33歳で上場企業へ転職!ベンチャーでの経験を元に業務改善に目覚めたPMインタビュー
日々複数のプロジェクトに全力で邁進している長谷川。ベンチャーでの経験をバネに、ディップで大きく活躍しています。企画を進める行動力や周りを巻き込んでいく力には目を見張るものがあり、後輩やインターン生の面倒見もよい兄貴肌。上司やメンバーからも一目置かれているUX・PdM課で貴重な存在です。今回は仕事に熱い男、長谷川に迫ります!
29歳で社会人になり、4年で上場企業へ転職を果たす
―― dip Robotics UX・PdM課にジョインしたきっかけを教えてください。
Wantedlyで執行役員の進藤からスカウトをいただいたことがきっかけです。
ディップのような上場企業からスカウトが来たことに凄くびっくりしたんですが、課長の西野、部長の亀田、執行役員の進藤と面接をして、一緒に働きたいという気持ちが自然と強くなりました。なぜなら、自分が今後やりたいことと信じられないくらい方向性が合致していたからです。
僕は仕組み化をして、業務を効率化し生産性を高めてKPIを達成していく働きが好きなので、次に転職するなら絶対にこの仕事をしたいと決めてました。ですが、中々ご縁がなく悶々していたところにスカウトをいただき、面接で話を聞くと自分のやりたい事と同じだったので「そんなん絶対に入りたいじゃん!」って。
僕なら成果も作れる自信も熱量も高いですし、なんならこの世の中で自分以外にありえないだろうという気持ちもありました。何がなんでも落ちたくなかったので、面接の際は西野、亀田、進藤のインタビュー記事や動画など世の中に出てるものは漁って全て読んだと思います!
―― ものすごい熱量ですね。そして、実際に中途で入社することになったんですね。
選考が進んだ時は、タイミングが合わずジョインしなかったのですが、前職の組織異動などに伴って事業フェーズが変わった事や、異動先の職種が自分の方向性と異なっていたので、転職を検討するようになりました。
これをポジティブな転機だと捉えて、繋がりのあった亀田と進藤に連絡して無事にディップへの入社が決まりました。転職後は毎日新しい発見ばかりで、UX・PdM課のメンバーも素晴らしく、楽しく働けて本当に幸せです!
後述しますが、僕は29歳で就職したので、同世代よりもキャリアが遅れていますが、ディップのような企業でやりたいポジションに就けた自分を誇りに思っていますし、がむしゃらに頑張ってきた甲斐がありました。
―― 採用された際に印象的だったことはありましたか?
dip Roboticsは採用基準で重視しているところに【変な人を採る】という採用方針があるのですが、入社後進藤に「なぜ経験値が浅い僕をスカウトしたんですか?」と聞いたら『だってホストみたいなプロフィール写真なのに、ゴリゴリのベンチャー企業で社長室で秘書やってるって面白いじゃん。だから声かけたの』って言われました。なるほどなと。笑
【変な人を採る】というのは、社名であるdipのi=アイデアを重視しているのですが、型にはまらない考えや行動を起こせる人材を求めているのでこのような採用方針があります。
『面倒臭い』が功を奏して天職に
―― なぜ業務改善に興味を持ったのですか?
それはもう僕が面倒臭がりだからですね。笑
仕事をしているとき、「この作業もっとこうすれば早く終わらないかな?工数かかるし面倒臭いからもっと早く終わらせる方法考えよう、楽にしよう」って考えてます。僕自身が無駄な作業で余計な時間を使うのが嫌いなので、とにかく教わったことはメモをとって言語化し、マニュアルにする癖をつけてます!マニュアル作成は時間かかりますが、一度型化してしまえば中長期的に見て楽です。
現場では、目の前の仕事に忙殺されて、中々業務改善まで手が回らず、優先順位が下がってつい属人化しがちです。
例えば、読み物・入力物が多いとか、月末の締め作業などの定型業務がマニュアル化されていないと、調べるだけで時間がかかります。それが原因で残業が増えて、モチベーションが下がって最後は社員の退職に繋がるとか、会社から見ても悪循環になるじゃないですか。でも、会社側や管理職は目標の数字を達成しなくてはいけない。だから現場をできる限り動かそうとするんですけど、仕組み化されていないので現場はぐちゃぐちゃで疲弊したりとギャップがあるわけです。
―― なるほど。実際の業務改善の取り組みは、どんな風に進みましたか?
