
垣根を越えて常識を覆す─バイトル企画部トップが語る、共創から生まれるサービスの未来
ディップは、『バイトル』や『コボット』などの人材サービスを通じて、より良い労働環境の実現を目指しています。今回は、メディアプロダクト事業部・バイトル企画部の部長として、サービス間連携を推進し、事業の進化を牽引する神田のり子さんにインタビュー。異色の経歴とともに、バイトル企画部の挑戦、組織の魅力、そして今後のビジョンについてお話を伺いました。
中卒でインターネット黎明期を駆け抜けた異色のキャリア
清水: 本日はよろしくお願いいたします。まずは神田さんのご経歴を教えていただけますか?
神田: メディアプロダクト事業部・バイトル企画部部長の神田のり子です。実は私、中卒でキャリアもかなり型破りなんですよ…。「インターネットの波が来る」と感じて、独学でデザインを学び、「中卒ですが独学でデザインを覚えたので雇ってください」と企業に直接電話をかけたのが初めて入った会社です。
その後、プログラミングを学びたくなって転職し、アプリ開発を経験。2004年にブログが流行し始めた頃、自分のコンテンツで注目を集めるようになりました。当時は今で言うYouTuber同士のコラボのような形で著名人とも共同企画を実施して、ソーシャルメディアの可能性を模索していました。その活動がきっかけでライブドアに入社することになり、海の家を作ったりと様々なプロジェクトに携わりました。
清水:「やってみたい」を起点にどんどんアクションを起こしていったんですね。
神田:そうですね、その後も好奇心のままに転職を重ねながら、個人で「散財.com」というサービスも立ち上げました。私自身、もともとお金が全然貯められなくて、家計簿をつけるのも苦手で。でも、「これ、逆にネタにしたら面白いんじゃない?」と思って、「公開家計簿」としてサービス化したんです。日々の出費をあえて見せるスタイルがウケて、1年で1万2千ユーザーまで伸びました。最終的にはバイアウトという形になりましたが、この経験を通じて「もっと膨大なデータがある環境で働きたい」と強く思うようになりました。
その後、ちょうどタイミングよくスカウトをいただいたのがカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社(CCC)でした。面接に行って、データを活かしたサービスの構想を伝えたら、「それ、ちょうど考えてた!」と言っていただき、入社を決意。12年間、楽しく、大きく成長させてもらいました。そこでのサービス企画をきっかけに転職したのが、前職の株式会社リロクラブです。そこでは2年間、API基盤から全面的なシステム刷新に取り組んで、予算1億円を使ってメンバーを集め、全体の構造を一から作り直しました。
清水:ドラマチックな仕事人生ですね…!そこから、ディップに入社されたのはどのような経緯だったのでしょうか?
神田:ディップへの入社を決めたきっかけは、子どもの存在でした。これまで携わってきたのは主にエンタメ系のサービスでしたが、子供ができたことで、今後は社会の基盤となる「人材領域」で価値を提供したいと考えるようになったんです。「将来、自分の子どもが社会に出て働くときに、少しでもより良い社会になっていてほしい」そんな想いから、ディップでのキャリアをスタートさせました。子育てと両立できる柔軟な環境が整っていたことも、入社の後押しになりましたね。
バイトル企画部の挑戦─サービス連携を通じた新たな価値づくり
清水:バイトル企画部の組織体制について教えてください。
神田:バイトル企画部は、サービス連携推進、ウェブとアプリ開発、そしてSEOとマーケティングの4つのチームで構成されており、全体で約30名のメンバーが在籍しています。バイトルは法律対応が非常に多いサービスでもあるので、国が求める対応をしっかり行いながらも、攻めの姿勢でサービスを大きくしていくというバランスが求められるチームになっています。
清水: 現在、バイトル企画部ではどのようなお仕事をされていますか?
