片沼さん、毎年何百人もの新卒採用、どんな想いでやってるんですか?【編集長のキニナル社員 Vol.1】

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片沼 亮
人事本部 新卒採用戦略推進室 室長 ▼詳細

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高橋 正憲
商品開発本部 クリエイティブ統括部 制作戦略推進部 制作企画課 ▼詳細

こんにちは。dip people編集長の高橋( @MasanTakahashi )です。今週から週1回(毎週水曜日)、僕の独断と偏見で「キニナル社員」にインタビューする企画がスタートします!
第1回は2006年に新卒でディップに入社し、営業職を経て現在は新卒採用戦略推進室の室長をつとめる片沼亮( @nasoyr )さん。
「未経験からどのようにして人事にキャリアチェンジしたのか」「毎年何百人もの新卒を採用する上で心がけていること」「今後の採用について」などを伺いました。

自分のできることを増やしたくて、何も分からぬまま人事の世界へ。

高橋:片沼さんは、もともと営業でしたよね。人事には、希望を出して異動したんですか?

片沼:いや、実はそういうわけでもなくて。ディップには2006年に入社して、そこからはずっと営業で。2011年には管理職に昇格して課長にもなって、営業という仕事は好きだったし、マネジメントもやりがいはあったんだけど、どこかで「もっとできることを増やしたい」「経営に近いポジションで働きたい」という思いがあったんだよね。当時の上司にもずっとそういう話はしていて。
そうしたら、2014年4月に想定もしなかった人事の「新卒採用のマネジャー職」への異動辞令が出て、という感じでした。

高橋:なるほど。でも未経験でいきなり人事をやるって、なかなか大変そうですよね。今でこそ新卒採用のチームって人数が多いですけど、当時はもっと少なかったですし。

片沼:そうそう。だから最初はとにかくたくさんの会社から営業を受けた。今の新卒市場がどうなっていて、他社はどういうことをやっていて、ディップとしてどういうことをやっていかなきゃいけないのか。そういうことをイチから勉強していったかな。あとは同業の人事の方とつながって情報交換したり。

そういえば、当時大阪にいた事業部長が前職で新卒採用をやっていたと聞いて、毎回大阪出張のたびに1時間ほど時間をとって、話を聞かせてもらったりもしてたなぁ。

高橋:なるほど、一朝一夕で身につけたわけじゃなく、ホントに愚直に、いろんな人から学んでいったんですね。

片沼:そうそう。今、新卒採用戦略推進室には20名近くのメンバーがいるけど、私と同じく「新卒でディップに入社して、営業から人事に異動した」メンバーがほとんどだからね。どこか別の会社で人事を専門にやってたメンバーっていなくて。
「普通はこう」という固定観念を持たずに、イチから人事・採用の知識を身に着け、ディップにとって必要な選択は何か?という視点で、試行錯誤しながら進み続けてきた感じかな。

高橋:そういう「自分たちでイチからつくりあげる」みたいな話、ディップっぽいですねぇ。

 

入社後に起きていたミスマッチ。それを解消するために“ありのまま”を伝えることにした。

高橋:そこから人事として、どういうことに取り組んできたんですか?

片沼:そうだね。問題としてあったのは、入社後のギャップ。「入ってみたら思ってたのと違う」「こんなつもりじゃなかった」みたいな。

高橋:ふむふむ。

片沼:それは別に「嘘をついてた」ってわけではなくて。でも「良いところしか伝えられていなかった」という面はあると思ってる。売り手市場の中では、どこの企業も選ばれないといけないから、どうしても魅力をアピールする。でも、それは山頂から見える景色を話しているだけで、山登りの道中は見えにくいという実態があると思っていて。ウチの仕事に限らないけど、どんな仕事でも大変な面はあるわけじゃない?たとえば「採用コンサルタント」、名前だけ聞けばカッコイイけど、毎日テレアポはするし、飛び込みだってする。「掲載すれば絶対に効果が出る」みたいな甘い世界じゃないからときには効果が出なくてお客さまからお叱りを受けることもある。
だから私が関わってからの新卒採用では、そういうことも全部伝えようと思った。

高橋:すごく正しい決断である一方、なかなか勇気のいることですね…。

片沼:うん、実は内心ヒヤヒヤしてた(笑)でもそうするようになってから、「ここまで言ってくれた会社は初めて」「逆に信用できる」って学生さんからもプラスの声が多かったんだよね。セミナー以降の辞退率も実はそんなに増えてなくて。ミスマッチを防いだ上で、「それでもやってみたい」と思ってくれる学生さんが増えたんだと思う。


(「先輩社員の仕事VTR_ディップ株式会社」より)

高橋:それはすごい。

片沼:今年からはさらに一歩進んで、採用ポリシーを「ONE TO ONE SATISFACTION」という言葉に落とし込んで、考えを言語化し、オープンにしたんだ。
「会社・仕事のリアルをオープンに伝える」のはもちろん、「面接を通じて、ひとりひとりの人生に向き合う」「結果にかかわらずフィードバックする」ということを信条にしてる。
だからもしディップの採用でこれらのことが守られてなかったら、ぜひ連絡してほしい(笑)


(採用ポリシー「ONE TO ONE SATISFACTION」)

高橋:ちなみに、そういう「採用戦略」ってどうやって決めていくんですか?