以前関わった案件では、業務が仕組み化されておらず、現場が混乱していたことがありました。
僕が担当になった時、定型業務を初めて触る人でも作業ができるくらいのレベルまでNotionでマニュアルを作り、メンバーにやり方を教えてあげて、スケジュールも切ってリマインドしてあげて、動画も撮影して、わからないことがあったら僕がいなくても確認できる状態にしました。しっかりと仕組み化して個人で自走できる状態にする。そうして社内で上手くいったから、じゃあ今後は一部外注化していこうとか。外注してもマニュアルをしっかり作り込んでいるので、ファミレスみたいに誰がやっても終わるように仕上がりますし、質問のやりとりも少なくて済みます。
最終的に社内では、僕が外注先の管理やチェックをして終わり、というだけです。業務に関わる10人近くのメンバーの作業対応工数を、1人あたり月5時間は減らせたと思います。
浮いた時間をクライアント対応や他の作業に使う事ができるし、早く帰って自分の時間を作ることだってできます。
―― 仕組み化するだけで得られるメリットは、かなり大きいんですね。
仕組み化すれば、10人分の人件費・工数が浮きましたし、情報を探す手間や誰かに聞いてやりとりする時間もなくなる。
自分の考えていたことは間違いなかったと、成果を作れる自信を持つことができました。業務改善は、従業員にとっても会社にとってもメリットが大きいし、重要性が高いです。
いつも仕事中に「もっといいやり方があるな。これどうしたら早く終わらせられるんだろう?」「じゃあ調べてみよう、実践してみよう、仕組み化しよう」とか、考えたり学んだりしていく事が苦じゃなく、こういうの好きだなあと改めて思ったので、これなら続けていけるしこれで飯食おうと決めました!そして、僕が大事だなと思っていることをディップは会社で推進している。もう最高の環境ですね。
性格上、自分に関心がある領域でないとモチベーションが続かないので、やりたい事を見つけることができたというのは大きいですね。
ディップの営業1500人のために
―― 現在の仕事内容について教えてください。
今、メインは新しいツールの導入検討のプロジェクトマネージャーを担当していますが、企画案、ROIの算出、スケジュール、体制決め、多岐に渡る調整、経営層へ上程する資料作成など幅広い事をやっています。
導入の材料に必要な根拠をしっかりと集めるため、とにかく行動して企画を固めていきます。ディップの営業1500人近くの業務に影響を与える大きなプロジェクトなので良いプレッシャーをもらっています。
また、ディップは業務改善の意識が強い会社なので、社内にRPA推進のチームがあります。
他部署から『こういう業務を自動化出来ないか?』という依頼が来るので、僕が案件を差配したり、ヒアリングやチームのマネジメントなどの管理も任せてもらったり、他には当サイトであるDX magazine powered by dip 編集長もしています!大きな会社ですが、やっている事はカテゴリーに関係なく、様々な業務を担当しているのでベンチャーで働いていた時の環境に近いです。
色んな事を任せてもらえるのはありがたいので、きちんと成果を出して還元できるようにしたいです。
ベンチャー時代の経験が活きている
―― 現在の業務で価値ある仕事をするためにどのようなことを意識していますか?
結構地味ですが、相手の時間を取らないことを強く意識しています。
例えば、ミーティング前にアジェンダを共有したり、前提やイシューのズレ、目的を明確にさせる。そうすれば会議で喋ることがグダグダにならないです。
管理職以上の方だと、予定が詰まっていて非常に忙しいですし、会議が始まってからアジェンダを話すと相手も良い回答を準備できないので、時間内で質の高いものにすることを意識しています。これは2社目で秘書をやってた経験が活かせていますね。
相手は社長だったので、いかに情報を集めてスムーズな意思決定をしてもらうか?どんなコミュニケーションをすれば欲しい情報を集められるか?など、今の業務でも凄く役立っているのでありがたいです。あとは、仕事を全部丸投げしない事ですね。仕事を依頼するときは3W1Hで話すようにして必要な材料は準備したり、不明点があったら相手が理解できるまでフォローしてあげる事も大切です。いかに相手が作業しやすい環境を作って成果物を出してもらえるかを意識しながら依頼するようにしていますね。
最近マネジメントの人数も増えてきたので、この辺はかなり意識してます。
試行錯誤を続け、紐解けた瞬間が最高
―― ディップの現在の業務でどんなことにやりがいを感じますか?
