新卒から新規開発を経験。そこで見つけた価値あるものづくりとチーム開発の醍醐味。
スポットバイトルの開発に携わる西伶奈さんは、新卒入社2年目のバックエンドエンジニア。新卒ながら新規事業のシステム開発に関わり、Webサイトから管理画面の開発まで、幅広い経験を積んできました。チーム開発の中で見つけた価値とは何か、西さんにお話を伺いました。
父のアドバイスに導かれてエンジニアの道へ
中安:本日はよろしくお願いいたします!まず初めに自己紹介をお願いします。
西:2023年に新卒で入社した西伶奈です。新卒で配属されてからこれまでスポットバイトルの開発に携わってきました。最初はスポットバイトルの中でもWeb版を担当していたんですが、7月末からはクライアントさんや営業の方が使われる管理画面の開発にも携わっています。
中安:入社前の経験についてもお聞かせください。学生時代に力を入れていたことと、エンジニアという職業を選んだ理由を教えていただけますか?
西:情報系の大学に通っていましたが、当初は特に強いこだわりがあったわけではありません。父親に「情報系がいいんじゃないか」と勧められて選んだという感じでした。しかし、大学の授業でプログラミングに触れ、自分が入力した内容が画面に映し出されるのを見て感動し、「楽しい」と感じたことがきっかけでエンジニアを志すようになりました。
また、学生時代にはプログラミングスクールを運営する会社で長期インターンをし、メンターとして生徒の指導や教材開発に携わっていく中でプログラミングの力をつけていきました。入社してから即戦力になれる人になりたいと思っていたので長期インターンは早い段階で探していましたね。実は、その前にも開発系のインターンを経験したのですが、人間関係があまり良くなく、質問もしづらい環境だったため、プログラミングスクールでのインターンを選びました。
中安:情報系の大学を選んだ時点で、将来についての展望はあったのでしょうか?
西:正直なところ、理系だったので理系の学部を選ぼうという程度の考えでした。ただ、漠然と「情報系を学んでおけば、この先役立つかな」という程度の感覚はありました。結果的に、この選択が今の自分のキャリアに繋がっているので、父のアドバイスには感謝しています。
自社開発だからこそできる、ユーザーにとって本当に価値あるものづくり
中安:就職活動の際は、どのような点を重視されましたか?
西:二つの大きな軸を持っていました。一つは「ユーザーファースト」の姿勢です。ただエンジニアとして開発するだけでなく、ユーザーにとって本当に価値のあるものは何かを考えられる環境で働きたいと考えていました。もう一つは「温かい人間関係」です。インターンでの経験から、人間関係で悩まずに働ける環境を重視していました。
中安:最終的にディップを選んだ理由を教えていただけますか?
西:自社開発の企業であることが大きな理由の一つです。SIerや受託開発の企業では様々な現場でいろんな経験ができると思うのですが、自社のプロダクトではないため、私の性格的に愛情を持って開発に取り組むことが難しいのではないかと考えました。
自社プロダクトであれば、営業の方から直接ユーザーの声を聞けたり、なぜその機能が必要なのかという背景まで深く理解した上で開発に取り組めます。「この機能を開発してください」と言われるだけでなく、その理由や意図を理解した上で、より良いものを作れる環境だと感じました。また、面接を通して社員の方々の温かい雰囲気を強く感じました。以前のインターン経験で人間関係に悩んだこともあり、コミュニケーション面は特に重視していたので、ここなら安心して働けると確信し入社を決めました。
新卒から新規事業の開発に携われたのは、本当にラッキーだった
中安:入社後の研修はどのようなものでしたか?
西:最初の1週間は全体研修で、ディップの新卒全員で行う基本的な研修を受けました。その後、エンジニア向けの座学研修が2週間ほどあり、チーム開発の進め方やスクラム開発のフローなどを学びました。
特に印象に残っているのは、2ヶ月弱かけて行ったチーム開発の研修です。企画設計から開発までを一貫して行い、実際のスクラム開発を体験しました。同期との絆も深まり、とても良い経験になりました。
中安:配属後は、すぐにスポットバイトルの開発に携わられたそうですね。
西:そうですね。最初の1週間ほどはバイトルのタスクを担当し、リリースまでの一連の流れを経験しました。その後はすぐにスポットバイトルの開発プロジェクトに参加することになりました。実は入社前は、大きい企業だと保守運用ばかりになってしまうのではないかという不安もあったのですが、新卒から新規事業に関われたことは、本当に良い経験になっています。
運用と新規、Webと管理画面、それぞれの違いとは
中安:既存サービスの運用と新規事業のシステム開発では、どのような違いがありますか?
