SIerから一転。 新規事業立ち上げ、PdMへ。 カオスだけど充実した日々。

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德元 和樹
AI・RPA事業本部 プロダクト統括部 システムアーキテクト課 課長 ▼詳細

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高橋 正憲
商品開発本部 クリエイティブ統括部 制作戦略推進部 制作企画課 ▼詳細

前職はSIerのエンジニア兼プリセールスという德元。2018年にディップへ入社し、今では『コボット』のPdM(プロダクトマネジャー)を務めています。AI・RPA事業本部の立ち上げ当初から現在までの“カオスな日々”を聞きました。

新規事業の経験はなかった。でもどうしてもやってみたかった。

高橋:德元さんは2018年7月入社とお伺いしましたが、ディップに入るまでは何をされていたんですか?

德元:SIerで、自治体向けに証明書交付サービスの導入を行っていました。マイナンバーカードや住基カードで住民票、印鑑証明書などを交付するためのシステムです。クライアントである自治体に出向き、要件定義からサーバー構築、アプリのインストール、導入までやっていました。エンジニア兼プリセールスのような立ち位置でしたね。

高橋:そこからなぜディップに?

德元:ひとつは自分のスキルをもっと伸ばしたかったから。「たくさんの中のひとり」ではなく、「自分ひとりでも食っていけるような人」になりたかったんです。もうひとつは新規事業に携わりたかったから。これもひとつ目の理由と似ているのですが、できあがったシステムをもとにするのではなく、「自ら何かプロダクトをつくりたい」「自分でつくったプロダクトを育てていきたい」という想いがありました。
そこで当時新規事業を立ち上げようとしていたディップと出会い、入社を決めました。

 

事業発足から約2ヵ月で開発した『コボット』。

高橋:入社してからはどのような仕事を?

德元:最初は別の新規事業に携わっていたのですが、2019年3月、ディップが事業ドメインを「求人広告メディア」から「AI・RPAなどを活用し労働力のさまざまな問題を解決する“Labor force solution company”へと進化する」と発表しました(プレスリリースはコチラ)。そのタイミングで三浦さん(現・AI・RPA事業本部本部長)、松田さん(現・AI・RPA事業本部営業統括部統括部長)、菅野さん(現・AI・RPA事業本部プロダクト統括部統括部長)がディップに加わり、最初は「事業開発室」としてAI・RPA事業をスタートさせました。そこに初めは僕も兼務として参加したんです。

高橋:僕は入社以来ずっと制作畑なので、新規事業についてはあまり分からなくて…。まずはどういうことから始めていくんでしょう?

德元:「どういうサービスを売り出していくか」から考えました。ディップの営業部はおもにリテール、大手、派遣の3つに分かれているので、ディップが抱えている各クライアントに対して「どのようなニーズがあるのか」を探っていきました。

高橋:それはどうやって?

德元:データなども参考にしますが、いちばん大事にしたのは“お客さまの声”です。人材業界出身の松田さんのコネクション、ディップのコネクションを総動員し、たくさんのクライアントを訪ね、「何に困っているのか」「どんな業務が自動化できそうか」を探っていきました。僕も5~6社は行きましたね。そこで生まれたのが派遣会社さま向けの『コボット』です。

高橋:『コボット』のリリースが8月末なので、5~6ヵ月での立ち上げだったんですね。

德元:とはいえ5月まではニーズ調査のためにPoC(Proof of Concept)を回し、それからの開発着手だったので製品開発は2ヵ月くらいだったと思います。

高橋:速っ!

德元:その後、2019年11月に『面接コボットライト』、2020年4月に『面接コボット』をリリースしています。
東証一部上場企業でありながら、スピード感を持って新規事業を進めていく。これはディップの強みのひとつかなと思います。

 

資金力と営業力があるスタートアップ。ひとことで言えばそんな感じ。

高橋:今、「ディップの強み」というお話が出ました。德元さんから見て他に「ディップの強み」はどんなところがありますか?

德元:まずは資金力があるところ。次が営業力(販売網)があるところですかね。

高橋:詳しく教えてください。

德元:資金力についてですが、たいていスタートアップにはお金がありません(笑)大きな夢を掲げながらも「日々の資金稼ぎ」は絶対に必要ですし、大きな投資をしようと思っても元手がなければ投資ができませんよね。
一方、ディップは先期の売上が約464億円、営業利益が約143億円(売上高比率30.9%)あります(2020年2月期 第4四半期及び通期 決算説明資料)。また、2024年までの5年間で、AI・RPA関連で500億円の投資を行うと決めています。
たとえば先日もFPTソフトウェアさまとの業務提携を発表しましたが、この提携を成功させるために統括部長の菅野さんたちは何度も現地(ベトナム)に通っています。こういったことも、ふつうのスタートアップじゃなかなかできないんじゃないでしょうか。

高橋:なるほど。「営業力」のほうはどうですか?

