バイトも3日続かなかった僕が、 面白いと思える仕事。 【新卒1年目を振り返ってVol.2】

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馬場 翔大
企画・統括本部 クリエイティブ統括部 広告制作部 中日本制作課 ▼詳細

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石井 裕治
商品開発本部 クリエイティブ統括部 広告制作部 中日本制作課 ▼詳細

「飽き性で責任感もない、ひどいヤツでした」自分の過去をそう語るのは、2019年新卒入社の馬場 翔大。そんな彼が制作職の仕事を目指す転機となった出来事とは?1年間の振り返りとともにオンラインでインタビューしてみました。

気持ちを代弁できるライターになりたくて。

石井:馬場くんは、もともとライターの経験があったみたいだけど、何かきっかけがあったの?

馬場:これを話すと、ちょっと恥ずかしい過去にも触れることになるんですけど、大丈夫ですか?(笑)

石井:なにそれ(笑) 余計に気になってきた。

馬場:え~と、大学では化学を専攻していて、文章は論文を書く程度。アルバイトに関しては、たこ焼き店や塾講師、コンビニやシュークリーム店、派遣スタッフなど数え出すとキリがないんですけど…。とにかく、気分ではじめて3日で辞めちゃったりと、飽き性な大学生って感じでした。それで、このまま何ごともなく卒業かなと思っていたら、単位が足りなくて留年しちゃったんです。「遊んでて~」とか「アルバイトや何かに夢中で~」という理由じゃなくて、単純に計算ミスでした(笑)

石井:あ~、やっちゃったね…。

馬場:留年といっても数単位だけだったので、すぐ取り終えちゃう。とにかく時間があり余っていたんですよね。友達とバンドを組んでいたこともあり、音楽雑誌を読むのが習慣というか日課になっていました。「暇になった時間どうしよっかな」なんて雑誌をペラペラめくっている時に、僕の好きなアーティストを特集している記事が目に留まったんです。その記事に書かれていることが、自分が思っていたアーティストの良さを本当にそのまま代弁してくれていて。「なんだこれ、すごい!」って、なんかこう胸にこみ上げてくるものがあって、自分でもこういう風に誰かの思いを言葉にできたらいいな、って突然思っちゃったんです。それがきっかけで、編集プロダクションでインターンをはじめました。文章の書き方は、実務で映画やドラマの記事を書きながら慣れていった感じです。

石井:ある意味、留年したから出会えた仕事だったんだね。その後、ディップにはどんな経緯で入社したの?

馬場:音楽が好きだったので、レコード会社やエンタメ系のメディアを運営している会社に絞って就職活動をしていたのですが、玉砕して…。そうしたら、夏くらいにディップからWantedlyでオファーがきたんです。調べてみたらバイトルの会社で、制作の専門職も採用してることが分かり、話を聞きにいきました。僕、面接の堅い雰囲気が得意じゃないんですけど、ディップはおしゃべりみたいな感じで面接をしてても楽しかったんですよね。それが決め手で入社しました。

 

新卒1人で名古屋配属。自ら追い込んで、追い込まれた時期。

石井:あれ、馬場くん着替えた?

馬場:話してたら暑くなってきて、パーカー脱ぎました(笑)

石井:普段インタビューする側だから、受ける側になるとちょっと緊張するかもね。じゃあ、話を戻して。入社してから印象的な出来事はあった?

馬場:まず驚いたのが、名古屋配属だったことですね。研修は東京の新卒組と一緒だったので、辞令が出た時はビックリしました。でも、配属してすぐに名古屋の先輩たちが「公募、一緒に出してみない?」と誘ってくれて。チームで一緒にブレストしたり、資料をまとめていくうちに、先輩たちの顔と名前、特徴が分かってきたので、会社には自然と馴染めました。あと覚えているのは、僕以外に名古屋制作の新卒がいなかったので、比べる相手がいなく自分がどれくらい成長しているのか不安でした。

石井:たしかに同期がいないと、分からないことも多そうだね。比べる相手がいない中で、どうやってモチベーションを保っていたの?

