社内でDXコンテストを開催しました!ディップ社員の業務効率化事例を7つ紹介します

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ディップ株式会社
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dip people編集部
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ディップではDXに積極的に取り組んだ人を表彰するためにDXコンテストを開催いたしました。

2020年12月にカケザンプロジェクトを開始してから、ディップではさまざまなツール活用や業務効率化、業務のデジタル的な改善の取り組みが行われてきました。社員の中で課題を感じている人が、主体性を持ってDXに取り組む風土が醸成されてきています。

カケザンプロジェクトを開始して約1年が経つこの時期に、ディップのDXのために頑張ってきた人を讃えたいとの思いのもとで、第1回DXコンテストの開催が決まりました。

このコンテストへの参加を社内での推薦形式で募集したところ、総勢54名の応募がありました。その中から「他部門に見習ってほしい改善であること」「お客様を巻き込んだり、全社や事業本部を越えた影響を与えていること」「普段の業務範囲を越えた取り組みであること」などの審査基準で選考を行い、7名の方がDXコンテスト本選に駒を進めました。

本選では、出場者がディップ代表取締役COO 兼 CIO志立・営業執行役員井上・執行役員 兼 商品開発本部副本部長進藤の前でプレゼンを行いました。素晴らしい取り組みばかりで激戦となりましたが、審査員の議論の末7名の中から最高賞であるDX志立賞・次点のDX井上賞・DX進藤賞・そしてDX敢闘賞を選定し授与しました。

本記事ではDXコンテスト本選に出場した7名の事例及び、受賞者4名の選考ポイントをご紹介いたします。

Boxを活用したお客様の発注工数のスリム化と脱属人化への取り組み(DX志立賞受賞)

HR事業本部 松浦

ディップでは多くのお客様と取引をしています。以前はお客様からの発注を全てメールで受け取っており、そのため過去原稿の検索性が低くなっているという課題がありました。またそのメールに添付された書類も、別メールで送られてくるパスワードで開封しなければならないなど手間がかかり、開封・再開封するために無駄な工数が発生していました。こうした処理は外注するにも、一度手元に全ての資料をダウンロードする必要があるなど、地味な作業が多く忙殺される毎日でした。

そこで松浦はお客様からの受注にはBoxを使うよう改善を行いました。これにより、権限のある人は誰でも必要な時にすぐ見れる状態を作り出すことができたほか、外注時にもBoxの権限を渡すだけですぐ依頼することが可能になりました。また、閲覧性や検索性も向上しました。あまり業務プロセスを変えたくないというお客様に合わせ、お客様側の作業や負担はあまり変わらないように気をつけ、粘り強く切り替えていきました。

その結果、発注受注フローを全てBoxで繋ぐことにより、作業工数を大きく削減することができました。

発注フローをBoxで繋ぐ

(代表取締役COO 兼 CIO志立のコメント)

素晴らしすぎるなと思いました。何がすごいかというと、ビフォーの涙ぐましいフロー、説明を聞くだけでも辛そうな業務を、アナログでお客様を巻き込まなきゃいけないとい
うハードルの高さがあるなかで、粘り強くお客さんを巻き込んで、自分のためでなくお客様を幸せにするという思いのもとで改善に取り組んだパッションというところを高く評価しました。結果として、お客様だけでなく、自分たちも幸せになっているというところが素敵でした。
どこの部署でも多かれ少なかれお客様とやりとりしているはずなので、ぜひ皆さんもこういったことを取り組むことができれば会社全体としてすごい成果が生まれるのではないかと感じました。

(受賞者 松浦のコメント)

DXコンテストへの参加のご連絡をいただいた時は、この事例で出場するのは不安がありました。しかし、これはどの企業様にも事例としてやっていただきたいことです。お客様のために仕事をするというのはもちろん、私たち自身がディップでよりよい仕事をするための取り組みがカケザンプロジェクトです。このような取り組みで、少しずつ全社で掛け算の輪が広がっていくのかなと思うので、私も引き続き皆さんの事例を参考にしながら今後も頑張っていきたいです。

