「エンジニアがエンジニアらしく働ける組織をつくりたい」〜進化を続けるディップシステム統括部の裏側とは〜
ディップは「バイトル」などの人材サービス、「コボット」などのDXサービスの提供を通して労働市場における課題を解決し、誰もが働く喜びと幸せを感じられる社会の実現を目指しています。そんなディップの商品開発本部では、分析や検証を繰り返しながら「バイトル」「はたらこねっと」「バイトルPRO」などの求人サービスの成長を担っています。今回は、ディップ商品開発本部のシステム統括部グロースエンジニアリング部部長の山本直希(やまもと・なおき)さんに部署の魅力や求める人物像についてお話を伺いました。
20年のキャリアの中で生まれたプロダクト開発への想い
清水:本日はよろしくお願いいたします!早速ですが、簡単に自己紹介をお願いいたします。
山本:山本直希です。ディップには2022年の1月に入社して、当時のシステム統括部開発2部という部署の部長に着任しました。その後、組織変更で部署の名前が変わり、現在はグロースエンジニアリング部の部長をしています。
清水:プライベートではどのようなことをされているんですか?
山本:趣味は自転車とウォーキングと音楽を聴くことです。最近はあまり時間を取れていないですが、スケボーをしたりもします。
清水:アクティブですね!続いて山本さんのキャリアについてお伺いしたいのですが、ディップ入社前はどのようなことをされていたのでしょうか?
山本:社会人歴は20年くらいです。高校卒業後、コンピューターを使って今でいうフリーランスのような活動を始めました。具体的には、地元の企業のシステム開発やホームページの作成などを行っていました。その仕事と並行して、営業の仕事や運送業などにも携わっていました。その後、サラリーマンに転身しようか悩んでいた時に「SEを募集している企業があるよ」とお声がけいただいて、その企業でエンジニアとしての本格的なキャリアをスタートしました。
清水:その会社ではどのようなお仕事をされたのでしょうか?
山本:お客様のシステムを開発したり、お客様先に常駐してエンジニアとして働く案件に8年ほど関わりました。社内システムから業務システムまで多様なシステムの開発に触れていく中で、自社のサービスを作ってみたいと思うようになり、2013年に自社ソフトウェア開発を行うベンチャー企業に転職しました。その会社では、エンジニアだけでなくプロジェクトマネジメントやエンジニアマネジメントの仕事も任されるようになったのですが、こちらのポジションが自分に向いているのではないかと感じるようになったのはこの会社での経験がきっかけでしたね。また、多くの新サービスの立ち上げに携わっていく過程で、サービス開発やプロダクト開発の楽しさを学ぶこともできました。その後、2019年に会社を卒業してディップに入社するまでは、いくつかの企業を転々としながらマネジメントや開発本部長の仕事をしていました。
清水:多くの現場で経験を積まれてきたんですね。そこから、ディップに入社するきっかけや決め手はどのようなものだったのでしょうか?
山本:ディップに出会ったきっかけは媒体を通じてのスカウトでした。その後カジュアル面談や面接を受けさせていただく中で、社員さんの人柄の良さに惹かれました。また、自分は他人より複雑なキャリアを歩んできていると思うのですが、そういったバックグラウンドに関しても真剣に向き合って下さる姿勢に魅力を感じ、入社を決めました。
組織課題に向き合い、エンジニアが活躍できる組織作りにチャレンジ
清水:入社後はどのような仕事に携わられたのでしょうか?
山本:僕が入社後にまず課されたミッションは、部長として組織が抱えている課題を一つひとつクリアにしていくこと。その中でも特に印象に残ったチャレンジだったのが、2025年あたりの中長期を見据えたエンジニア組織のカタチを変えることでした。具体的には、システム統括部内の組織変更を行い、4部1室11課という組織のカタチを設計しました。
清水:なぜそのような組織変更が必要だったのでしょうか?
