目指すはフルスタックエンジニア。スクラム開発の最前線で活躍する新卒エンジニアの挑戦
フロントエンド開発から始まり、現在はスクラム開発のモデルチームで活躍する瀬戸裕介さん。個人開発で培った技術力と持ち前の向上心を武器に、日々新しい挑戦を続けています。新卒1年目ながらスクラム開発の社内展開を牽引する瀬戸さんにエンジニアとしての思いや目指す姿について伺いました。
幼き日のゲーム好きから始まったエンジニアへの道
上原:自己紹介をお願いいたします。
瀬戸:新卒1年目の瀬戸裕介と申します。入社前から趣味で個人開発を行っており、入社時はフロントエンド担当として入社しましたが、8月からはスクラム開発のモデルチームで活動しています。
上原:学生時代はどのようなことを学ばれていたのでしょうか?
瀬戸:大学では情報通信エンジニア系のプログラミング系の学部に所属していました。卒論や修論ではAIについて研究しており、特に時系列データや画像データのAIの研究に取り組んでいました。
上原:AIの研究をされていたんですね。AIに興味を持ったきっかけを教えてください。
瀬戸:学生時代、AIはこれからのトレンドになると考えていました。エンジニアとしてキャリアを歩んでいく上で避けては通れない道だと思い、知識を持っておきたいと考えたのがきっかけです。フロントエンドやバックエンドの知識は個人でもある程度勉強できますが、AIは範囲が広すぎるため、研究室に所属して効率よく学べる環境を選びました。
上原:プログラミング自体に興味を持ったのはいつ頃なのでしょうか。
瀬戸:小学生の頃からゲームが好きで、将来はゲームを作りたいと漠然と考えていました。高校時代には動画制作など、様々なものづくりに挑戦していました。その中でプログラミングに興味を持ち始め、大学入学をきっかけに自宅サーバーを購入して、コードを書き始めました。
上原:すごいですね!大学時代から趣味での開発も続けていると伺っていますが、どのようなものを開発しているのでしょうか。
瀬戸:大きかったのは、大学のゲームサークルでの開発です。副サークル長として、サークル内のコミュニティ大会の運営を担当していました。その際、勝敗やチーム分けを自動で管理するシステムとその情報を配信画面に表示できるシステムを開発しました。この取り組みを通して、特にフロントエンド開発に興味を持つようになりました。
上原:ディップに興味を持ったきっかけを教えてください。
瀬戸:ユーザーファーストの理念に強く共感したことがきっかけです。これは、学生時代にゲームサークルで大会運営システムを作る際に、参加者からのフィードバックを重視していた経験とも重なりました。
上原:ユーザーファーストを大事にするIT企業は他にもあると思いますが、最終的にディップに就職を決めた理由を教えてください。
瀬戸:面接をいくつか受けていく中で、一番雰囲気が良かったというか、面接している中で最も楽しく面接できたなと思ったのがディップでした。というのも、実は面接やインタビューが苦手ですごく緊張してしまうんですけど、その中でも一番リラックスして臨めたんですよね。
技術力を武器に飛び込んだ、新規メディア開発の世界
上原:新卒研修後は、まず『はたらこマガジン』の開発に参加したと伺いました。このプロジェクトに参加した背景を教えてください。
瀬戸:自分から手を上げたわけではありませんが、入社後の研修中にプロジェクトで使用している技術について質問したり、自分も同じ技術を使った経験があることをアピールしたりしました。
上原:積極的にアプローチされたのですね。どのような技術を使ったことがあったのでしょうか。
瀬戸:フロントエンド技術でいうとJavaScriptは大学1年から6年ほど使っています。その後、TypeScriptとReactを3年ほど、Next.jsも2年ほど使ってきました。はたらこマガジンではNext.jsを使用していましたが、社内では比較的新しい技術だったため、私の経験が活かせる場面があったのではないかと思います。
上原:入社前からかなり開発経験があったんですね。逆に不安なことはありましたか?
瀬戸:個人開発での経験が実務で通用するかどうかが不安でした。個人開発では自分の好きな形で進められますが、チーム開発では異なる基準や進め方が求められると感じていました。
上原:コーディングやレビューに加えて一部設計にも関わったというお話を伺いました。
瀬戸:私が比較的知見のあるNext.jsが設計に深く関わっていたため、設計について技術的な意見を出して欲しいと会議に招待いただいて、意見を出す機会がありました。
上原:3つのフェーズの中で一番面白さを感じたフェーズはどれですか?