「バイトル・はたらこ掲載用仕事画像の作成システム【GAZO】の開発・導入」(DX井上賞受賞)

クリエイティブ統括部 小久保

ディップでは「バイトル」「はたらこねっと」などの求人サイトを展開しています。求人数の増大に伴い求人画像作成ニーズが高まる中で、画像をスピーディーに作成できないことが課題となっていました。外注という手段もありましたが、外注コストの増大も課題となっていたので、営業自身もある程度は画像を作成できるようにできないかと考えていました。
そこで小久保が主導した「GAZO」プロジェクトでは、「誰もが求人画像を作成できる」状態を目指し、求人画像作成支援ツールの開発を行いました。自社サイトに特化したリサイズ機能や自動画像切り抜き機能、過去のクリエイティブを元に作られたテンプレートのレコメンド機能などを搭載し、誰でも簡単に効果的な求人画像を作成できるようになりました。
この新システムGAZOの導入により、画像作成にかかる時間が50%削減されるなどの効果を生んでいます。

これまでの制作ノウハウを導入

(営業執行役員 井上のコメント)

営業サイドでも営業の生産性高めるために何が必要なのかということはよく議論しているのですが、その中でも画像と動画が営業では一番大変だということが上がってきています。
しかし、この画像や動画というものは求人メディアをよくしていくためには質を下げてはダメなので、手抜きをしてはいけない分野であります。
ユーザーからするともっと精度をあげて欲しい、画像の次は動画をやって欲しいという要望もあるかもしれませんが、これによって短期間で画像が作成できるようになれば営業のピュアセールスタイムの増加につながるなどの効果も見込まれ、とても良い取り組みだと思いました。

Slack ワークフロービルダーを活用した貸与品紛失時のUX向上(DX進藤賞受賞)

人事総務本部 大野

社員に対して会社から様々な貸与品がありますが、それぞれの貸与品を管轄する部署が異なり、また組織改変のたびに部署名が変更になるために、紛失時にどこに問い合わせれば良いかわからないという課題がありました。また紛失報告フローも複雑でテンプレート化もなされていなかったために、対応までに時間がかかるという状況でした。
そこで大野は貸与品紛失の報告をSlack上のワークフロービルダーからできるように改善を行いました。
これにより問い合わせ窓口の一本化と形式化が実現され、また報告内容をオープンチャンネルにて共有するようにすることで情報共有がスムーズに行われるようになりました。

貸与品紛失時の社員・担当者の手間・ストレス・工数を削減

(執行役員 兼 商品開発本部副本部長 進藤のコメント)

僕はディップを辞めたくなった事が沢山あるんですけど、その中の一つがこの人事手続きが煩雑という点でした。皆さんも一度は体験したことがあると思いますが、こういった全社員が体験するところを綺麗にしてくれてるというのが一つ目の評価ポイントです。
二つ目は、ディップは新卒採用など会社に馴染んでいない人をたくさん採用する会社なので非常に会社としての競争力になる「従業員体験を向上させる」という点ですごいことだと思いました。
三つ目は、この事例はどの部署でも真似できるというところです。すでに似たようなことをやっているところもあると思いますが、その中でもこれだけ綺麗に全てを整理できてるというのはなかなかないと思うので是非真似をしていただきたいなと思いました。DXというとすごいシステムを作ればいいじゃんみたいな話になりがちなんですけど、このユーザーの体験をよくする、すなわち流れをITできれいにしてあげるっていうことの方が大事なことなので是非皆さんも参考にしていただきたいなと思いました。

Slack ワークフロービルダーを活用したSDGs CONNECTとコラボ 顧客&dipの企業価値向上プロジェクト(DX敢闘賞受賞)

ビジネスソリューション事業本部 吉村

ディップで運営しているSDGs CONNECTでは、各社でのSDGsに対する取り組みなどを取材し掲載しております。取材先企業は、営業から営業先の企業を紹介してもらうことがありました。