西:最も大きな違いは「スピード感と開発の意図を知れるかどうか」だと感じています。既存サービスの運用では、アイコンの色を変えるような一見簡単な作業でも5日ほどかかることもありました。また、企画のチームが行ったABテストの結果に基づいて改善を行うので、改善の裏にある意図を知ることが難しい環境でした。
一方、新規事業のシステム開発では、まだないものを0から作っていくためサイクルが速く、既存サービスの開発に比べて作業のスピード感を感じました。また、ディレクターの方との距離が近く、「なぜこの機能を開発するのか」という意図を直接聞けるのが魅力です。ただ開発するのではなく、ディレクターと議論しながら、ユーザーに価値のあるものを届けられているという実感が持ちやすい環境だと私は感じました。
中安:たしかに自分でも納得して開発できる方がモチベーションが上がりそうですよね。では、Web版の開発と管理画面の開発の違いについても教えていただけますか?
西:スポットバイトルWebからアルバイトの申し込みはできないので、用意されてるデータをWebサイト上に表示していくための開発が中心で、APIの開発もありましたが、読み取りの処理だけでした。管理画面の開発では、APIの開発としてデータをデータベースに挿入するところもある分、単純に難易度が上がったというのはありますね。
また、Webの画面はユーザーの方が見るもので、管理画面はクライアントの方やディップの営業の方が見る画面になります。Webではなかなか開発担当の私たちまで届きにくかった利用者の声が、管理画面の方は届きやすいため、どこが使いずらい・どこを改善してほしいといった声をもとにスピーディーに開発や改善ができている点は違いかなと思います。
チーム開発を経験して実感した、いい意味でのギャップ
中安:西さんが入社されてから今に至るまで、一番大変だった仕事や印象に残っている仕事はなんですか?
西:今が一番大変ですかね(笑)私は新規事業のリリースが初めてだったので、開発の部分が一番大変かなと思っていたんです。ただ、リリース後にわかったのは、リリースされてからシステムの不具合がどうしても見つかってしまうということです。ログインできないなどの致命的な不具合があるとそもそも管理画面が使えないことになるので、至急で対応しなければいけなかったり、その他にも細かな問題点や不具合の対応が多くて大変です。
中安:やっぱりリリース当初は不具合が多くなってしまうんですね。そんな大変な仕事を乗り越えていくために、西さんが大切にしていることはなんですか?
西:わからないところは遠慮せず聞いたり、議論していくことだと思います。基本的にはディレクター陣の中で決まった内容を伝えてもらって開発を進めていくのですが、ディレクター陣は多くの対応や機能の話し合いをしないといけないので、全部に1個ずつ時間かけてられないというのもあると思うんです。なので、開発メンバーでも「この仕様おかしいんじゃないですか」だったり「ここはこっちの方がいいんじゃないですか」みたいなところはしっかり議論して、ディレクター陣やプロダクトオーナーに伝えるようにしています。
中安:そのような流れで仕事を進められるのは、チーム開発ならではですね。
西:本当にそう感じます。私は入社前に、ディップぐらいの規模になると組織の歯車の一部でしかないというか、若いうちからチームの中でコミュニケーションをとって開発していくのは難しいのかなと懸念していた部分はあったんですけど、それがいい意味で覆されていているなというのは、最近実感しています。
エンジニアとしての経験をもとに次のステップへ
中安:今後のキャリアビジョンについて教えてください。
西:短期的には、チームリーダーを目指したいと考えています。1個上の尊敬している先輩がチームリーダーをやっていて、その先輩は管理画面の開発に携わった時期は同じなのに、仕様の把握が早く、私の質問にも完璧に答えてくれます。しかも「西さんには西さんの良さがあるから、そこを伸ばしていった方がいい」と、個性を尊重してくれるんです。そんな先輩のような技術力だけでなく、状況把握能力や後輩への思いやりを持ったリーダーになりたいですね。
長期的には、エンジニアとしての経験を活かしてプロダクトオーナーやディレクターにもチャレンジしてみたいと考えています。開発の現場で得た知識や経験を活かしながら、より大きな視点でプロダクトの価値を高めていける立場にも興味があります。
中安:最後に、この記事を見ている方へメッセージをお願いします。
西:「やってみる精神」を大切にしてほしいですね。これは私たちの課でもよく使う言葉で、先輩も「実際にやってみて、わからなかったら聞いてね」と最初指導してくださったんですけど、やってみなきゃわからないことがありますし、やってみてダメでも手を差し伸べてくれる人が必ずいます。まだやりたいことや目標が固まりきってなくても、興味があることや面白そうだと思うことをまずはやってみた方がいいんじゃないかなと思います。
エンジニアは、ユーザーに価値を届けられる仕事です。自分がコードを書いて開発していたものがリリースされたときや、ユーザーの方から喜びの声を聞けたときは、大きなやりがいを感じます。自分の作ったもので誰かを喜ばせたい方、想像を形にする楽しさを感じたい方には、ぴったりの職業だと思います。少しでも興味がある方は、まず「やってみて」はいかがでしょうか。