営業から制作へ。 ユーザー、顧客、営業視点を武器に、 最適解を導き出す。

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野中 眞純
企画・統括本部 クリエイティブ統括部 広告BPR推進部1課 ▼詳細

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石井 裕治
商品開発本部 クリエイティブ統括部 広告制作部 中日本制作課 ▼詳細

「運用=作業。そんな先入観がある人にこそ、知ってもらいたい」そう語るのは、営業から制作へ社内公募で異動し、現在は広告BPR(ビジネスプロセス・リエンジニアリング)推進部で活躍する野中 眞純。営業経験があるからこそ見つけられた、彼女にしかできない役割とは…?

採用につながる原稿の秘訣が知りたくて。

石井:今は広告BPR推進部にいて、大手企業の運用などで活躍している野中さんだけど、ディップでのキャリアは営業職としてスタートしたんだよね?

野中:そうそう。ディップは営業でも原稿が書けるっていうのを聞いてて、色んなことができて楽しそうと感じたのが入社の決め手だったかな。最初は横浜営業課に配属されて、横須賀、葉山、逗子、三浦あたりのエリアを担当していたの。海の家やダイビングスクール、公園の運営施設などのお客様がメインだったね。

石井:土地柄もあって特徴のあるお客様が多そうだね。営業から制作部に異動しようと思ったきっかけは?

野中:1年半くらいかな、個人経営のお客様を中心に営業として働いていたんだけど、決して安くはない金額をいただいていたのに、自分ではなかなか効果の出せる原稿をつくれなくて…。だから、いつも制作部に依頼を出してたの。でもやっぱり自分で効果を出せる原稿をつくれるようになりたくて、社内公募で手を挙げたのがきっかけ。

石井:そうだったんだね。制作部へ移ってからは、どんな仕事をしていたの?

野中:希望通り原稿を書いたり、効果改善をするチームに入ったよ。当時は動画推進室も兼任していて、バイトル動画全体の品質アップにも取り組んでいて、なんだかクリエイティブな仕事してる!って気持ちだった。そんな仕事が1年半くらい続いて、ある日突然の知らせが届いたの。

 

運用=作業じゃない。BPRは、ダイナミックでクリエイティブな仕事。

石井:突然の知らせ…?

野中:うん、今いる広告BPR推進部に異動っていう知らせ。当時は、BPRのことを全然知らなくて、ExcelとかCSVデータを使って、何万件ものデータを扱ってる魔法使い集団だと思っていたんだよね。だから「私、Excel全然使えないですけど大丈夫ですか??」って3回くらい聞き直した(笑)細かいところに気付ける人間でもないし、シンプルに向いてないと思ったんだよね。でも、部長から「広告BPR推進部に制作部で身に着けた原稿スキルを根付かせて、もっと多くの案件で求職者とマッチングさせてほしい」って言われて、腹を括ったのを覚えてる。

石井:仕事内容もガラッと変わるし、その異動はドキッとしちゃうなぁ。

野中:逆に質問するけど、石井くんはBPRってどういうイメージ?

石井:えっ!ん〜正直いうと、運用がメインだから作業っぽい仕事を想像しちゃうかな。決まった業務を繰り返すみたいな。

野中:私も最初はそう思ってた。でも、実際に経験してみると、BPRの仕事ってめっちゃ頭を使うクリエイティブな仕事なんだってことが分かったの。きっと「仕組み化」とか「運用」って言葉で、機械的な作業だと誤解されやすいんだろうけど、広告BPR推進部の運用もフロントを担当する人によってハッキリと差が出るんだよね。たとえば、応募数の底上げを目指すのか、工数削減か、もう一歩踏み込んだ提案をするのか。複雑に絡み合ってる課題に対して、お客様の温度感やサイト傾向、ユーザー動向などを掛け合わせて優先度を決め、方針と打ち手を練っていくの。フロント次第で運用方法はガラッと変わるから、得意分野と個社の課題によって、担当が振り分けられるイメージだね。だから、「これをやっておけばOK」みたいな運用はなくて、その時々に応じて私たちは企業ごとの最適解を探していくの。

石井:なるほどなぁ。完全に誤解してた…。

野中:しかも、一度決めた運用方法も、時間が経ってくると成果が落ちてくることがあるから、見直しが絶対に必要で日々ツールも新しく更新されているんだよね。基本的に毎週どこかしらの企業でツールを改修していて、企業によっては「バージョン50」なんてものもあるからビックリ。

石井:バージョン50…!?