山本:以前の体制は、各エンジニアチームの役割や方向性がわかりにくく、意識しづらい組織のカタチだったんです。例えば以前の名称は、システム開発一部、二部、三部というものだったのですが、実際に何をやっているのかわかりにくいという課題がありました。エンジニアの活動や役割、各プロダクトに向き合える組織の形をデザインすることが、これからのシステム統括部の成長と発展につながると思い、組織変更を行うことにしました。
清水:最終的に「4部1室11課」という体制になったとのことですが、なぜこの組織の形なら部の成長と発展につなげられると思ったのでしょうか?
山本:「4部1室11課」という組織デザインは、部の中で「働く人たちがどういうミッションを持つ組織に属しているのか」ということが明確化できるよう工夫を繰り返し、最終的にたどり着いた形です。このような形を取ることで、一人ひとりが組織の中におけるアイデンティティを正しく認識できるようになり、以前よりチーム同士の連携が取りやすくなったと感じます。こうしたスムーズな連携がパフォーマンス向上につながり、システム統括部全体の成長と発展につながると思いました。ただ、今回の組織変更も中長期の組織目標に向けてのスタートラインにやっと立てたという感覚なので、完成型ではありません。逆にうまく行かないことも出てくると思いますので、今後も改善しながらやっていきたいと思います。
清水:続いてシステム統括部全体についてお伺いしたいのですが、チーム構成を簡単に説明していただけますでしょうか?
山本:システム統括部の下に、まず主力事業のバイトルを担当するバイトルエンジニアリング部とそれ以外のプロダクトを担当するプロダクトエンジニアリング部があります。この2つの部はプロダクトに向き合うことを意識して構成された組織です。一方で私の所属するグロースエンジニアリング部は、プロダクトを横断した活動を主に担当しているチームです。スマートフォンアプリ開発課とフロントエンド課、クロスプロダクト開発課という3つの課で構成されています。各課のメンバーはバイトルやはたらこねっとなど、それぞれ異なるサービスを作る専門職のメンバーで構成されています。つまり、一人ひとりのエンジニアが個々のプロダクトや開発プロジェクトに参加して、それぞれの専門性を活かしたプロダクト横断的な活動を行っています。それからインフラソリューション部という部署があります。この組織は文字通り商用サービスと社内インフラについての構築・保守運用といった領域を担っています。そして最後に、最近新設されたR&D推進室です。この部署ではシステム統括部全体の技術戦略や各チームのテックリードの支援、技術の標準化などを検討するチームです。
清水:システム統括部は社内ではどういった立ち位置の部署なのでしょうか?
山本:一言で言うと、ディップの人材サービス事業のシステムを開発して保守運用している部署ですね。システム統括部のエンジニアはディップの人材サービス事業をつくっている、営業さんが売る商材をつくっていると自負しています。そのような意味で、会社にとって欠かせない存在だと思います。ただ、もちろんシステム統括部がいるだけでは成り立ちません。営業さんの提案や企画の部署のアイデアがあるからこそ僕らの活動ができるので、それらの領域との連携で動いているというイメージです。
清水:メンバーはどのような雰囲気ですか?
山本:ここ最近、システム統括部全体で100人を超える人数になってきました。このようにチームが大きく成長している段階なので、一緒にプロダクトや組織自体を作っていきたいという想いを持っている前向きな方が多い印象があります。また、ディップのサービスを開発していることにやりがいや情熱を感じて活動しているメンバーも多いですね。みんなが主体的に活動を行なっています。
清水:山本さんが、ディップの仕事に対してやりがいや面白みを感じる部分を教えてください。
山本:いい意味で型が決まっていないところですね。まだまだ成長段階の組織なので、仕事の進め方やプロセスが定義されていなかったり、整理されていなかったりする部分も多くあります。そのような状況で、自ら課題をクリアにする方法を考えていくことにやりがいを感じます。
清水:逆に大変だと感じる部分はありますか?
