入社2年目で大型プロジェクトのリーダーに。大きく成長できた3ヵ月間。
dipでは社歴や経験の有無に関わらず、成長を期待して責任のある大きな仕事を若手にも任せていく社風があります。経理財務部の星野さんは入社2年目という若さで、一大プロジェクトを任された一人。当時の苦悩や成果を聞きました。
波乱万丈な新人時代。仲間のために決意した業務管理部への異動
鈴木:星野さんは2017年の新卒入社ですが、どうしてdipを選んだのですか?
星野:一般的に「仕事はツラくて苦しいもの」とか「お金を稼ぐには我慢しないといけないことが多い」という認識が常識になっていると思うのですが、私は「どうしてツラくて苦しいと思いながら働かないといけないんだろう?だったら自分が楽しいと思えるものを探したらいいじゃない」と思っていました。なので、「ツラくて苦しいものに人生を捧げている方がたくさんいたとしたら、世界はドンドン暗くなってしまう。楽しくキラキラ働ける方を増やすことで、幸せを世界に広げていきたい。そういう仕事に携わりたい」と思いながら就活をしていたんです。そんな時に出会ったdipがユーザーファーストを強く掲げていたので入社したいと思いました。
鈴木:その後、どのような職種で選考を進めたのですか?
星野:選考は『バイトル』『はたらこねっと』などのメディアの販売を行う採用コンサルタントを受けていたのですが、一番初めの面接で、大手企業を担当する営業部の管理職が面接官をしてくださいました。そこで、私のやりたいことや実現したいことをお話すると「採用コンサルタントよりキャリアアドバイザー(『ナースではたらこ』を運営するエージェント事業部で看護師さんにお仕事紹介を行う)のほうが強くやりがいを感じられるんじゃないか」とおっしゃってくださって。それで、エージェントの選考に切り替えました。
鈴木:実際にキャリアアドバイザーとして入社してみてどうでしたか?
星野:実はエージェント事業部に在籍していられたのが半年程度しかありませんでした。元々私は対看護師さんの仕事をしたかったのですが、入社当初は人材の紹介先となる医療機関の開拓を主に担当していました。その後、対看護師さんの仕事も任せてもらえるようになるかもしれないというタイミングで、LIMEX(石灰石を原料とした紙やプラスチックの代わりとなる新素材)を販売するLIMEX事業部へ異動することが決まったんです。キャリアアドバイザーとしてやりたかったことができないまま離れることになりました。
鈴木:突然の異動で気持ちの整理はついたのでしょうか?
星野:異動することへの戸惑いは大きかったです。でも、そこで新しい自分を発見できたと言いますか、キッパリと気持ちを切り替えていけるタイプだったみたいで。「まあ仕方ない。がんばりますか」とふんぎりがつきました。“対法人の営業”という仕事は、自分が考えた選択肢の中だけで進んでいたら、おそらく選ばなかったことなんです。なので、新しいチャンスをもらえたという気持ちで挑戦してみようと思いました。
鈴木:LIMEX事業部の後に、業務管理部へ異動することになりますが、そのきっかけは何だったのですか?
星野:LIMEX事業部ではLIMEXを使った名刺を販売するチームにいました。そこで、営業現場では「売りたい」と思っていて、お客様は「買いたい」と言ってくださるのに、新規事業だったこともあり社内フローの整備が追いついていないところがありました。営業現場の中では仕組みを整えるところまで手が回らなかったので、「私が業務管理部に行って、LIMEXをスムーズに売れるように裏側を整えよう」と異動を希望しました。
鈴木:異動の裏には、そんな理由があったのですね。業務管理部へ異動した後、LIMEX事業部の販売に関する仕組みに関わったのですか?
星野:業務管理部に異動した当時のマネジャーがLIMEX事業部関連の仕事を取りまとめていたので、マネジャーの補佐として動くことになりました。その他に、同時並行で直販(『バイトル』『はたらこねっと』などを代理店を通さず直接お客様に販売する部署)のWEB申し込みの運用部分にも携わっていました。直販のWEB申し込みシステムは以前から導入されていたものだったので、「どうしたら利用率が高まるだろう?より良くしていくためにはどうする?」と現状を見ながら分析をして、営業現場に働きかけていました。
入社2年目で大型プロジェクトのまとめ役。とことん話す。それが全て
鈴木:業務管理部に異動して10ヵ月後、大きなプロジェクト参加について声がかかったと伺いました。具体的にどんな内容だったのですか?