好きなことをやらせてもらっているので全体的にやりがいを感じていますが、特に自分のプロジェクトを推進しているときに感じますね。
今担当しているのは新しいツールの導入のプロジェクトマネージャーですが、現場の課題は多く、導入すれば課題を解決できるわけではありません。正解がない中で、自分で形を作って正解にするため日々試行錯誤していく必要がありますし、リーダーシップを持ってチームを引っ張っていく必要があります。
企画を練っては何度も修正したり、定量的な根拠のあるデータを集めたり、とにかくロジカルな思考と、メンバーとのコミュニケーションをしっかりと行ってプロジェクトを進めていく力が肝心です。
僕は自分でチームを引っ張ったりプロジェクトを推進するのが好きなので、脳をフル回転させて課題を分解してパズルがはまった時や、自分が仕組み化した業務フローで効果が出たりするともう最高です。脳汁がドバドバ溢れます!
ディップは学びや良い刺激をたくさん受けられる環境
―― ディップでの現在の業務で印象に残っていることはありますか?
組織でいうと、スキルと業務へのコミット力や意識が高く、レベルが高いですね。
チーム内ではfigjamをよく活用していますが、資料の作り方やユーザーインタビューのアウトプット、UXリサーチ方法などそれぞれが体系的にロジック立てて整理されているのを見ると、凄く勉強になりますね。他人のアウトプットを見て学べる環境は貴重ですし、僕も色々な業務で活用させてもらっています。業務フローを改善しようと本気でみんなが考えていて、ベクトルも合うので気持ちがいいですね。
個人であれば、各管理職の方々が親身に話を聞いていただけるのはありがたいです。
困ったところがあれば相談に乗ってくれる、サポートしてくれる。この心理的安全性の高さは群を抜いていると思います。上司もみんな能力が高く、引き出しが多いので毎日学ばせていただいてます。僕は上長の西野に、仕事以外のことやガンガンプライベートの相談もしてます!
エゴではなく、客観的なデータと思考力
―― ディップでの現在の業務で苦労していることはありますか?
今まではベンチャー企業しか経験がなかったので、大企業の仕事の進め方に最初は苦労しましたね。
一つは、チームでの擦り合わせの部分です。
ベンチャーでは関わる人数や規模が多くなく、いかにスピード感を持って進めていくかが鍵でした。ツールの導入でも最大で50人程度、自部署のみでの利用だったのでそこまで細かいことは求められなかったのですが、今回担当しているプロジェクトでは1500人近い従業員が使用するツールの導入なので、多くの人が関わります。
法務、セキュリティ、開発チーム、営業、マーケなど様々な部署の方と進めていくのですが、突然プロジェクトに参加したり、各部署が同じスピードで走っている訳ではないので、チームメンバーの目線や前提がズレていることが少なくないです。そこの認識の擦り合わせを行うのはまだまだですね。つい知ってる前提で話しがちなので。
ROIの算出や、どんなインパクトを与えられるか?などをしっかりと根拠に基づいて定量で出す必要があります。それが示せないと予算が取れないのですが、やはり算出するためのデータ収集は大変なところがあります。
―― プロジェクトを進めるのも、ただ一緒にやればいいという訳ではないということですね。
ツールの導入にしても、なぜやるのか?どうするのか?効果はなんなのか?という所から、反証材料も準備しなくてはなりません。
現場では自分達のエゴだけでは動いてくれないし、効果や利便性がないと使ってもらえませんから。セキュリティ面、営業施策との関係、ツール利用向上のためにどうしていくのか、など深堀していく思考力を求められるところも粒度が荒くこの辺りはもう少し知識と経験と必要かなと思っています。
もう一つは、開発チームとのコミュニケーションですね。
専門用語がバンバン飛んできますし、仕様に対する質問もいただきます。プロジェクトマネージャーとしてきちんとスケジュールを進めていく責任がありますが、ミーティングが終わってから「さっきの言葉ってどういう意味なんだろう?」とかこっそりググったりしてます。笑
ここはまだまだ経験値の浅さを実感してますね。
幅広く力を発揮していきたい
―― 今後どんな組織にしていきたいですか?