山本:まさに今お話したやりがいの部分が反面大変な部分にもなっています。型が決まっていないということはある意味正解がないということなので、色々手探りで試行錯誤したり、みんなと相談したりする作業も多くあります。その点がやりがいでもあり大変なことでもありますね。
エンジニアがエンジニアらしく働ける組織をつくりたい|ネクストビジョンと求める人材
清水:現在、部署が抱えている課題はありますか?
山本:やりたいことに対して、社員の数がまだまだ足りていないことです。以前は人材系のサービスの開発をパートナー企業に委託していることが多かったのですが、外部のエンジニアはあくまでディップからお願いされたものを納品するのが目的になってしまうので、プロダクトを改善しようという意識が生まれにくい状況でした。そこで、自社社員でプロダクトを作っていく「内製化」の方針にシフトチェンジすることになりました。現在は自社サービスを開発できるエンジニアを採用して集めている過渡期で、より良いチームを編成したり事業の最適化を行なっている段階なので、多くの課題があります。これらの課題を解決するためには、さらに自社のエンジニアを増やしていかなければいけないと感じています。
清水:組織を成長させていくにあたり、山本さんはどのような方にチームに入ってほしいと思いますか?
山本:先ほども少し触れたのですが、やはり一緒に組織やチームを作っていきながら、プロダクトを作っていけるようなマインドがある方だと嬉しいです。あとは、アウトソースからインハウス開発の形に変えようとしている段階なので、良い環境や得られる良い経験だけを求めていて、仕事を待つような人は合わないかもしれません。自ら率先して仕事を取りに行ける人が向いていると思いますし、そういった方を求めています。
清水:山本さんが感じる、ディップの良いところを教えてください。
山本:まずは私の入社理由でお話しさせていただきましたが、社員さんたちの人柄が本当に良いところです。そしてシステム統括部という観点だと、エンジニアとしての学びや経験の機会がたくさんあるところです。課題を解決するためのアプローチについても柔軟に相談しながら手段を選ぶことができます。働き方も含めて良い意味で自由度が高い組織なんじゃないかなと思っています。
清水:これから入社される方にどのような仕事を任せていきたいとお考えですか?
山本:募集ポジションも多岐にわたるのでそれぞれの役割はもちろんのことですが、チームをどんどんお任せしたいと思っています。部長や課長だけが権限を握るのではなくて、メンバーにも委譲していきたいと思っているし、お任せできるような人を求めています。実際にプロジェクトマネージャーだったり、エンジニアリングマネージャーなどマネジメントの経験が活かせる募集ポジションもありますよ。
清水:これから山本さんがディップでチャレンジしていきたいことはありますか?
山本:まずは、開発をモダン化する視点を持って改善を進めていきたいです。例えば、作ったプロダクトがしっかり作れているかどうか、欠陥やミスがあるかを早めに検知するようなテストを自動化するなど、効率化できるところはどんどん効率化することで、エンジニアの心理的安全性が担保された形でよりエンジニアの仕事に集中できるような組織になると思っています。あとは、組織自体のスピード感を上げることです。自動化できる作業は自動化して人の手から離していくことで、エンジニアがエンジニアのすべき活動に集中できる組織づくりに取り組んでいきたいです。そのような改善を行うことで、先の将来を考えたり、準備にあてたりする時間も生まれるので、今よりさらに心の余裕を持って楽しみながら仕事ができる環境を作ることができるのではないかなと感じています。
清水:最後に、ディップに興味を持ってくださっている皆さんにメッセージをお願いいたします。
山本:ディップのシステム統括部というチームは、エンジニアとしての学びや経験をたくさん吸収することのできる組織です。組織を成長させながら自分自身も成長できるようなチャンスが多くあり、社会的に影響力のあるプロダクト開発の経験もできるのでやりがいは大きいと思います。一緒により良いチームを作りたいという方はぜひ来てほしいです。みなさんとお会いできることを楽しみにしております。