社員一人ひとりの夢・アイデア・情熱が結集!【フィロソフィーコンテスト2023】(前編)

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中村 美月
人事総務本部 採用戦略推進室 ▼詳細

私たちは日々、誰のために、何のために仕事をしているのか。そして、それをどのように実現するのか。これらすべてを表すのが、当社が最も大事にしている「フィロソフィー」です。社員一人ひとりの「フィロソフィーを体現した素晴らしい仕事」と「dream/idea/passion」を顕在化させることを目的に、創業以来初めて「フィロソフィーコンテスト」が開催されました。今回は9月22日(金)に実施された、【フィロソフィーコンテスト2023 最終発表会】(前編)をレポートします!※後編はこちら

フィロソフィーコンテスト2023 最終発表会の概要

フィロソフィーコンテストの開催が発表されたのは、2023年3月の27期社員総会。その後約3か月間の準備期間を経て、6月下旬に全従業員を対象にエントリーがスタート!最終的な総エントリー数は、なんと1,249件にものぼりました。その後、全社員が審査員となり、4回にわたる選考が行われ、勝ち抜いたファイナリスト5名による最終発表会が先日執り行われました。

最終発表会では5名がプレゼンを行い、社長・役員・本部長による審査・協議により、通期表彰の一つであるdip賞の受賞者を決定。見事受賞者に選ばれると、褒賞として、26期通期表彰者とともに行く「ハワイ旅行参加券」をプレゼント!審査基準は「感動&共感度(dream,passionを感じる、心に残る)」「実践的参考度(参考になるideaやノウハウがある)」「バリュー度(具体的成果や価値を提供している)」の3点です。

どれも夢とアイデアと情熱に溢れる素晴らしいプレゼンで、審査員全員から「みんな素晴らしいから、誰も落としたくない…」との声が上がり、予定していた審査時間を大幅に超えることとなりました。白熱した協議の結果、最終的に2名のdip賞受賞者が決定!惜しくも受賞を逃した3名にも、健闘を称え、賞金が贈呈されました。本レポートではdip賞受賞となった2名のプレゼン内容を前編・後編に分けて公開いたします!

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「超高齢化社会の秘めたるパワーを解き放つ!!」埼玉・群馬営業部 森 侑佳さん

私は「dipの仕事を通じて、働く人も会社も、全ての人を幸せにしたい!」という夢があり、それを実現させるために毎日奮闘しています。今回お話しするのは私が出会った、埼玉県のとあるクリニックでのお話です。そのクリニックでは、看護助手と看護事務を募集していました。ここの事務長さんは、「従業員の皆さんに、仕事も人生も楽しんでほしい」とおっしゃるほど従業員さん思いの方で、 そんな事務長さんの元で働く人たちは幸せな人生を送れるんだろうなと感じていました。しかし、何度求人を募集しても応募が少なく、その上定着もできていないという状況で、一向に人が増えないという悩みを抱えていました。

そこで私は募集ターゲットを広げ、「60歳以上も採用してみましょう!」とご提案しました。しかし、それを聞いて事務長さんは「60歳以上は体力的にも厳しいだろうから、会うのは時間の無駄だと思う」とおっしゃいました。そう、このクリニックには「年齢バイアス」があったのです。ユーザーがこの職場と出会う機会を「年齢」というだけで失ってほしくない。この事務長さんにとってももったいない。私はそう思いました。

私はこの年齢バイアスを絶対に解決したいと思っていて、その背景には祖母の存在がありました。私の祖母は手芸が趣味で、祖母が作ったものを友人に見せると「どこで買ったの?」と、お店の商品に間違えられるくらいの作品を作ってくれていました。そんな祖母が60歳の時に、ずっと夢だった手芸屋さんで働きたいということで応募をしたところ、履歴書の時点で門前払いされてしまい、年齢が理由で面接すら叶わなかったのです。私はそれを聞いてとても悲しくなりました。そして、心底もったいないなと思いました。同じような思いをしている看護師さんたちのために、この状況を変えたいと思い、 いろんな情報をかき集めて事務長さんに伝えました。