星野:代理店様(『バイトル』などのdipのサービスを広めるために販売を委託している)のWEB申し込みシステムを構築するプロジェクトでした。まだ業務管理部に異動してきて間もない入社2年目の私で大丈夫なのかと、正直ビックリしました。
鈴木:星野さんに声がかかった理由を上司に聞いたことはありますか?
星野:あります。理由を聞いたところ「人とのやり取りやコミュニケーションが多く発生する場所で、人の間に入って話を進められるから」でした。満場一致で「星野に任せたい」と言ってくださったみたいです。
鈴木:仕事をする上でコミュニケーションは意識していたのですか?
星野:エージェント事業部やLIMEX事業部での営業でアポ取りの電話をしていたので、人と話すのは全然コワくなかったんです。業務管理部に異動した後も、メールでお問合せが届いた時にメールのやり取りだけで済ませず電話をかけたり、他のチームの方に臆せず様々な質問をして教えてもらったり、というやり取りはしていました。
鈴木:今回のプロジェクトではどのようにコミュニケーション力が活かせたのですか?
星野:私は申し込みシステムの導入部分から担当しました。システム自体は社外のベンダーさんに外注で作っていただき、dipのシステムと連携させるのは社内のシステム部門の方たちに担当していただきました。業務管理部は、社内のシステム部門とベンダーさん、ユーザー部門の代理店事業部との間に立つ役割。ユーザー部門の作りたいものやベンダーさんが現実的に作れる仕組みをシステム部門に伝えたり、意見が合わない場合は別の案をユーザー部門に提案してみるなど、盛んにコミュニケーションを取りました。
鈴木:プロジェクトを進めていく中で課題に感じていたことはありましたか?
星野:私がプロジェクトに参加する前は、ユーザー部門、社内のシステム部門、社外のベンダーさんで、お互いの状況やシステムの完成形がうまく共有されていないところがありました。なので「現状どのようなシステムにしたいと思っていますか?」「システムの中身が▲▲▲になると聞いたのですが、この内容で正しいですか?」など、関係者間の現状認識を揃えるところから始めました。ほぼ1日中誰かと話をしている毎日で、各部署をローテーションして巡っていましたね。
鈴木:そういったやり取りはどのくらいの期間続いたのですか?
星野:システム導入を2019年6月に行うとゴールだけ先に決まっていたのですが、私がプロジェクトの担当になったのは2019年3月なので、3ヵ月間続きました。内容の濃い毎日を送っていましたね。スケジュールを立てていても上手くいくことは少なかったです。1週間の聞き込みで現状を理解できたかと思えば、あとから新事実が出てきたり(笑)何かトラブルが起こるたび、各部署に相談していました。
鈴木:イレギュラーなことは多かったのですか?
星野:そうですね。話し合いを続けていく中で、「できます」と言っていたことがシステム上実現できない場合もありました。その際は、ユーザー部門にただ「ごめんなさい」と伝えるのは申し訳がなかったので、代替案を言えるようにシステムの仕組みについてたくさん勉強しました。学んだことを活かしながら、「こちらのシステムの流れだと実現は難しいですが、こちらの流れなら希望に近いかたちで実現できそうです」と伝えていましたね。
鈴木:地道に試行錯誤を繰り返しながら、システムを構築していったのですね。
星野:試行錯誤をした甲斐があって、なんとか約束の6月にはシステムを導入することができました。ただ、課題を残しながらのスタートでした。6月の導入は実験的に行ったもので、代理店様全社に向けて本格導入するのは2ヵ月後の8月。6月以降は課題を少しずつ改修していき、8月を迎えました。
若手ながらも全力で取り組んだプロジェクト。努力は実を結ぶと実感できた
鈴木:今回のシステム構築によって、営業現場ではどんなところが改善されたのですか?