 

失敗は許されない、大手クライアントのプロジェクト。

石井:全然知らないことばっかりだ…。BPRの仕事で、印象に残っているものはある?

野中:記憶に新しいのは、石井くんにも協力してもらった大手クライアントの運用改善かな。ずっと長いこと契約を続けてくださっていた企業だったんだけど、CTR(クリック率)が悪くなっていて。信頼と数字を取り戻すために始めたプロジェクトだったの。ここでコケたら本当にどうなるか分からないって状態で、常にハラハラしてたよ(笑)ユーザーにとって、どんな要素がメリットに感じるのか、マッチングしやすいのかっていうのを実際の案件を見ながら、毎日仮説を立てて検証していったよね。

石井:そうだね。野中さんが、かなり細かい部分まで見直してたのを覚えてる。

野中:既存のロジックを元に自動で書き換えていたキャッチコピーを、もう一度ユーザー視点で考え直したんだよね。「時給表記は、何円までなら効果的か」「漢字の量」「前後にくる単語の入れ替え」「伝え方のトンマナ」。本当に些細な部分なんだけど、実際にたくさん取材して、原稿を書いて身につけた制作部時代の肌感覚は、今回のプロジェクトに絶対に活きるって思ってた。事実、データ集計をしたら、私たちがリライトしたものが大きく効果を出していたし。おかげさまで、CTRも安定的に取れるようになって、信頼も回復して大幅な受注増にもつながった。私、あのプロジェクトで、これからはBPRの最適化する力とユーザー視点の両方が必要だ!って感じたんだよね。

 

営業、顧客、制作。それぞれの視点で、最適な運用を。

石井:仕事をするにあたって、意識していることはある?

野中:広告BPR推進部のモットーでもある、「当たり前を疑え」かな。「今までやってたので、そのままやってください」とお願いしてくる営業さんがいるんだけど、それは理由になってなくて。その企業にどういう背景や課題があって、今までの運用をしていたのか。果たして今後もその運用を続けるべきか、過去の慣習で続いてるだけなら、もっと効率のいい運用はできないかを考えるのが、私たちの仕事。

個人的には、広告BPR推進部や制作部の当たり前も疑わないといけないなって考えていて。私は営業としての経験もあるから、営業が板挟みになってる状況も痛いくらい分かる。だからこそ、「工数とお金の話」だけじゃなくて、なるべく営業の気持ちも考えたいと思っているんだよね。「一気に改善するには予算が厳しいから、段階的に行きましょう」とか「これくらいのスピード感なら、提案に持っていけそうですか?」と折衷案を提案していくのも、私の役割だと思ってる。

石井:確かに営業目線をもっている制作は、貴重な存在だよね。これから挑戦してみたいことはある?

野中:大量運用している企業に対して、ユーザー視点を根付かせることが目標かな。たくさんの原稿を掲載していると、露出が多い分サイトイメージにも影響するよね。たとえば、企業からすれば1万件のうちのたった1件かもしれないけど、ユーザーからしたら目に触れる1件1件がとても大切じゃない?こういったユーザー視点は、制作で学んだとっても大事な感覚で。本当に1万件の案件を出すことが正解なのか、単純にディップが儲かればいいじゃなくて、「企業に最適な運用」を常に考えながら仕事をしているよ。そうやって信頼度を高めていって、良い関係性で長く付き合えるお客様が増えたらいいなって。

広告BPR推進部は、必要だと思って声を上げれば、等級に関係なく「やってみなよ」って受け入れてくれる文化があるの。課題と解決策が見えてるならやってみなって感じ。もしも間違っていたら正しい方向に導いてくれる上長がいるからこそ、こうやって安心して挑戦できるんだと思う。

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野中 眞純

企画・統括本部 クリエイティブ統括部 広告BPR推進部1課 「1件でも多く質の高い原稿をユーザーにお届けする」をモットーに CSVで派遣会社の原稿をたくさん作成中。某有名キャラクターが大好きで、グッズがデスクを占領している。調子が良いと、隔週で某テーマパークを訪れる。

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石井 裕治

商品開発本部 クリエイティブ統括部 広告制作部 中日本制作課 コピーライター/ディレクター。ライティングから取材撮影、企画提案などを担当。カレーを食べれば、たいていのことは乗り越えられる。リモートワーク期間で、スパイスカレーづくりに目覚めた。