RPAという新たな武器。 データ連携・可視化が、 定着率の改善のカギに!
「面接コボット」を筆頭に、続々とリリースされるディップのRPAサービス。これらのサービスができたことにより、営業としてできることが広がったと語るBS2部3課課長の大本さん。将来的にクライアントの課題解決や、営業の働き方がどのように変わっていくのかを聞いてみました。
お客様の課題を解決したい。そこから生まれた、媒体に捉われない考え方。
飯島:大本さんは2013年に新卒入社して営業一筋でやられてきたとのことですが、入社当時を振り返るとどうですか?
大本:もともと自分は何でもできるみたいに思いがちのタイプでした。入社当初から仕事のかたわらでソムリエの資格を取るための勉強をしたり、プログラミングの勉強をしたりと、いろいろなことをやりたい欲はけっこう強かったので、新しいことにはどんどん挑戦するスタイルだったと思います。
飯島:新人時代にはそのようなことまでされていたんですね。そういったチャレンジ精神に対して周りの反応はどうでしたか?
大本:当時上長だった佐賀野さん(現 執行役員 ビジネスソリューション事業本部長)から「それは別に悪いことじゃないと思うけど、そもそも本気でやりたいの?」と言われてしまいまして。それももう6年ぐらい前のことなのですが、今の仕事に楽しみを感じたり、RPAやデジタルレイバーを世の中に広めていきたいという想いを持つようになったのは、その時の一言が起点になっているかもしれません。
飯島:本気で何かに取り組むのは大切なことですけど、そのぶん大変ですもんね。
大本:もともと負けず嫌いなんだと思います。たとえ営業予算を達成できたとしても、お客様から要望されたことを実現できないのはすごく悔しいですし、どうにかしたいという想いがありました。お客様にとって“相談すれば何でも解決してもらえる人”になりたいという意識は、その頃から持ち始めていたんだと思います。
飯島:実際に働き方にも影響はありましたか?
大本:他の営業が原稿内容やプランなどで試行錯誤している中で、僕は他の手段でも何とかできないかなと考えていました。そこで目を付けたのがバイトルの原稿への流入にもつながる採用ページ(RHP)作成の提案や、シフト管理ツールなど採用周りのサービスでした。そういった原稿以外の提案・検証というものは、メンバー時代や課長になってからも行なっていましたね。
定着率の改善へ。データ連携に適したRPAの提案。
飯島:最近では大手レストランチェーン店にRPAサービスのひとつである「コボットPlatform」の導入を提案されたと聞きましたが、どういった経緯だったのですか?
大本:以前から面接率や採用率に課題をお持ちの企業様で、前任担当者の段階ですでに応募者データなどを管理できるバイトルマスターというツールを導入いただいていたので、面接率や採用率の改善は取り組めていました。そこで僕としてはその先の、定着率の課題解決に向けた取り組みを進めていこうと思ったわけです。
飯島:今までの取り組みだけでは定着率の改善は難しかったんですか?
大本:そうですね。今まではバイトルとバイトルマスターしか導入していただいていなかったので、応募数や面接数、採用数などしか分からない状態だったんです。なので定着率も見ていきたい、改善していきたいとなると、どうしても情報不足でした。
飯島:そこでRPAを導入することに繋がっていくんですね。
大本:はい。RPAでは様々なシステムと連携が可能なので、応募後の入社対応・労務管理を行なっているシステムや、クライアントが導入していた人事管理システムと連携させることで、応募後のデータや定着率まで出せるのではと考えました。まずはデータを見られるようにするのがスタートでしたね。
飯島:RPAの導入に関して、お客様の温度感などはいかがでしたか?
大本:お客様としては、手法はお任せするのでまずは提案資料を見てみたいとのことでした。。そこで、ディップ内のRPAコンサルティング推進室メンバーとチームになって、実際にどんなシステムを提供できるかを話し合うことになりました。
お客様からの逆提案や相談。RPA導入でグッと縮まった距離。
飯島:RPAなど新たなサービスの提案を進めるには、様々な部署との連携が必要なんですね。
大本:そうですね。ディップにはバイトル、はたらこねっとなどのメディアの営業とは別に、AI・RPA事業のコンサルティングを専門に行っている部署・メンバーがいるので、そことの連携は大切でした。提案に向けたシステムの開発や提案の流れも、週次でオンラインミーティングを行なって進捗確認をしていましたね。もちろんお客様にも参加してもらって意見を出し合ったりもしました。
飯島:具体的にはどんな意見が出たんですか?
大本:当初は拠点ごとの定着率や勤務時間などのレポートを出す予定だったのですが、「スタッフの残業時間や稼働率、勤務期間なども見てみたい」とお客様からご要望をいただいて。
飯島:けっこう積極的になってくださったんですね。
大本:そうなんですよ。最近ではレポートの出力以外にRPA自体にも可能性や興味を持ってくださっていて、「今は手動でデータ入力をしたり設定を行なっているけど、それって一括でできたりしないですか?」「アルバイトスタッフだけでなく、社員の残業時間やスタッフ毎のデータを資料にまとめて自分たちの会議で使いたい」などのアイデアもいただけるようになりました。
飯島:まさしく最初におっしゃっていた“相談すれば解決してもらえる人”として、お客様も頼ってくれているんですね。
大本:プロジェクト自体はまだ進行中ですが、課題感のすり合わせはしやすくなりましたし、進めていく中で距離感がグッと縮まった気がします。
媒体を超えてコンサルできる環境。RPAを活用した今までにない営業のカタチ。
飯島:今後はRPAを活用して何かやりたいことなどありますか?
大本:少し質問からずれてしまいますが、メンバー全員がRPAを通して顧客課題を解決できる仕組みを作っていきたいと思っています。
飯島:といいますと?
大本:ディップの中でも、RPAの活用の余地はまだまだあると思うので、まずは今回のような定着率の把握や改善に向けたデータ連携(応募から採用、定着までの取り組み)を事例としてフォーマット化して、自分のメンバーや事業部全体でもっとたくさん取り組めるようにしたいです。
飯島:けっこう具体的に考えてらっしゃるんですね。
大本:今までは求人広告という枠組みの中だったので、メディアを通して応募・採用を供給することしか携われていなかったんです。しかし、応募・面接対応の自動化や、入社手続きの自動化、今回のように各データをRPAで連携する取り組みができることによって、よりクライアントの課題解決に踏み込み、人事全般で価値提供できるようになると思います。
飯島:今後入社する方の働き方にも、変化はあると思いますか?
大本:新卒でも既存社員でも、RPAについての知識はまだほとんど同じなので、やればやるだけ知識もつくし、成果が出せる領域です。会社自体も「Labor force solution company」という新たなビジョンに向けて、より一層新しいことに取り組む機会が増えてくるはずです。これからもっと色々なことに挑戦できる会社になっていくと思いますね。