星野:代理店事業部の課題の中で、今回は営業事務を行う内勤さんの工数が多すぎる問題に焦点を当ててシステム構築に取り組んでいました。今まで代理店様が受注した申込書はExcelとメールでやり取りをしていましたが、システムに切り替えたことで、申込書の処理業務がとてもスムーズかつ便利になったんです。
鈴木:申込書の処理業務がスムーズになったことで内勤さんの工数削減はどれくらいできたのですか?
星野:1年間で6150時間ほどの削減につながりました。煩雑な作業だった申込書の処理業務が改善されたことで、今まで手を付けられていなかった業務もできるようになったと聞きました。
鈴木:内勤さんが働きやすい環境に変わったんですね。代理店事業部の営業さんからの評価はどうですか?
星野:まだまだ課題はありますが、みなさんすごく喜んでくれて。首都圏の営業さんは達成会や忘年会に呼んでくださったり、私が大阪に行った時に大阪の営業さんが「星野さん、助かってますよ!」と言ってくださったり。営業さんから聞いたのですが、代理店様は他社の媒体も販売できるので、販売後の事務処理が簡単な媒体に流れることもあるようで。WEB申し込みシステムが入ったことで、代理店様がdipのサービスを提案するハードルが下がってきたと聞いています。自分の仕事が周りの方々の役に立っているのを見ることができて、すごく嬉しかったです。
鈴木:努力して取り組んできたからこそ、大きなやりがいを感じますね。
星野:すごく成長できたプロジェクトでしたね。「入社2年目の私で大丈夫なのか」と思いながらスタートしましたが、プロジェクトに関わるみなさんが温かくサポートしてくださったので「私の力で最後までやり切るんだ」という気持ちに変わりました。
私なりのやり方で、みんなが生き生き働ける環境に変えていきたい
鈴木:WEB申し込みシステムを導入した後、新しい課題は取り組んでいるのですか?
星野:代理店様の中には、dipと直接契約をしている『一次代理店様』と一次代理店様と契約している『二次代理店様』がいらっしゃいますが、今回導入したシステムの対象は一次代理店様のみでした。なので未だに、二次代理店様が利用する申し込みに関しては、一次代理店様に代筆をいただくか、Excelを使ってやり取りをしている状況です。二次代理店様を多く抱える一時代理店様がいらっしゃるので、二次代理店様の申し込みシステムも改善していけたらもっと使いやすくなると思っています。
鈴木:新しい課題の解決に向けて、すでに動き出しているのですか?
星野:はい。検討しなければならないことは山積みですが、解決に向けて動き出しています。社内のシステム部門でも、私が感じている課題について考えてくれているみたいで。なので、部署を超えてにはなりますが、システム部門と協力してより良いものを作っていけたらいいなと思っています。業務管理部はシステムのプロではないので、業務管理部の中で完結して良いものを生み出すのは難しいと限界を感じていて。今後も部内で抱え込もうとせず様々な部署の方の話を聞いて、良いものをみんなで作っていく気持ちでやっていきたいです。
鈴木:これまで前向きに取り組み続けてきた星野さんですが、今のモチベーションはどこにあるのでしょうか?
星野:今の仕事に対するモチベーションは「営業部門やクライアント様のためになりたい」という気持ちです。dipに入社した時に「生き生き働ける方を増やしたい」と思っていた軸は、自分の中で変わってはいないと思います。新しいシステムの導入によって効率の悪い事務処理が少なくなるのも、働く方のモチベーションを高められることに変わりはなくて。自分がやりたい仕事に近いというか、管理部門の仕事が好きみたいです。
鈴木:「誰かのためになりたい」という入社当時の想いは変わらず、星野さんのモチベーションにつながっているのですね。最後に、今後の夢がありましたら教えてください。
星野:今後どうなっていきたいかを考えると「目の前の方たちにとっての良きコンサルタントになりたい」と思っています。キャリアアドバイザーの仕事がしたかったこともそうですし、すごく感覚的な話になりますが、誰かと話して嬉しかったり楽しかった時の翌日は「いつもより早起きしよう」「いつもより髪を丁寧に直していこう」などテンションが上がる気がしていて。だから私も、相手に前向きになってもらえるような存在になりたいと思っています。