まず1つ目、看護師さんの数が埼玉県は全国で最下位だということ。ターゲットを狭めている場合ではありませんと伝えました。すると、事務長さんは「こんなに厳しい状況だったんだ…」と呟いていらっしゃいました。そして2つ目、資格を所持しているのに働いていない方が51万人もいるということ。この中には、年齢により働く機械を損失している人たちも多くいること、そして、即戦力の方がこんなにもいるのに、年齢というだけで判断してしまうのはもったいないですと伝えました。初めはなかなか受け入れていただけなかったのですが、「第二の人生に挑戦する、元看護師の即戦力シニアを採用しましょう!」と何度も何度も伝え続けました。その思いが伝わったのか、ようやく事務長さんから「そんなに言うならやってみるか」と、チャレンジしていただけることになりました。

それから実際に取り組んだこととして、まず初めに、シニア層の背中を押せる原稿作成について、ユーザー視点で考えてみました。必要最低限の情報を載せるだけで、シニアユーザーは「応募したい、働きたい」と思うでしょうか。そこで、「私もできるかも!」と思っていただけるような、安心感を抱けるキャッチコピーや、「私と同じ立場の人いるんだ」と、共感を得られるインタビュー動画などを用いた原稿作成を行いました。

すると、シニア層から応募が来たんです。とても嬉しくて、すぐに事務長さんにご連絡しました。「応募来ましたね!連絡されましたか?」事務長さんからは「いや、まだ連絡とってないんだよね。」と返ってきました。それを聞いて私は「せっかく応募してくださったんです。今から電話を切るので、すぐに連絡してください!」と伝えました。年齢にとらわれず、まずは会ってみてほしい。その一心でした。それ以来事務長さんもシニア層の面接に対して前向きに考えてくださるようになり、「他のどこよりも早く会う」ということにこだわっていただけるようになりました。その結果、 面接設定率が30%から70%にアップ!事務長さんからも「実際に会ってみないと分からないものだね。まずは会ってみることを大切にするよ。ありがとう。」とのお言葉もいただきました。

そうして、63歳と52歳の方を採用することができ、後日直接お話しする機会をいただきました。「今まで年齢が原因で落とされていたので、今回の採用で自分に自信を持って働くことができるようになりました」とおっしゃっていただき、それだけですごく嬉しかったのですが、その言葉を聞いていた事務長さんが、「年齢なんて関係ないんです。いつもありがとうございます!」と伝えてくだっていたのを見て、事務長さんの年齢バイアスがなくなっていることを実感しました。

しかし、私たちの仕事はここまでではありません。採用された方に生き生きと幸せに働いていただきたい。でも、これまでこのクリニックでは、せっかく採用しても3か月以内に辞めてしまうという状況にありました。この定着率を改善するため、 私は新規スタッフの方には入職1ヶ月後面談を、既存スタッフの方には月に一度の面談を設定するようご提案しました。すると、事務長さんは「いや、もう相談してくれる人は既にいるから、そんなことしなくて大丈夫だよ。」と言いました。それでも私は伝えました。「いつでも、誰でも相談できる環境を作ることができるのは、事務長さんだけなんです。」と。面談を導入いただいて以来、働いている方の定着率はなんと100%となりました。採用されてから1年後、これまで続けてこられた理由をお尋ねした際には、「事務長がいつも寄り添って話を聞いてくれるから、 家族との時間も大切にしながら働くことができています。」との声があがり、それを聞いていた事務長さんは少し照れながらも、とても嬉しそうにしていて、そんな2人を見ながら「伝え続けててよかったな」と思いました。

私たちの働きかけで、誰かの「困っている」を変えることができます。だからこそ、もっとこうしたら良くなるのにと思ったら、「もったいないです!」と伝え続けたいと思います。そして、その一つ一つの働きかけが、出会ったすべての人を幸せにすることに繋がっていると信じています。以上です。ありがとうございました。

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後編ではもう1名のdip賞受賞者のプレゼン内容と、当日会場で参加していた社員の声をお届けします。ぜひあわせてご覧ください!

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中村 美月

人事総務本部 採用戦略推進室 2012年入社。2年間営業を経験した後、人事新卒採用チームへ異動。現在は新卒採用マネジャー兼dip people編集長として勤務中。2歳娘を育てるワーママ。