バイトルのグロースハックを経て、次ははたらこねっとの改善へ。副編集長、吉野の決意。

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吉野 雄大
商品開発本部 メディアプロデュース統括部 はたらこねっと編集課 ▼詳細

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高橋 正憲
商品開発本部 クリエイティブ統括部 制作戦略推進部 制作企画課 ▼詳細

「バイトル」のグロースハックを経て、今期から「はたらこねっと」副編集長となった吉野。異動は希望だったそうですが、その裏にはどんな想いがあったのか。また、今後実現していきたいこととは。

大学を出て起業。その後、大手の自社プロダクトに携わりたくてディップへ。

高橋:吉野さんは2016年に中途入社されていますが、その前は何をされていたんですか?

吉野:2012年に大学を卒業し、そのときに会社を設立しました。受託開発や、自分でもサービスを開発していましたね。営業から企画、開発まで、ほぼ自分でやっていました。

高橋:そこからなぜ企業に入ろうと思ったのですか?

吉野:起業した際に、「3~4年以内に年収1000万円いかなかったら辞めよう」と決めていたんです。で、世界はそんなに甘くなく…。ごはんも食べられていたし、稼ぎが悪かったわけではないのですが、当初の目標に到達しなかったので就職することを決めました。

高橋:企業選びのポイントになったのは?

吉野:大きく2点ありました。1つ目は、自分でもサイトやサービスはつくっていましたが、「データを集めて分析」となるとたくさんのユーザー、PVが集まるサービスに携わらないと知見が得られないと思いました。なので、「ある程度大きなサービスに携われる」こと。2つ目は、自分の特性においてデザイナーやプログラマーとしてはその道のプロフェッショナルに勝てないと思ったので、自分自身がそういったプレイヤーになるのではなく、たくさんの方を巻き込み、方針を決定し、チームで動いてもらえる、マネジメントの経験が積めそうな会社であること。 この2点が重なったのがディップで、2~3年以内にはマネジャーになろうと思い、転職を決意しました。

高橋:入ってみていかがですか?自分で起業されていた頃との違いはありますか?

吉野:ディップに入るまでは日々お金のことばかり考えていました。細かいところにこだわってもお金にならないなら意味がないと思っていたし、いかにお金を稼ぐかがいちばん大事でした。フリーランスの方とチームを組んではいましたが、彼らをつないでいるのも信頼以上にお金。何をやるにも絶対にお金が発生します。

でもディップに入り、お金を稼いでくれる営業さんが別にいて、自分たちはプロダクトのことだけを突き詰め、UI/UXの改善に専念できるというのは、夢のような環境でした(笑)ずっと企業にいると当たり前のことのように思えるかもしれませんが、コレって実は当たり前ではないんです。

高橋:たしかに。

吉野:もちろん、自営で売上・利益まですべて管理することも大事な経験ではあるのですが、ディップに来てプロダクトの改善に専念できたことで、UI/UXを考えたりプロダクトをつくる力はだいぶ身についたように思います。「数字ってこういう風に上がっていくんだ」ということも分かるようになってきました。

リニューアル、アプリ改善、マーケとの連携。バイトルのグロースハックで得た知見。

高橋:では、そのあたりの話をもう少し詳しく。ディップに入ってからはどのようなことを?

吉野:入社してから1年半は「17R」と呼ばれる「バイトル」の大規模なリニューアルを担当していました。おもに検索、一覧、詳細、応募といった主導線のUX設計を任せていただきましたね。

その後、2017年からアプリを強化することになり、アプリ推進室も兼務。その後、スタッフ部門としては最年少でマネジャーに昇格し、2018年からはマネジャーとして「バイトル」のWebとアプリを担当していました。フロント改善のTOPに山下さんがいて、「はたらこねっと」を藤村さん、「バイトル」を私が担当するという体制でした。

高橋:具体的にはどのような改善を行ってきたのですか?

吉野:山下さんの記事にもありましたが、日々のA/Bテストは週に何本も行っていたので、挙げたらキリがないですね(笑)大きいところでいうと、「バイトル」のアプリを強めるためにプッシュ通知のUXを改善したり、「バイトル」にハローワークの求人内容を載せる取り組みを行ったり、「バイトル」で簡単に履歴書の作成が行える機能を追加したり、「しごと体験」「職場見学」の機能もリリースしました。私自身が早期にマネジャーになったというのもあり、私自身が施策を回したというよりは、チームのみんなで行った施策ですね。

高橋:入社時に想定していた経験は積めましたか?

吉野:はい、データをもとにした分析・A/Bテストや、たくさんの方を巻き込みながらの改善という経験も積めました。何より「自社サービスを育てていく」という喜びが味わえたのがいちばん大きいですね。受託だと納品したらそれで終わりということが多く、改善しようと思うともう一度受注しないといけません。でも自社サービスだと長期的な視点でサービスを育てることができ、たとえ一度の施策で成果が出なくてもそれをもとに何度でも改善策が打てるので、そこが自社サービスに携わるメリットだと思います。

プロダクトをすべて見られるポジションに行きたい。はたらこねっとへの異動を志願。

高橋:そこから、2020年3月にはたらこねっと編集課に異動し、「はたらこねっと」の副編集長になられたわけですが、そのあたりの経緯は?

