Googleフォームで依頼フォームを作成する方法(定型文の自動返信あり)【みなとやの制作ハック】

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湊屋 佐千子
商品開発本部 クリエイティブ統括部 制作戦略推進部 制作企画課 ▼詳細

Google製品の中には、オンラインアンケートやテストを作成できる『Googleフォーム』という製品があります。実はこのGoogleフォームを使えば、無料で社内向けの依頼フォームなどを作成することも可能です。また、GoogleフォームにGoogle Apps Scriptを活用すれば、フォームから回答が送信された時に任意のフォーマットの自動返信メールを送ることが可能です。本記事では、Googleフォームで自動返信ありの依頼フォームを作成する方法についてご紹介します。

活用シーン

例えば内製の原稿作成・画像作成依頼など、ちょっとした依頼フォームとして活用することができます。収集したデータはGoogleスプレッドシートにワンクリックで転記することができ、そのまま進捗管理を行うことも可能です。

● 内製の原稿作成・画像作成依頼フォーム
● アンケートフォーム など

設定手順

● Googleフォームを作成・編集する

まずはGoogleアカウントにサインインし、「https://forms.google.com」にアクセスします。

上図の赤枠にある「空白」の+ボタンをクリックして、Googleフォームを新規作成します。

新しいフォームの編集画面が開きます。

今回は『Google Apps Script 作成依頼フォーム』を作ってみます。①の「無題のフォーム」をクリックしてタイトルを設定してください。必要に応じて②の「フォームの説明」も設定します。

組織アカウントの場合、組織に所属するメンバーのメールアドレスを自動で収集することも可能です。

もし上記のような表示がない場合は、右上の「…」をクリックして「設定」を開き、

「メールアドレスを収集する」にチェックをいれてください。

次に、質問の設定をしていきます。③の「質問」に最初の質問内容を入力し、④のプルダウンをクリックして回答形式を選択します。選択した形式に応じて⑤の内容が変わりますので、選択肢のある「ラジオボタン」「チェックボックス」などを選択した場合は選択肢の設定を行います。

③~⑤の設定が終わったら⑥の(+)ボタンをクリックして、次の質問を追加します。フォームに追加したい質問を③~⑤の手順を繰り返して設定を進めてください。

なお、必ず回答してほしい質問には右下の「必須」にチェックを入れてください。回答が未入力の場合、送信できなくなります。もし質問が不要になった場合は右下の「削除」ボタンをクリックしてください。「複製」で質問を複製して編集することもできます。

以上でフォームの作成は終了です。

● GASを編集する

①GASの編集画面を開く
右上の「…」>「スクリプトエディタ」をクリックしてGASのエディタを開いてください。

②以下のコードを入力
エディタに以下のコードをコピペしてください。

function SendMail(e){
  
  //回答者のメールアドレスを取得し、送信先に設定
  //※「メールアドレスを収集する」が有効になっていないと使えません
  const ToMailAddress =  e.response.getRespondentEmail(); 
  
  //CCの設定
  const CcMailAddress = '****@****.co.jp';
  
  //件名の設定
  const Subject =  '【自動送信】Google Apps Scriptの作成依頼を受け付けました';

  //質問と回答をすべて取得する
  const items = e.response.getItemResponses();
  let qa = '';
  
  for (let i = 0; i < items.length; i++) {
    const item = items[i];
    const q = item.getItem().getTitle();
    const a = item.getResponse();
    qa += '■' + q + ':\n ' + a + '\n\n';
  }
  
  //本文の設定(改行したい箇所は「\n」と入力」
  const Body =  'お問い合わせ頂き、ありがとうございます。\n以下の内容で承りました。\n\n'
  +'----------------------------------------------------------------\n\n'
  +qa
  +'----------------------------------------------------------------\n\n'
  +'3営業日以内に担当者からご連絡致しますので\n今しばらくお待ちくださいませ。\n\n制作RPA推進チーム';

  //メールを送信
  GmailApp.sendEmail(ToMailAddress, Subject, Body, {cc:CcMailAddress, noReply:true});

}

コピペをしたら、任意の名前で保存(Ctrl+S)をしてください。

なお、8行目の「***@***.co.jp」のダミーアドレスを残したまま実行した場合はエラーとなり送信失敗となる為、CC設定が不要な場合、クォーテーション内の文字列を削除してください。

● トリガー設定を行う

次にフォーム送信時にGASが実行されるよう、トリガー設定を行います。「現在のプロジェクトトリガー」ボタンをクリックしてください。

トリガー一覧画面が開きます。右下の「+ トリガーを追加」をクリックしてください。

「イベントの種類を選択」を『フォーム送信時』に変更して、トリガー設定画面の下のほうにある保存ボタンをクリックします。許可を求められるのでGoogleアカウントを選択後、GAS実行の「許可」を行ってください。

● 動作確認をする

正しく動くか、動作確認をしましょう。Googeフォーム右上の瞳のマークをクリックするとプレビュー画面が表示されるので、質問に回答して「送信」します。

数秒程度でメールが届きます。ToやCc、件名、本文が意図した内容になっているか確認してください。

以上で設定は完了です。

さいごに

このGASを使えば、自動返信付きの依頼フォームを自由なフォーマットで作成することが可能です。内製の依頼フォームなどを作成する機会があれば是非ご活用ください。

ディップは2019年3月に構造的な人手不足を解消する「labor force solution company」へと進化し、AI・RPA領域で新事業を開始したほか、社内でRPAやVBAのオンライン講座を開催するなど、社員が自身の業務を改善できるように取り組んでいます。

※プレスリリース
「構造的な人手不足を解消する“Labor force solution company”へ進化 ディップがAI・RPA領域で新事業を開始! ~新ブランドステートメントを策定~
https://www.dip-net.co.jp/news/175

私が所属するクリエイティブ統括部でも、RPAやVBA、Excelなどを積極的に活用して日々業務改善に取り組んでいます。業務改善に興味があるという方は、ぜひ以下の採用情報をご覧ください。

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湊屋 佐千子

商品開発本部 クリエイティブ統括部 制作戦略推進部 制作企画課 オウンドメディアやWeb制作のデザインやフロントエンドを担当する傍ら、RPA・GAS・Excel VBAなどを用いてクリエイティブ業務の業務効率化に努めている。Twitter(@mi_na_to_8)で業務の学びを定期的につぶやいている。