德元:ディップって、「こう!」と決めたらみんなが一致団結する力があると思っていて。たとえば僕が担当したわけではないのですが、『面接コボットライト』をリリースしたとき。正直僕らは「2~3ヵ月で100くらい売れたら御の字かな?」くらいの感覚だったんですよ。でもいざリリースしたらその月だけで300社も契約いただいて。みんな「ディップの営業すげー!」って(笑)その後も順調に売上を伸ばしています。

高橋:なるほど。僕は新卒からずっとディップにいるので自社の強みってなかなか気づけないのですが、他の会社を経験されてる方だとそういうところが強みになってくるんですね。

德元:あとはやっぱり「人」の存在が大きいです。

高橋:というと?

德元:最初にお伝えした通り、僕自身、前職をふくめて新規事業立ち上げの経験も、PdMの経験もありません。でも事業本部長の三浦さん、営業統括部長の松田さん、プロダクト統括部長の菅野さんはみんなスタートアップ、ベンチャー、新規事業立ち上げなどを経験された猛者ばかりです(笑)
基本は僕らに任せてくれますが、「困ったときに相談できる相手がいる」「自分にはない視点で示唆を与えてくれる」存在がいるのはとても心強いです。

 

日々POと会話しながら、改善・開発を進めていく。

高橋:2020年4月に「AI・RPA事業部」から「AI・RPA事業本部」へと組織変更がありましたよね。德元さんの役割も何か変わりましたか?

德元:現在、僕は派遣会社さま向け『コボット』のPdMをしているのですが、今期からより売上、マーケットにコミットするようになりました。

高橋:というと?

德元:「開発して終わり」ではなく、「(派遣会社さま向けの)市場にどのようなニーズがあるのか」「そのニーズに対してどのような製品が必要か」「その製品を売るために(売りやすくするために)何をどう整えなきゃいけないのか」などをPO(プロダクトオーナー)である営業課長、マネジャーの2人と日々会話しながら、既存商品の改善、新商品の開発に取り組んでいます。

高橋:今は新型コロナウイルスの影響で基本はテレワークだと思いますが、どのようにコミュニケーションをとっているのですか?

德元:今は1日1回、短時間ですが定例でWeb会議を行っているのと、あとは基本Slackですね。
POの2人は社歴が長く、もともとは派遣会社さまにバイトルやはたらこねっとの提案を行っていた営業なので、ディップや派遣会社さまの知見も豊富です。「製品化するとしたらどういった申し込みのフローが必要か」「どれくらいの金額なら売れそうか」「社内ルールはどのように整えていけばいいか」などを日々話し合いながら、業務を進めています。

高橋:PjM(プロジェクトマネジャー)の方とはどのように役割分担しているのですか?

德元:先ほどからお話しているような、商品に関する全体の設計をするのが僕らPdMの役割。PjMには開発~テストまでの進捗管理を任せています。

 

お客さまの無駄な業務、もっともっと減らしたい。

高橋:德元さんから見て、ディップ、というよりAI・事業本部に向いてる人ってどんな人ですか?

德元:うーん、シンプルにいえば「カオスを楽しめる」人(笑)ディップ自体は上場してますが、AI・RPA事業本部は本当に「立ち上がったばかりの別会社」というか、今も「走りながら考える」みたいな状態です。だから整ってることなんてほとんどない(笑)逆に「自分で何かをつくっていきたい」という気概のある人はきっと楽しめると思います。

高橋:ありがとうございます。最後に、今後の展望などあれば教えてください。

德元:ディップでAI・RPA事業本部が発足したのは「労働力不足を解決したい」という想いがあったからですが、そのビジョンにとても共感していて。
僕自身、「世の中から残業なんてなくなればいいのに」と思うんです。僕らがつくる商品を通してお客さまの無駄な時間を極力減らし、もっと有意義なことに使ってもらいたい。
そのためにも対象である中小の派遣会社さまのことをもっと深く知って、より良い商品をつくっていきたいと思っています。

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德元 和樹

AI・RPA事業本部 プロダクト統括部 システムアーキテクト課 課長 SIerを経て、2018年7月にディップ入社。派遣会社さま向け『コボット』のPdM。趣味はゲーム、お酒、カラオケ。

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高橋 正憲

商品開発本部 クリエイティブ統括部 制作戦略推進部 制作企画課 3代目dip people編集長。2008年に新卒で入社し、進行管理、広告審査室、制作ディレクター、管理職などを経験。2020年4月より現職。