
Photoshopで画像の一括リサイズを行う方法(ドロップレット編)【みなとやの制作ハック】
Adobe Photoshopには、ドラッグ&ドロップで一括処理が行えるようになる「ドロップレット」という機能があります。本記事ではドロップレットを活用して写真の一括リサイズを行う方法をご紹介します。
活用シーン
例えば写真のリサイズの加工を行っていると、稀に100枚を超える依頼に遭遇するケースがあります。そんな時、1枚1枚加工をしていると日が暮れてしまいますね。一度ドロップレットを作っておけば、ドラッグ&ドロップをするだけで、すべての写真に同じ処理をできるようになるんです。
● 大量の取材写真のリサイズ
● 大量のブログ用の写真のリサイズ など
導入手順
● アクションを新規記録する
まずはPhotoshopで自動化したいフローを実際に行って、Photoshopに記録します。Photoshopを立ち上げた状態で、メニューの[ウィンドウ]>[アクション]をクリックして、アクションウィンドウを立ち上げてください。
こちらがアクションウィンドウです。ドロップレット化しなくても、このウィンドウで普段行っているルーチン的な作業を記録して自動化することができます。右下の[+]ボタンをクリックして新しいアクションを記録します。
『アクション名』には、わかりやすい名前を付け、『セット』で上記のアクションウィンドウのフォルダーを指定します。入力が完了したら右上の「記録」をクリックして記録を開始します。
アクションウィンドウに赤い●が表示されたら、録画が始まっています。この状態で作業を行えば、Photoshop内で行った作業を記録できます。
● 写真を開く
まずは適当な写真を選択して、Photoshopのウィンドウにドラッグ&ドロップしてください。
アクションウィンドウをみると、「開く」が記録されています。どんどん作業を進めていきましょう。
● 写真のサイズを変更する
メニューの[イメージ]>[画像解像度]をクリックして解像度を変更します。今回は最終的に800×600pxにリサイズしたいので、高さを600pxに設定します。幅には入力せず「OK」をクリックします。
次に、メニューの[イメージ]>[カンバスサイズ]をクリックしてカンバスサイズを変更します。ここで幅を800pxに設定し、「OK」をクリックします。
すべて同じ比率の場合は画像解像度で800×600pxにしてしまえばいいのですが、読み込む写真の比率がバラバラなこともあると思います。上記のように画像解像度とカンバスサイズ、2段階の処理をふむことで、比率が異なる写真も均一にリサイズできます。
● 写真を保存する
[ファイル]>[別名で保存]をクリックしてリサイズした写真を別名保存します。保存先のフォルダーやファイル名はドロップレット側で指定するので、ここでの保存先などは適当でも問題はありません。
● アクションの記録を停止する
上記の手順を行うと、アクションウィンドウには以下のようなフローが記録されていると思います。赤い●の左にある■ボタンをクリックして記録を停止します。
もし、アクションの記録を中断したいときは■ボタンをクリックして、●を押せば再開できます。誤って記録してしまったフローがあれば、そのフローをクリックしてゴミ箱アイコンを押せば削除できます。
● ドロップレットを作成する
[ファイル]>[自動処理]>[ドロップレットを作成]をクリックして、ドロップレットを作成します。
このようなウィンドウが表示されるので、以下の①~⑥の手順で設定してください。
①「ドロップレットを保存」でドロップレットのアイコンを表示させる場所を選びます。図では使いやすいようにデスクトップを指定し、ファイル名もアクション名同様にわかりやすく命名しました。
②「実行」の「アクション」でドラッグ&ドロップした際に実行するアクションを設定します。今回作成したアクションになっているか確認してください。
③「開くコマンドを無視」「開くダイアログを非表示」「カラープロファイル警告を非表示」にチェックを入れてください。これらにチェックを入れることで、各ダイアログによる処理の中断を防ぎます。
④「実行後」では「フォルダー」を選択します。「フォルダー」にすることで、指定したフォルダーに別名保存できるようになります。
⑤「選択」で処理した画像を保存するフォルダーを指定してください。
⑥「“別名で保存”コマンドを省略」にチェックを入れ、ファイル名のルールを指定します。この時「例」が.gifになっていますが、読み込んだ写真と同じ拡張子になりますのでご安心ください。
「OK」を押すと、①で指定した場所にこのようなアイコンが追加されています。
以上でドロップレットの作成が完了しました。
使用手順
使用方法はとっても簡単です。
上記で作成したドロップレットアイコンに写真をドラッグ&ドロップするだけで、Photoshopが自動で立ち上がり、リサイズを行ってくれます。
10秒もかからず、⑤で指定したフォルダ内にリサイズ済の画像が保存されているはずです。
ただし、残念ながらPhotoshopのアクション機能では条件分岐の設定ができず、今回のドロップレットでは横向きか正方形の写真しかリサイズできません。縦向きの写真には、縦向き用のドロップレットを別途作成してください。[画像解像度]で幅を800pxに変更した後、[カンバスサイズ]で高さを600pxに変更すれば縦向き用のドロップレットを作成できます。
さいごに
今回はドロップレットを活用して、大量の写真をリサイズする方法をご紹介しました。導入手順のアクションの記録を変更すれば、他のフローも自動化できるようになります。ぜひ使ってみてくださいね。
ディップは2019年3月に構造的な人手不足を解消する「labor force solution company」へと進化し、AI・RPA領域で新事業を開始したほか、社内でRPAやVBAのオンライン講座を開催するなど、社員が自身の業務を改善できるように取り組んでいます。
※プレスリリース
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https://www.dip-net.co.jp/news/175
私が所属するクリエイティブ統括部でも、RPAやVBA、Excelなどを積極的に活用して日々業務改善に取り組んでいます。業務改善に興味があるという方は、ぜひ以下の採用情報をご覧ください。