
“〇〇しかやってこなかった”は強みになる。体育会出身社員が語る就活とは。
就活に悩んでいた、かつての自分のような学生さんたちへ。「就活が遅れているかも」「何から始めていいかわからない」そんなふうに悩んでいるアスリート学生は多いのではないでしょうか。今回は、学生時代にラクロス部で全国を目指し、就活との両立に葛藤しながらもディップに入社した営業社員・小櫃さんと、アスリート採用を担当する人事・今野さんによる対談をお届けします。テーマは、「かつての自分のように悩んでいる学生さんたちに本気で伝えたいこと」。部活、サークル、アルバイト、学業など、何かに本気で向き合ってきたあなたへ!
なぜアスリート採用をやっているのか? ― 背景にある原体験
今野:僕自身、大学では野球部に在籍していました。当時はコロナ禍だったので、部活も就活もイレギュラーで、なにもかも不安な状況でしたね…。硬式野球部はリーグ戦が4年生の秋まで続くので、就活を始めるタイミングが遅れてしまう部員も多く、「就活って何から始めればいいの?」って、焦っているのに、何から手をつけていいかわからない仲間がたくさんいたんですよね。結果、納得いく意思決定ができないまま終わってしまった人も多くて…。
小櫃:すごく分かります。私はラクロス部だったんですが、引退時期は同じく4年生の秋なんですよね。就活との両立はとにかく苦労しました。毎朝練習があって、授業やアルバイトを終えて帰ってくるのは夜。友達がスーツで説明会やインターンに行ってるのを見るたびに焦っていましたね。でも部活も最後までやり切りたいって気持ちが強かったので、どちらかを諦めることができなくて。「このままで大丈夫なのかな」って、漠然と不安を抱える時期もありました。
今野:僕たちのように就活の進め方に悩む学生はきっと多いですよね。だからこそ、そんな学生さん一人ひとりにちゃんと向き合いたいと思って、「アスリート採用」を立ち上げたんです!現在は、各大学の体育会部活を中心に、ディップ独自の就活イベントを開催しています。部活ごとに内容はアレンジしていますが、どのイベントでも一貫して大切にしているのは、「なぜ自己理解が大切なのか」という就活の前提から伝えることです。小手先のテクニックではなく、自分自身と向き合う力を育ててほしい。そんな想いを込めて、日々学生さんと向き合っています。
誰もが持っている強みとは ― “頑張ってきた時間”は、嘘をつかない
小櫃:今振り返ると、「部活しかしてこなかった」なんて思っていたけど、あれだけ本気で部活に向き合っていたこと自体が「強み」だったんですよね。日々の練習、仲間との関係、試合に向けての準備…。当時は当たり前だったけど、いざ社会に出てみると、あれってすごく価値のある経験だったんだって気づきました。
今野:本当にそうですよね!体育会に限らず部活って、技術を探求し続けたり、周囲と協力して目標を目指す力が自然と身についているんですよね。でも、就活ってそれを「言語化」しないと伝わらない。だからこそ、僕たちがそういう学生さんの強みにちゃんと気づかせてあげたい。サポートしたいなって思うんです。
今野:「アスリート採用」って言うと、“体育会だけが対象”に聞こえるかもしれないんですけど、アスリートとは本来、「賞をかけて競う人」という意味があって、スポーツに限らず、何かに真剣に取り組むすべての人を指す言葉だと捉えています。本気で何かに向き合った経験がある人すべてに、やってきたことの価値をちゃんと伝えたいと思ってるんです。体育会部活だけでなく文化部での部活もですし、サークル、アルバイト、勉強、インターン、何でもいい。誰しもがどこかでそういう経験をしてきていて、どこに本気になったか、どう乗り越えたかって、絶対に就活の武器になると思うんですよね!
小櫃:実際、いま営業として3年間働いてみて、学生時代に培った部活での経験が本当に役立っていると感じます。たとえば、ラクロス部では限られた時間の中で練習メニューを自分たちで組んで、試合に向けて戦略を立てていたのですが、そうした「自分で考えて行動する力」や「相手を分析して戦略を立てる力」は、まさに営業でも求められる力です。また、チーム全体でどう成果を出すかを考える視点もディップでの仕事に通じる部分が多くて、「あのときの経験は、ちゃんと今につながっている」って、実感する瞬間がたくさんあります。
今野:実際、ディップの仕事って「決まった正解を見つける」というより、「正解を自分たちで創っていく」ことの方が圧倒的に多いんですよね。だからこそ、部活で培った“試合の勝敗が見えない中でも、ベストを尽くすためにやり切る力”って、すごく活きてくると思うんです。ゴールが曖昧な中で、どう準備して挑むか、どうチームで勝ちにいくか。そういった経験は、まさに今の仕事でも求められる力ですし、アスリートの皆さんとはすごく親和性が高いなと感じています。
大切なのは言葉にすること ― “頑張ってきたこと”を武器にするためには
今野:ただここが肝心で、結局そのやってきたことをしっかり言葉にして伝えられるかが重要だと思うんですよね。だからこそ、イベントや面談でもここの重要性を強くメッセージして、サポートしています。
小櫃:たしかに、当時は頑張ってきたことをどう言えばいいのか、自分でもなかなか整理できなかったですね…!就活だけじゃなくてその先も、そういう「言語化する力」がすごく大事だなって、社会人になった今だからこそ思います(笑)言語化のポイントって人事視点で何かありますか?
今野:いろいろありますが、僕の場合は、自分の感情が動いた瞬間を起点にしていました。過去を振り返ると、野球部って1年生の頃はグラウンドで練習ができずに筋トレや走り込みばっかりで…。「おれは野球をしにきたのにー!」って、正直すごく違和感がありました。なので「実力次第でどんどん挑戦できる環境がいいな」っていうのはずっと思っていて。その時のモヤモヤが、就活での「年功序列ではなく、若いうちから経験を積める環境に行きたい」っていう軸になっていきました。
小櫃:そうなんですね!ラクロスは逆に1年目から試合に出るチャンスもあったし、学生主導でいろんなことに挑戦できる雰囲気があったんですよね。「自ら主体的に考えて、実践できる」っていう環境が、自分にはすごく合ってたなって思います。
今野:就活は「正解」を探すものではなく、「自分にとって自然で納得できる選択肢を見つけること」だと思うんです。違和感もワクワクも、全部がヒントになるというか。
小櫃:ほんとに。今野さんの話を聞いて、大切なのは「自分の感情にちゃんと向き合うこと」だと思いました。「なんで嬉しかったのか」「なんで嫌だったのか」を言葉にできたら、それが武器になる。
今野:頑張ってきた過去には、誰にだって“その人らしさ”がちゃんとあるんですよね。僕自身、就活には人一倍苦戦したからこそ、今は目の前の学生さん一人ひとりと、とことん向き合っていきたいと思っています。経験や、そこから生まれた想いを言葉にして、納得のいく意思決定ができるように。ディップの人事として、これからも精一杯サポートしていきます!
「自分の部活に会いに来てほしい」など、少しでも気になることがあれば、遠慮なく問い合わせください!
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