吉野:自ら異動を希望しました。「バイトル」ではグロースハックの担当として、おもにフロントの改善に取り組み、グロースハックやUXの専門性を高めることができました。一方で「バイトル」はフロント側とクライアント側(管理画面など)で担当部署が分かれていたり、関わる人数も非常に多いです。そういった中でこれまでどおりサービスの「部分」に携わるのではなく、もっと「全体」に関われるポジションに立ちたいと思い、「はたらこねっと」を任せてほしいと当時の編集長に伝え、異動することになりました。

高橋:なるほど。「すべてを見られるポジションに就きたい」というのは、僕もなんとなく分かる気がします。「はたらこねっと」の担当になってからはどのようなことを?

吉野:課としては1つですが、おもにフロントチーム(サイト改善)とクライアントチーム(管理画面の改善や商品企画)に分かれています。フロントチームは「バイトル」のグロースハックで培った経験を活かし、A/Bテストを用いたUI/UXの改善や、MAツールを使ったメールマーケティングの強化を行いました。ユーザーの行動をカスタマージャーニーにまとめ、応募から3日後にはこういったメールを送る、5日後にはこういったメールを送る、といった施策をA/Bテストを行いながら週2本ペースくらいで回していきました。

高橋:クライアントチームのほうは?

吉野:クライアントに「バイトル」「はたらこねっと」どちらも気軽にご利用いただけるよう、管理画面の改修を行い、作成した原稿の移行などをカンタンに行えるようにしました。また、スカウトメールの機能改善なども行っています。今後は新商品も企画、開発していく予定です。

高橋:グロースハックの担当から、フロントもクライアント側も見られる副編集長というポジションに異動されたわけですが、戸惑った点などはなかったですか?

吉野:フロント側は知見もあったので、すごくすんなりいきましたね。数値的にもかなり改善しています。クライアント側はまだ勉強中ですね…。ただ、管理画面などを使いやすくするのはもちろん素晴らしいことなのですが、私たちのいちばんのミッションは企業と求職者をマッチングすること。そういった意味では、管理画面の改善に終始するのではなく、クライアントの要望に合わせ、クライアント目線で「サイトを改善していく」ことも必要だと思っていて。そういった意味ではフロント時代の経験が活きるのではないかと思っています。

高橋:フロントの改善やMAの改善がうまくいっている要因はありますか?

吉野:山下さんの記事にもありましたが、やはりテストの回数をたくさん回せているのがいちばん大きな要因だと思っています。会社としてもA/Bテスト専属のエンジニアチームを用意してくれたり、バックアップをしてくれる。MAでのメール施策についてもシステム開発部の方々がすごく寄り添ってくださって。本来はこちらから企画しないといけないのに、開発部の方から「むしろこういう風にやったほうがいいんじゃないか?」と提案してくれたり。部署の役割にとらわれすぎず、みんながひとつのチームとしてサービスの改善に向かえているところが成長の要因かなと思います。

「自分らしくはたらく」の実現に向けて。

高橋:今後実現していきたいことなどはありますか?

吉野「はたらこねっと」のキャッチフレーズは「自分らしくはたらく」です。でも、じゃあ私自身が「自分らしく働いているか?」と聞かれてもうまく答えられないように思うんです。求人サービスに携わっている私たちですらそんな状態なのに、求職者の方がそれを実感するのはかなり難しいと思うんですね。

高橋:たしかに。

吉野:情報を検索するだけであれば、Googleで検索すればたくさん出てきますよね。そういった中で「はたらこねっと」にはどんな役割があるんだろうと考えたときに、3つの役割があるなと考えました。1つが情報による気づき。たとえば自分自身もこの仕事をするまでは「ITの仕事」という漠然としたイメージしかなく、Webディレクター、UXデザイナー、プランナーなど細かな職種、仕事があるとは知りませんでした。同じように求職者の方にも「はたらこねっと」での検索を通して「事務のカテゴリーに一般事務というのがあるな」「貿易事務ってなんだろ?」といろんな職種、仕事、選択肢があることに気づいてほしいと考えています。

高橋:なるほど。残りの2つは?

吉野:2つ目は検索方法による気づき。たとえば「はたらこねっと」には「通勤時間で検索する」という機能がありますが、そういったさまざまな検索方法を提供することにより「こういった軸で自分にぴったりな仕事を探せばいいのか」と感じていただきたいと考えています。そして3つ目が機会の提供。たとえばMAによるメール配信がそうです。自ら主体的に探すのとはまた違って、誰かにオススメされるからこそ気づける自分らしさもあると思っていて、そういった機会をもっともっとたくさん提供していきたいです。

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吉野 雄大

商品開発本部 メディアプロデュース統括部 はたらこねっと編集課 2016年3月中途入社。前職は受託開発。自社サービスの開発を希望し、ディップへ。バイトルのグロースハックを経て、2020年3月より現職。

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高橋 正憲

商品開発本部 クリエイティブ統括部 制作戦略推進部 制作企画課 3代目dip people編集長。2008年に新卒で入社し、進行管理、広告審査室、制作ディレクター、管理職などを経験。2020年4月より現職。