片沼:毎年、中長期での事業計画に合わせて必要人員数や採用ターゲットを策定し、事業部長や部長の意見を踏まえながら進めています。必ず全事業部長と1時間、年2~3回はMTGを行うようにしてるね。そこで前年の採用の振り返りや、現場での新たな課題感などを聞いて、「どんな人を採用していきたいか」「そのためにどんなことを伝えていくべきか」をすり合わせていってる。そのあと、最終的には社長にプレゼンしてOKをもらう感じかな。

高橋:(社長へのプレ…大変そう…)

片沼:でも、現場ともたくさんすり合わせた結果だから、基本的にNGになるようなことはないよ。新卒採用にかんしては、かなり裁量を与えられて任せてもらってる。

高橋:(ほっ)

 

強さ、賢さ、貪欲さ。

高橋:ところで、片沼さんから見て、「今後のディップに必要な人」ってどんな人ですか?

片沼:最近よく出てくるのは、「強さ、賢さ、貪欲さ」というワードかな。

高橋:なぜその3つに?

片沼:まずは「賢さ」について。あえて誤解を恐れずに言うと、バイトルの営業って世間では過小評価されていると思っていて…。「そんなに難しいことしてないんでしょ?」みたいな。

高橋:うんうん。

片沼:でも実際にはそんなことなくて、雇用形態別ではアルバイトパートの求人倍率は最も高く、採用の難易度が高い。加えて働き方の多様化に伴い顧客が抱える課題も幅広くなり、且つスピード感の求められる領域なんだよね。バイトルNEXTというサービスで、社員領域の採用支援も行っているし、採用コンサルタントに求められる要望は年々高くなっていっていると感じています。それに、ディップは2019年に「求人メディア+AI・RPAで労働力の諸問題を解決する“Labor force solution company”に進化する」と決めたよね(プレスリリース)。ということは、企業の課題を更に深く把握していく必要があり、今まで以上に賢さ、ロジカルさは必要になってくる。

でも一方で、“Labor force solution company”というVISIONを掲げている企業は他にはないから、「イチから自分たちで市場を開拓していく」ことが必要で。そうなると、やっぱり「強さ」「貪欲さ」も必要だと思っています。

高橋:たしかにそうですね。

片沼:ディップがベンチマークすべき採用競合についても、「他の求人メディア」ではなく「AI・RPA業界」「ITのコンサル業界」になってくるのかもしれない。

 

「候補のひとつ」ではなく、「ディップだから働きたい」と思ってもらえるように。

高橋:最後に、今後、片沼さんが実現していきたいことを教えてください。

片沼:ちょっとさっきの話とも重なるんだけど、ディップ自体、事業ドメインを“Labor force solution company”に変更して、かなりオリジナルな存在になってきたと思うんだよね。「求人メディアの営業」ではなく、「RPAの営業」でもなく、「労働力の諸問題を解決するコンサルタント」っていうオリジナルな仕事。
今はまだAI・RPA事業も始まったばかりで、人事としても試行錯誤してる段階だけど、今後は「他の求人メディアの企業と比べて」ではなく「ディップオリジナルの魅力」を発信できるようにしていきたい。応募者の方にも、「複数ある候補のひとつ」ではなく、「ディップだから働きたい!」と思ってもらえるようにしていきたいかな。

高橋:なんだかワクワクしますね。

片沼:そうね。だから今後もdip peopleで「dipらしさ」を発信していきたいね。

高橋:ありがとうございます!僕もなんだかワクワクしてきたので、ぜひこれからもよろしくお願いします!

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片沼 亮

人事本部 新卒採用戦略推進室 室長 2006年に企画営業職として新卒入社。営業職を経て、2014年から人事(新卒採用領域)を担当し、累計2000名以上を採用。プライベートでは2児の父。サッカーが好き。Twitter:https://twitter.com/nasoyr

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高橋 正憲

商品開発本部 クリエイティブ統括部 制作戦略推進部 制作企画課 3代目dip people編集長。2008年に新卒で入社し、進行管理、広告審査室、制作ディレクター、管理職などを経験。2020年4月より現職。