきれいになって機能は上がるでしょう。たぶん何事においてもそうなんですよ。常に進化していく。実際、自分的には結構頑張ったなと思った仕事も、しばらくして振り返ると足りない部分が見えてきますし。さっきのスマホの話じゃないですが、自分が消費者側だったらもっといいものがほしい、もっともっとって求めるんだから、自分が提供する側に回ってもずっと良くしていかなきゃいけないですよね。ゴールって意味でのビジョンはないけど、終わりがないことへの覚悟はあるつもりです。

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稲原 雄也

HR事業本部 首都圏統括担当部長 2008年に営業として新卒入社してから人材派遣・請負領域ひと筋。現在はHR事業本部の首都圏統括担当部長、同事業本部DX推進室の室長、AI・RPA事業本部の営業統括部ゼネラルマネジャーを兼務。

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東島 梨衣

商品開発本部 クリエイティブ統括部 広告制作部 首都圏制作1課 コピーライターときどきイラストレーター。目指すのはみんなが仕事にわくわくできる世の中。コロナで引きこもりになりランニングから遠ざかり中。フルマラソンベスト3:38:29(H30大阪)