しかし、SDGsが営業にあまり浸透していなかったことや、取材の提案などのやり方が明確化されていなかったことなどから、一本の取材が実現するまでには数ヶ月かかっていた状況でした。

そこで吉村は、SDGs CONNECT専用のSlackチャンネルを整備し、SDGsに関する情報を定期配信することによる理解の促進や、取材提案のトスアップをワークフロービルダー(WFB)にて簡単にできるようにする改善を行いました。

各種ツールを適材適所で活用&コミュニケーション施策も実施

この施策により、トスアップから記事掲載までの期間が1~2ヶ月に短縮されたのみならず、取材件数も増加、社長など役職者の方へのアポイントメントも獲得することができています。

以下は惜しくも受賞を逃しましたが、本選に出場した素晴らしい取り組みですので紹介いたします。

Slackでのワークフロービルダーを活用した情報収集の自動化、オープンチャンネルでの情報開示などによるナレッジを蓄積

マーケティング統括室 光山

管理職とメンバー間の情報共有には課題がありました。メールやSlackなど様々な媒体を使って報告しなければならないということ煩雑さの他に、上司への報告形式が統一化されていなかったのです。また新型コロナウイルスの流行以降はオフィスの出社状況の管理にも時間が割かれているという状況でした。

そこで光山はSlackワークフロービルダーを使って、報告の仕組み化を進めました。これにより報告する側はSlackからテンプレートに沿って報告するだけでよくなったうえ、この報告は全てスプレッドシート上に自動集約されるようにすることで、情報収集の効率化にも繋げました。

情報収集を習慣化&自動化によって効率化

これにより管理職のマネジメント業務にかかる時間が30分に半減され、年間にして約150万円の削減効果を生んでいます。また営業の報告業務も一人1日あたり10分の削減に繋がり、年間で約900万円の導入効果を生んでいます。

Box 利用促進活動

DX事業本部 松浦

ディップではカケザンプロジェクトでBoxを全社に導入しましたが、松浦の所属しているDX事業本部では導入直後は依然としてファイルデータを直接やり取りしたり、他のクラウドサービスを使うことが多いという状況でした。

そこで松浦はBoxルールを集約して社内ポータルサイトに掲載したほか、Slack内でBoxの便利機能や便利なユースケースの紹介などを行っていきました。また、社員からよく上がっている「なぜBoxなのか?」という疑問にもしっかりと答え、FAQとして公開していきました。さらにはBoxクイズも作成し、Boxの活用方法をクイズ形式で覚えてもらうという施策も展開していきました。クイズは100%の回答率となりました。

Box利用促進活動概要

このような活動の結果、DX事業本部内でのBox利用は着々と伸び、一つのKPIとしていたプレビュー数で情報システム部門に追いつくなどの成果をあげています。

Slack を活用した「#共有-業務効率化」チャンネルの主催

エリア事業本部 高橋

営業部門において、上司のアドバイスがどうしても根性論になってしまいがちで、アドバイスをもらっても営業社員としてはやることがいっぱいで、なかなか生産性の向上に繋げることはできませんでした。

生産性が上がらない原因をブレイクダウンしていくと、効率化のための知識が体型的にまとまっていないことや、効率化の余地を知らないということ、また効率化できそうだけどどうすれば良いのかわからないといった課題があるとわかりました。

そこで高橋は業務効率化のための知識を共有するためのチャンネルを立ち上げ、自分が主導しながら効率化のための知識やマインドセットを共有できるようにしていきました。

業務効率化促進施策

このチャンネルの参加者へのヒアリングの結果、ここで共有される知識を使うことで、一人当たり月に約1時間の残業を減らすことができています。これは換算すると月に52万円以上のコスト削減効果となり、着実に効果を生むことができています。

おわりに

カケザンプロジェクトは全社員参加型のプロジェクトとして始動しました。非IT部門の社員がITを使いこなせるようになることで、全社の生産性を飛躍的に向上させることができます。こういった全社プロジェクトに必要不可欠なのは、経営層の理解と旗振り、現場それぞれでのツール浸透施策です。

本コンテンツが皆様の参考になれば幸いです。

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