瀬戸:コーディングです。自分が得意としている技術を実際に実務で使うことができ、先輩や上司にレビューしていただく中で「このコードいいね、自分も参考にします」といった評価をいただけることもありました。自分の実力が実務でも通用したという実感が得られ、大きな自信になりました。
上原:逆に、一番大変だったフェーズを教えてください。
瀬戸:チームのメンバーが書いたコードを自分がレビューするのが一番大変でしたね。知識は持っているつもりでしたが、実際に先輩方の前で通用するか不安でした。皆さん経験豊富な方ばかりで、自分のような入社して間もない社員がレビューしていいのかと躊躇することもありました。ですがそこを乗り越えて、勇気を出して意見を発信していくことを意識して取り組みました。
スクラム開発チームの一員として。モデルケースを作り出す挑戦
上原:現在所属しているチームについて教えてください。
瀬戸:社内の改革の一環としてスクラム開発を取り入れていく方針が打ち出され、そのモデルチームが2つ結成されました。私はそのうちの1つに所属しています。
上原:どのような経緯で異動になったのでしょうか?
瀬戸:突然カレンダーにミーティングが追加され、課長と同じ課の方との3人でミーティングを行いました(笑)そこで、スクラム開発のモデルチームのメンバーとして参加してみないかと声をかけていただき、私も新しい挑戦に意欲的だったため、異動を決めました。
上原:異動になった時の心境を教えてください。
瀬戸:新しいことへの挑戦という点では、新卒なので何をしても不安は感じていました。特に、メンバーが発表された際、新卒が自分一人だけだということで経験豊富な先輩方についていけるか不安でしたね。
上原:スクラムチームではフロントエンド以外の開発も行っているとのことですが、具体的にはどのようなことに取り組まれているのでしょうか。
瀬戸:詳細にはお話できないのですが、既存サービスと新サービスの連携部分の開発が現在の主な業務となっています。
上原:いろいろ学ぶことが多そうですね。先輩ばかりのチームについていくために自己研鑽としてどのようなことに取り組まれているのでしょうか?
瀬戸:スクラムでの開発では毎週スプリントで実装内容が決まるので、その際に必要となる周辺の実装についても必ずソースコードを読むようにしています。また、実装に直接必要ない部分でも、読んでおくことで理解が深まると感じた部分のソースコードは読むようにしています。
上原:すごく意欲的ですね。他にも何かされてるのでしょうか?
瀬戸:サポ10(エンジニア組織の福利厚生)を利用して購入した書籍を読んでいます。例えば、最近は「Googleのソフトウェアエンジニアリング」という本を読んでいます。これは保守性を高めるための内容が中心で、長期運用されているバイトルのようなサービスには特に重要な知識だと考えています。個人開発とは異なり長期的な運用を見据えた開発が必要なため、そういった観点での学習を心がけています。
謙虚な姿勢と高い志。フルスタックエンジニアを目指す若手の素顔
上原:業務外でも自主的に様々なインプットにに取り組まれているんですね。意識高く活動できる原動力を教えてください。
瀬戸:一番の原動力は人を楽しませることが好きだということです。サークル時代もみんなが楽しんでもらえることが自分にとってとても嬉しく、今の会社でもユーザーファーストを掲げているので、そういったところに自分の努力次第で貢献していけるのが一番の原動力になっています。
上原:話は変わりますがフルスタックエンジニアを志望されていると伺いました。その理由を教えてください。
瀬戸:個人開発を続けていく上でフルスタックな知識は必須だと考えています。これまでの個人開発でもバックエンド、フロントエンド、インフラまで全て自分で担当してきましたが、それを実務レベルでもできるようになりたいと考えています。将来的には設計も担当し、新しいサービスの立ち上げにも関われるようになりたいです。
上原:フルスタックエンジニア希望だということを上司の方に話す機会はあるのでしょうか?
瀬戸:自分のやりたいことは積極的に話すようにしています。上司との面談でも、自分はこういうエンジニアを目指したいという話はしていました。そのことも考慮していただいて、チームメンバーに選んでいただけたのだと思います。
上原:上司の方とのコミュニケーションの際に気を付けていることはありますか?
瀬戸:まだ入社1年目で関わるほとんどの方が立場的には上なのですが、だからといって特別な接し方はしていません。ただし、HRTの原則と呼ばれるHumility(謙虚)、Respect(尊敬)、Trust(信頼)に加えて、証拠に基づいて議論することを大切にしています。コードを書く時も、コミュニケーションを取る時も、これらの点は常に意識するようにしています。
エンジニアの可能性を追求して。さらなる高みを目指す瀬戸さんの挑戦
上原:今後、どのようなことにチャレンジしていきたいですか?
瀬戸:技術経験をさらに積みながら領域を広げていきたいと考えています。現時点だとフロントエンドには自信がありますが、バックエンドはまだ自信を持てる段階ではありません。インフラやデータベースなども含めて、自分の技術の可能性を広げていきたいです。将来的には設計まで任せていただけるような、なんでもできるエンジニアを目指しています。
上原:エンジニアを目指す学生に一言お願いします。
瀬戸:エンジニアはコードを書くだけの仕事ではなく、その先にユーザーがいるからこそ仕事として成立しています。使う人のことを考えて開発していくことが大切です。これからエンジニアを目指す学生の皆さんには、ぜひ技術力を磨くと同時に、「誰のために、何のために開発するのか」という視点も大切にしてほしいと思います。それが、エンジニアとしての成長につながるだけでなく、より良いサービスを作り出すことにもつながっていくと信じています。