神田: 入社当初はAI・DX事業本部(現在のソリューション事業本部 AI・DX事業部)で、採用ページコボットというサービスを担当していて、問い合わせ対応をしながら、気になる点は改善提案を続けていました。自分の中で「これは違う」と思うことがあると、放っておけない性格で。気になるところを次々に直していたら、入社1ヶ月で敢闘賞をいただきました。その後は、機能改善やリニューアルにも大きく関わらせてもらいました。特に昨年は半年ほどで開発費を回収できるほどの成果も出せて、「サービスをより良くしていく」ことに、常に全力で取り組んできました。その積み重ねを経て、メンバーから課長へ、そして今年の3月からはバイトル企画部の部長に就任しました。
バイトル企画部では、サービス間の連携に特に力を入れています。『dip AI』『バイトトーク』 『スポットバイトル』など様々なサービスが社内で誕生してきている中で、今のままだと全サービスが離れてバラバラになってしまいます。応募して採用が決まって終わりではなく、面接から採用までをスムーズにしたり、検索や探し方もAIと会話しながら進められるようにするなど、自然な体験を提供したいと考えています。
「何でもできる」組織文化が生み出す成長機会
清水: バイトル企画部で働く魅力や面白さについて教えてください。
神田: 最大の魅力は「ユーザーの多様さ」です。ユーザーと言っても求職者だけではなく、管理画面を使う営業やクライアント企業など、様々なステークホルダーがいます。全員の使いやすさを求めるって、誰かを救えてもどこかが欠けてしまっては意味がないので、そこが難しくもあり、面白くもあります。また、サービスの規模感も大きな魅力だと思います。5分システムを止めただけで数百万円の損失が発生するケースもある。日々、責任の重さを実感すると同時に、大きなやりがいも感じています。
清水: チームの雰囲気や特徴を教えてください。
神田: 何よりも「できる前提」で動く文化があります。他の会社では「それは難しそう」と言われがちなことも、ディップでは「どうやったらできるだろうね」が前提。バイトル企画部では特に、みんなで知識を出し合って企画をより良くしようという風潮があります。各分野の専門家が知識を共有し、互いの視点から企画を磨いていく環境で、自分に足りないものがあっても、周りがカバーしてくれる素敵なチームだと感じます。
清水:教育やサポート面ではどのような取り組みを行っていますか?
神田:メンター制度を整えていて、新しく入った方に対して、いきなり「1人でどうぞ」と任せることはありません。プロジェクトも必ずチームで動いており、最初から最後まで誰かと一緒に伴走する体制を取っています。自立するまでの間、メンターや周囲のメンバーがしっかりサポートするので、新しく入る方も安心して働けると思います。勉強会も月に1回以上のペースで開催していて、「SEOの基礎や最新トレンド」「開発者向けのコーディング知識やフレームワーク」「データ分析の基礎・見方・活かし方」など、実務に直結するテーマをみんなで学んでいます。私自身も講師として「神田ブートキャンプ」という勉強会を担当していて、企画立案の方法を中心に、実践的で楽しい内容にしています。……けっこうハードではありますが(笑)。
清水: 組織としての今後のビジョンについて教えてください。
神田:もっと柔軟で、横断的な組織を目指していきたいと考えています。将来的にAIの発展などによって特定の業務がなくなったとしても、幅広いスキルを持っていれば、どんな変化にも対応できるはずです。だからこそ、自分の担当領域にこだわりすぎず、さまざまな分野にチャレンジして、「何でもできる人材」になってほしいと思っています。そのためには、属人化の強い状態から脱却し、知識やノウハウをチームで共有していくことが重要です。また、ルーティン業務に追われるのではなく、もっと企画やアイデアに集中できる体制を整えていきたい。そうした環境づくりを、部長としてこれからも推進していきたいと考えています。
清水:バイトル企画部として求める人物像を教えてください。
神田:ディップは今、第二の創業期とも言える転換期にあるので、まずは、カオスを楽しむことができ、チャレンジ精神がある人と一緒に働きたいです。新卒の方には、世の中の仕組みに対する好奇心を持ち、学生の期間に沢山の引き出しを増やしてきてほしいですね。採用面接では、「抽象的な質問に対して自分の意思を持って答えられるか」「周りの物事を面白いと思って見ているか」を特に重視しています。中途の方には、外で得た知識や、異なる業界の経験を人材業界に応用できる視点と、それを周りに共有できる姿勢をもって、ぜひ即戦力として活躍してほしいです。
「行けるところまで行きたい」 影響力で社会を変える
清水: 神田さんご自身の今後のビジョンについてお聞かせください。
神田: 率直に、もっと上を目指したいです。単に役職が上がればいいという話ではなく、より大きな影響力を持ちたいという思いがあるからです。上の立場になるほど、意思決定のスピードや幅が広がり、サービスをより良くするためのアクションを自分の意思で進めやすくなります。
特にバイトルのように業界をリードするサービスは、社会に与える影響も大きい。1位になるということは、単に「すごい」ということではなく、「社会の基準」になるということ。社会をより良くしたいと考えるなら、1位になることには大きな意味があると思います。「社会にも、会社にも、チームメンバーにも、そしてサービスにも良い影響を与えるためには自分自身がもっと上に行く必要がある。そのためには、実力をつけるしかない」そう自分に言い聞かせながら、日々挑戦を続けています。
清水: 最後に、候補者の方々へメッセージをお願いします。
神田:ディップでは本当にキャリア開発の可能性が広がっています。トップダウンの案件もボトムアップの案件も多く、自分の意見を出せば形にできる環境です。AIなどの最先端技術にも触れることができますし、自分の専門外の領域にもチャレンジできます。私自身も入社後、企画だけでなくシステム面にも口を出し、実際にサービス改善につながった経験があります。手を挙げれば誰でも挑戦できる環境なので、ぜひ一緒に新しいことにチャレンジしましょう!