
前例のない挑戦で社会を変える。dip AI企画部トップが語る、テクノロジーで実現する未来の人材マッチング
ディップは、『バイトル』や『コボット』などの人材サービスやDXサービスを通じて、労働市場が抱える課題の解決に取り組んでいます。今回は2018年に中途入社し、現在はdip AI企画部の部長としてサービス開発を牽引する德元和樹さんにインタビュー。AIエージェントによる前例のない人材マッチングの構想や、プロダクト開発にかける思い、創造性あふれるチーム文化、そして「求職者に寄り添い続けるAI」の実現を目指す未来のビジョンについてお話を伺いました。
自社プロダクトを育てる喜びを求めて
清水: 本日はよろしくお願いいたします。まずは德元さんのご経歴と、入社の経緯を教えていただけますか?
德元:ディップには、2018年7月に中途入社しました。前職では約7年間、SIerに勤務し、公共系サービスのシステム導入に関わっていました。具体的なものを1つあげると、マイナンバーカードを使ってコンビニから住民票などを取得できるシステムを自治体に導入する業務を担当していました。ただ、SIerではクライアントの会社のシステム開発や導入をする形態だったこともあり、自分がプロダクトの成長に直接貢献できている実感があまりなかったんですよね。クライアントの方々がプロダクトをより良くすることに強くコミットしている姿を見て、「自分でもプロダクトを育てられる会社に入りたい」と思ったんです。それで、自社開発をしていて、新規事業にも関われるような会社を探していたときに、ディップからスカウトをもらって。面接の中で、新規事業の立ち上げを計画していることを知り、「あ、ここならやりたいことができそうだな」と思い、入社を決めました。
清水: 入社後はどのようなキャリアを歩まれてきたのでしょうか?
德元: 入社直後は、リサイクルしやすい紙「LIMEX」に関する新規プロジェクトに参加しました。その後、社内業務改善のためのRPAチームや、「バイトルマガジン」のリニューアルプロジェクトなども経験しています。転機になったのは、AI・RPAの事業が立ち上がるタイミングでした。RPAに詳しい人材が必要ということで声をかけていただき、そこから徐々に開発業務、企画業務と担当範囲が広がっていきました。最初は派遣会社向けの「HRコボット」「営業リスト」といったサービスを担当していましたが、やがてアルバイト・パート領域に注力する方針となり、「面接コボット」「採用ページコボット」など、人材採用とその先の活用につながるサービスのマネジメントを担当するようになりました。現在は「dip AI」の事業化を考える段階で、藤原(現ディップ常務執行役員の藤原彰二)さんとともにチームに加わり、サービスをどのように広め、収益化していくかという戦略づくりに携わっています。
世界的に見ても前例のない挑戦ができる環境がある
清水: dip AIチームでは現在どのような取り組みをされていますか?
德元: 私たちが力を入れているのは、AIエージェントの可能性を広げることです。現在は「CA(キャリアエージェント)」と呼んでいる、求職者の方に向けてお仕事を紹介するAIエージェントサービスを提供していますが、今後は「RA(リクルートエージェント)」、という形で企業側に対するAIエージェントも開発していく必要があると考えています。この二つを連動させることで、求職者の方が「仕事をしたい」と思った時に、適切な仕事を見つけて、実際に働けるようになるまでの全プロセスをdip AIがサポートできるようになります。特に私が入ってからは、クライアント側のリクルーティングエージェントの企画と社内承認プロセスを進めてきました。
清水: 現在感じている課題はありますか?
德元: 最大の課題は、各サービスがそれぞれ個別に動いている状態だということです。チーム自体は非常に優秀で、メンバーが自発的にプロダクトを改善していく文化が根付いています。ただ、リクルーティングエージェントの開発など新たな取り組みを始める中で、dip AIとバイトルなどの他サービスとの連携がより重要になってきています。関わる範囲が広がる中で、従来のスクラム開発だけでは対応しきれない部分も出てきており、チームの力を維持しながら連携の仕方を進化させることが課題です。ただ、これはチームが成長するために必要なステップでもあるので、良い課題だと捉えています。
清水: dip AIチームで働く魅力や面白さについて教えてください。
德元: 最大の醍醐味は、世界的に見ても前例のない挑戦ができることだと思います。転職エージェントのような仕事をAIが代替し、しかもパート・アルバイト領域でそれを実現するという、今までどこも行っていなかった新しい価値創造に携われることは、大きなやりがいと成長につながると思います。また、AIという領域なので研究的な側面も強いです。いかにユーザーに焦点を当ててお仕事を紹介できるか、ユーザーの情報をどう集め、どう活用するかなど、研究的な分野が多く含まれています。そういった探求が好きな方にも面白い環境だと感じますね。
清水: キャリア面で得られるスキルや経験にはどのようなものがありますか?