馬場:当時の上長が「自分のキャパを超えてから見えることがある」って話をされていて。業務量を含めて、どれくらい自分ができるのかを知っておいた方がいいかもって思ったんです。その頃は、営業からくる依頼の進行管理も担当していて、メンバーに仕事の案件を割り振る仕事もしていたんですよね。そこで、わざと自分には多めに割り振って自分に圧をかけていました。月に40本を超える原稿を納品していた時期は、仕事の意義とか考えず、とにかく作りまくっていました。さすがに、もうあの頃には戻りたくないですけど、進行管理をしてたことで自然とメンバーとのコミュニケーションもとれるようになっていったし、なにより辛い時期を経験してからはいろんなことがラクになりました。

 

飲み会でも楽しそうに仕事の話をする先輩や上長。この人たちのためにも頑張りたいと思った。

石井:叩き上げって感じだね。1年間通してみて、馬場くん自身変わったなって思う部分はある?

馬場:仕事に対する価値観がガラッと変わったというか。就職する前までは、サラリーマンってみんな飲み会では会社の愚痴を言うものだと思ってたんです。週5日ガマンして働いて、土日でストレス発散するみたいな。それを想像していたんですけど、いい意味で飲み会でも仕事の話が出てくるのが意外でした。「あの時の原稿よかったよ」とか「もっとこういう風にできるよね」「クライアントの良さを引き出して伝えるためには」みたいな話題が多いんですよね。毎日たくさんの原稿を納品しているのに、僕が書いた原稿を先輩たちみんなが目を通してくれていたことも驚きでした。

石井:たしかに仕事が好きっていうか、「どうにかして良さを伝えたい」って気持ちの強い人が多いかも。

馬場:そうなんです。そういう上長や先輩たちがいる誇らしさを感じると同時に、「あぁ、中途半端な気持ちで仕事してたらダメだな」って思って。責任感というか、この名古屋チームのメンバーとしての役割を果たさないとという意識が出てきました。お客さまの思いや営業の思いを受け取って、求職者に届く最後のバトンを僕たちが担っている訳で。その部分は妥協したくないというか、制作が手を抜いたら終わりなんです、きっと。

そんな思いから、積極的に学んでいく必要性を感じて、半年くらい前から毎月テーマを決めて勉強に取り組んでいます。今月は「設計強化月間」で、広告設計やコンセプトについての本を読んでいる最中です。

「書く」をベースに、伝わる表現を模索したい。

石井:いろいろ勉強してきたと思うけど、仕事をするにあたり大事にしてることは?

馬場:以前は、エンタメが好きってこともあり、振り切ったインパクトのあるものや尖ったものを作りたいって気持ちが強かった(今も少しはある)のですが、最近は、当たり前の中にある共感を大事にしています。特別なストーリーやユニークな情報ってすごく刺激があるしキャッチーな反面、そんな話を毎回の取材で引き出せるとは限らない。だからこそ、その会社で当たり前になっている事象にフォーカスして、光るポイントがないか探しています。普通のことを書くときにこそ、切り口と表現の力が必要だなと。

石井:なるほどね。制作部の仕事だと、原稿の他にも、動画制作やデザイン業務もあるよね。2年目になってやってみたい分野はある?

馬場:原稿も動画もデザインもバラバラのスキルだと考えていなくて、根本は全て同じだと思うんです。ゴールを決めて、それに向けたロジックを立てて、伝わりやすい形に編集する。やっていることは同じで、表現する手段や見せ方が違うだけなのかなって。ディップは、動画もデザインも自分で一貫して担当できるので大変だけどすごく面白いです。今は「これだ!」ってひとつに絞るんじゃなくて、ライティングで得たスキルをもとに、いろんな手法を学びながらお客さまの課題に合ったアプローチ方法を探っていきたいと思っています。

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馬場 翔大

企画・統括本部 クリエイティブ統括部 広告制作部 中日本制作課 原稿作成や取材を通してクリエイターとは何たるかを模索中。ディテールフェチで、最近ホットなのは名古屋文化。

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石井 裕治

商品開発本部 クリエイティブ統括部 広告制作部 中日本制作課 コピーライター/ディレクター。ライティングから取材撮影、企画提案などを担当。カレーを食べれば、たいていのことは乗り越えられる。リモートワーク期間で、スパイスカレーづくりに目覚めた。