既存のサービスをうまく組み合わせて課題を解決 RPA推進チームのリーダーが取り組んだRPAの裏側

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平久英樹
商品開発本部 次世代事業統括部 dip Robotics PdM課 ▼詳細

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dip people編集部
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dip Roboticsの取り組みを紹介するシリーズの第四弾です。dip Roboticsはディップのデジタル改革専門組織です。その組織内にRPA推進チームがあり、ディップ社内外の業務の自動化に日夜取り組んでいます。ディップでは承認済みの帳票を別の会計システムに連携させるためにRPAを利用していました。しかし、動作が不安定でRPAツールを手動で再実行しなければいけないなどの課題がありました。その課題を解決すべく立ち上がったのが今回のプロジェクトです。今回そのプロジェクトを担当したdip Robotics PdM課の平久に話を聞きました。

画像認識をベースにしたRPAで動作が不安定だった

――導入前の状況、運用方法を教えてください。

社内で利用しているワークフローシステムから、最終承認済みの帳票を取り出し、別の会計システムへ連携させるRPAが既に動いていたのですが、画像認識技術をベースに動作するRPAツールだったので、精度に難があり、動作が非常に不安定な状況でした。

――どのような課題をお持ちでしたか。

社内で利用しているワークフローシステムがSaaSサービスのため、ネットワークの影響等で、画面の表示スピードが結構な尺度で変わってしまい、RPAツールがうまく動かないことが多く、結果としてリカバリーのために手動実行や、RPAツールの再実行が必要でした。

――システム導入検討の経緯について教えてください。

後続の会計システムでは、自動で注文書を発行しており、連携がうまくいかないと、全社の発注業務に影響が出てしまうため、早期の改善が必要でした。

 

既存のSaaSと連携させることでクラウド型のRPAを実現

――どのような施策を選びましたか。

RPAツールを画像認識に特化したデスクトップ型ものから、クラウド型で表示されたページの要素認識ができるRPAツールへ変更しました。

――その施策のポイントになったところはどこですか。

RPAツールの変更に当たり、社内で使用しているSaaSのストレージサービスとも連携させ、クラウド型のRPAツールの利点を最大限活用できる連携フローへ変更しました。

問題点の洗い出しとあるべき姿の議論は担当者と密にコミュニケーションを取って行う

――どのような体制で取り組みましたか。

RPAツールの改修作業自体は私一人で行いましたが、現状の問題点や、本来あるべき姿のところについては、購買課の方と何度もやり取りを重ねました。

――プロジェクト推進体制や環境のよかった点について教えてください。

改修が終了するまで、会計システムの担当の方にもご協力を仰ぐことができ、連携された内容に差分や、漏れが発生していないか、都度、確認作業をしていただけたのが、心強かったです。

――本取り組みで困難だったことについて教えて下さい。

元々動作していたRPAツールについては、デスクトップ型であったために、専用の仮想環境内でしか動かすことが出来ず、動作していない間を見計らって、仕様の解析を行う必要があったので、思うように時間を取って解析を行うことが出来ず、苦労しました。

――どのように問題解決しましたか。

解析があまりにも進まなかったので、購買課と、後続の会計システムの担当者と交渉して、一定期間、RPAを止めて解析を行い、キリの良いところで、手動実行するということを、何度か繰り返しました。

動作が不安定で連携がストップしてしまう悩みから解放された

――現在の運用を教えてください。どのような利用方法をしていますか。

現在は、改修後のクラウド型RPAツールを用いることで安定して運用しています。

――どのように課題が解決されましたか。

連携が止まることがなくなったため、以前行っていた、手動で再実行したり、リカバリーの対応を行うことがなくなりました。

――導入してよかったと思う点や今回のプロジェクトのやりがいだった点を教えてください。

RPAツールも適材適所で、デスクトップ型と、クラウド型でうまく使い分けて、導入することが重要であることを、再認識させられました。

――運用上で生じている課題などはありますか。

連携している双方のシステムでAPIの機能が充実したら、専用の連携用プログラムを構築し、更なる安定運用を目指したいです。

社内のより多くの人がRPAに取り組めるようなサポートも続けていきたい

――今後取り組みたい改善はありますか。

今回の取り組みで使用した、ストレージサービスについて、もっと活用の幅を広げていきたいと思っています。

――RPAチームの中で今後取り組んでいきたいことはありますか。

RPAは非常に間口が広く、プログラミングの知識が無くても、手軽に業務効率化や、自動化を行えるツールなので、社内のより多くの人が、自分でRPAを用いて課題解決ができるよう、社内での利用の推進や、サポートを今後も続けていきたいです。

ありがとうございました!

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平久英樹

商品開発本部 次世代事業統括部 dip Robotics PdM課 社内のRPA活用推進、社内のバックオフィス系システムの運用

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『dip people』の企画・運用・制作を行い、ディップの情報を社外へ発信しています。