德元: エンジニアとしては、生成系AIを単に使うだけではなく、学習データを蓄積し、それをもとに検索精度を向上させるといった、より実践的なスキルを身につけることができます。 一方で、企画やプロダクトオーナーの立場では、人が行っていた業務をどのように機械化し、価値を届けていくかという「価値設計」の思考力が求められますし、そこが鍛えられる場面も多いです。今このタイミングでAI関連のプロジェクトに携われるというのは、非常に貴重な経験だと私自身も感じています。 AIは今、最も注目されている分野ですし、取り組むことすべてが学びにつながるのが大きな魅力と言えますね。
清水: チームの雰囲気や特徴について教えてください。
德元: チームの雰囲気としては、議論が非常に活発です。物事を進める際には、メンバー全員が積極的に意見を出し合い、それをもとに形にしていく力があります。外から見ると、少し風変わりなチームに映るかもしれませんが、それだけ自由で率直なコミュニケーションが根付いているということだと思います。教育という点では、いわゆる座学的な研修はあまりなく、基本的にはOJTが中心です。実践を通じてこそ、最も効果的に学べるという考えのもと、経験者とペアになって業務を進めながらスキルを身につけていくスタイルです。また、チーム内では日常的なコミュニケーションも活発で、参加したセミナーで得た知見を自然に共有し合う文化があります。形式ばった勉強会ではなく、日々の業務の中での対話を通じて知識が広がっていく、そんな環境だと思います。
「仕事探し」の枠を超え、人生に寄り添うサービスへ
清水: 德元さんが組織として目指しているビジョンをお聞かせください。
德元: 私が考えるdip AIの強みは、AIだからこそ「いつでも、どんな時でも対応できる」という点です。この特性を最大限に活かし、求職者一人ひとりに常に寄り添い、その方の経歴やスキルを理解した上で、誰よりもその人のことを分かっている存在を目指しています。
そのためには、AIが人と継続的に繋がり続けることが重要だと考えています。たとえば、ある仕事が終了したタイミングで次に挑戦したいことをヒアリングしたり、キャリアの次のステップを提案したりするなど、単発の支援にとどまらず、継続的に関与し続けられるサービス設計を目指しています。単に、仕事を探して終わりではなく、「人生において大事な要素である「働く」において寄り添い続けるAIパートナーをつくりたい」それが、私たちdip AIの目指す姿です。
清水: これからどのような人材と一緒に働きたいですか?
德元: 私が一緒に働きたいと思うのは、何事にも前向きに取り組み、プロダクトそのものに対して想いを持てる方です。私たちが目指す世界や実現したい未来に共感し、それを本気で実現したいと思ってくれる人と一緒に働けると嬉しいですね。経験が少ない方や新卒の方には、熱意を持って恐れずに議論に参加してほしいと思います。経験がないからこその視点が大切なので、分からないことは「分からない」と言いつつも、積極的に意見を出せる方が良いですね。一方、経験者の方には、AIを活用して具体的にどうやって理想を実現できるかを考えてほしいです。同時に、知識のない方からの意見にこそヒントがあるという姿勢を忘れないでほしいと思います。
清水: 德元さんご自身の今後のキャリアビジョンについて教えてください。
德元: 現在はdip AIのプロダクトマネージャーとして、ステークホルダーへの説明や社内調整などを担当していますが、最終的にはこの事業に対してより大きな責任を持てる人材に成長したいと思っています。今は、任せていただいてはいるものの、まだまだだと自分では感じているので、この事業をしっかりと背負って成長させていけるよう、さらに実力をつけていきたいですね。
清水: 最後に、候補者の方々へメッセージをお願いします。
德元: 私たちのチームは自発性とチャレンジ精神を大切にしています。自分の手でプロダクトを成長させていくことに喜びを感じたい方、前例のない挑戦に取り組みたい方にとって、非常にマッチする環境だと思います。一緒に新しい価値を創り出していきましょう!