一緒に働いているUX・PdM課のメンバーは仕事に対する姿勢や意識が非常に高いですし、専門性も高いプロ集団なので、まずは尖ったスキルを身につけたいですね。
将来はディップで仕事をしつつ、専門性を発揮して他社のお手伝いなどができればいいなと思っています。
チャレンジと行動あるのみ!
―― ディップに転職されるまで、長谷川さんはいろんなご経験をされてきたと伺いました。
僕はメンタルの不調など、色々な紆余屈折があり29歳で社会人になりました。
何社か転職をして辿り着いた今の結論は、「自分が力を発揮して成果を作れる環境か」「遊びの感覚で楽しく、探究心を持って学び続けられる仕事か」の2つの軸が大事だと思っています。
皆さんも得意だったり苦手なことがあると思いますが、“得意で学ぶのが苦でない”領域を見つけてください。例えばですが、僕は吃音症という言葉をスムーズに発せない障がいがあるので、営業や接客業など人前で話すことが求められる仕事は難しいです。外的要因によるものなので、一時的に症状を押さえる工夫はできますが、障がいが治ることはないので。。。
それよりも、自分が得意だったり、好きな領域を突き詰める方が武器になりますし、価値が出ます。
僕はツールを使って業務を構造化して現場を引っ張る事が好きなので、業務改善やツールに関する好奇心が強く、この分野の勉強をしたり知識のキャッチアップをすることが楽しいですし、仕事として成果を出せる自信と胆力があります。楽しくない仕事だとネガティブで自己肯定感も下がるので、やりたい事が見つからない人は自分が今仕事をしている領域で何が得意なのか探してみたり、言語化してみるといいと思います!
―― 『得意で好きな領域を突き詰める』まさに今の長谷川さんですね!
得意なことや、やりたいことをみつけるために何かコツみたいなものってありますか?
よく『やりたい事ないんだよね〜』みたいな話を聞くんですが、絶対にあります!
もしやりたい事がなければ、社内の色んな業務にチャレンジしてみましょう。例えば、エクセルで色々作業をしていくうちに『自分はデータをいじる作業が好きなんだな』とか『関数で業務を効率化するのが得意じゃん』とか気付きが出ます。エクセル1つでも様々なことに派生できますよね。
たくさんの業務にチャレンジした方が気付きの機会に恵まれるので、僕はベンチャー企業で部署の垣根を問わず色々な業務を任せてもらえたことが良かったと思っています。
あとは、とにかく行動あるのみですね。
以前お世話になった上司に『お前は1年真剣に頑張ってみろ。仕事終わった後も遊びに行かずとにかく勉強しろ、それで人生は変わるから。俺がお前ならそうする。自分が病気だからと決めつけて可能性を狭めるのは凄く勿体無い』と言われた事が今でも強く頭に残っています。
―― 最後に、読者の方へメッセージお願いします!
僕は、就活では障がいが原因ではじかれる会社もあったり、色んな事が重なってメンタルを病んでしまって29歳まで働く事が出来ませんでした。人生の中でも非常にタフな期間が続きました。そのような過去があり、人よりスキルとキャリアが遅れているので、同年代よりもすごく頑張らないといけないと思っていました。
なので35歳までにマネージャーになるか、名前のある大企業へ入ろう!と決めていました。とにかくがむしゃらに頑張った結果、予定より2年早くディップのような大企業に転職できたので、自己分析と行動のカケザンだと思っています。転職活動を長くやることはないですが、ちょっとだけ歯を食いしばって頑張ってみましょう!そうすれば自分に理想の環境が待っていると思います。
誓ってもいいですが、これを読んでる方は絶対僕より賢くて優秀だと思うので、是非ディップやUX・PdM課に興味を持ってくれた方は『DX magazineを読みました!』と一言添えてエントリーしてくださいね!いつでもお待ちしています!
―― 次は小林 純正 さんにインタビューします。小林さんはどんな人ですか?
面白い子ですね。今一緒にグロービスビジネススクールに通っているのですが、向上心も高く、コミュニケーションも気さくで柔らかい。仕事で一緒になる機会はあまりないのですが、今期の業務で素晴らしい成果を出していますから、次期MVP候補と言っても過言ではないですね。
あと背が高いです!
彼とは年齢が少し離れていますが、タメ口で喋るくらい仲良くなりましたよ!
――ありがとうございました!