
iPhoneで画像の一括リサイズをする方法【みなとやの制作ハック】
iPhoneで撮影した画像の一括リサイズをしたいとき、PCに転送してPhotoshopなどで加工したり、専用のアプリをインストールしないといけないと思っていませんか。実はiOS 13からiPhoneにプリインストールされた『ショートカット』アプリだけで解決できるんです。本記事では『ショートカット』アプリを利用してiPhoneで画像の一括リサイズをする方法をご紹介します。
活用シーン
例えば取材で撮影した大量の画像を帰りの電車内でリサイズして「バイトル」の管理画面にアップロードできるようにしたり、プライベートでブログサイト用にリサイズしたい時、ひとつひとつ加工していると工数がかかってしまいます。そんな時は今回ご紹介する『ショートカット』アプリを使えば、1クリックで選択した画像をリサイズすることができます。
● 取材写真のリサイズ
● ブログ用の写真のリサイズ など
導入手順
iPhoneをiOS 13にアップデートした際、こんなアイコンが追加されていませんでしたか?こちらが『ショートカット』アプリです。
アプリを立ち上げて「ショートカットを作成」をタップしてみると、インストールしているアプリの操作ほか、「メディア」「場所」「書類」「共有」「web」などのカテゴリから自由にアクションを選んで、ショートカットを作成できます。普段スマートフォンで行っている作業を、ノンプログラマーでも簡単に自動化できる、とっても便利なアプリです。
今回は「バイトル」に掲載する800px×600px
サイズへのリサイズとトリミングを想定して、以下のようなフローをショートカット化していきます。
(1) 写真を選択する
(2) 写真のサイズを取得する
(3) 幅が800pxになった時の縮小率を計算する
(4) 同じ縮小率の時の高さを計算する
(5) 幅800px、高さは(4)で計算したサイズに変更する
(6) 幅800pc、高さ600pxにリサイズする
(7)「リサイズ済」フォルダに保存する
少し面倒かもしれませんが、上記のフローにすることで、写真のサイズがバラバラでも縦横比を崩さずにサイズ変更し、トリミングを行うことができます。一度作成すれば1クリックで使用することができますので、以下の手順でショートカットを作成してみてください。
● ショートカットを新規作成する
『ショートカット』アプリを立ち上げし、「ショートカットを作成」をタップします。すると、図の右側のような画面に遷移します。この画面で様々なアクションを組み合わせ、自動化のフローを作成していきます。
● 画像を複数枚取り込むアクションの設定
まずは「アクションを追加」をタップして「写真」と検索します。「写真を選択」のアクションが検索結果に表示されますので、タップして追加してください。この時「写真を選択」の「表示を増やす」をタップして「複数を選択」にチェックを入れてください。(図左)
複数枚の写真すべてに処理を行うため、繰り返し設定をします。(+)をタップして「各項目を繰り返す」のアクションを追加してください。(図中央)
それぞれの画像の高さと幅のサイズを取得します。(+)をタップして「イメージの詳細を取得」のアクションを追加してください。アクションを長押しして「繰り返しの終了」の前に移動します。「詳細を繰り返し項目から取得」の「詳細」をタップして、リストから「幅」を選択します。これで写真サイズの幅を取得できます。同様に「イメージの詳細を取得」を追加して「高さ」も取得してください。(図右)
● 画像サイズの計算・サイズ変更・トリミングの設定
それぞれの画像の幅を800pxに変更した時の縮小率を計算します。(+)をタップして「計算」を追加してください。アクションを長押しして「幅を繰り返し項目から取得」の直後に移動します。「幅+数字」の「+」をタップして「÷」に変更し、「数字」には「800」と入力します。(図左上)
幅を800pxに変更した時の高さを計算します。同様に「計算」アクションを追加して「高さを繰り返し項目から取得」の直後に移動します。「高さ+数字」の「+」をタップして「÷」に変更し、「数字」にはキーボードの上に表示されている変数「計算結果」を追加します。(図左下)
画像のサイズを変更します。(+)をタップして「イメージのサイズを変更」のアクションを追加してください。追加されたアクションを長押しして「高さ÷計算結果」の直後に移動します。「イメージ」には「繰り返し項目」を設定し、幅は「800」、高さには変数「計算結果」を設定します。(図中央)
画像のトリミングをおこないます。(+)をタップして「イメージのトリミング」のアクションを追加してください。追加されたアクションを長押しして「繰り返しの終了」の直前に移動します。「表示を増やす」をタップして幅は「800」、高さは「600」と設定します。(図右)
● 画像保存の設定と動作確認
サイズ変更した画像を指定のフォルダに保存します。(+)をタップして「写真アルバムに保存」を追加してください。アクションを長押しして「繰り返しの終了」の直前に移動します。「トリミング済みのイメージを最近の項目に保存」の「最近の項目」をタップして任意のフォルダに変更します。(図左)
以上でショートカットの作成は完了です。右上の「次へ」をタップして任意の名前でショートカットを保存します。(図中央)
保存したショートカットをタップすると実行できます。写真の選択画面が開くので、お好みの写真を選択して右上の「完了」をタップしてください。保存先のフォルダに、元写真のサイズや縦横比に限らず、800px×600px
サイズにトリミングされた写真が追加されているはずです。(図右)
さいごに
以上の「ショートカット」を作成しておけば、都度PCに転送してトリミング加工していた写真を、1クリックで加工することが可能です。ぜひ使ってみてくださいね。
ディップは2019年3月に構造的な人手不足を解消する「labor force solution company」へと進化し、AI・RPA領域で新事業を開始したほか、社内でRPAやVBAのオンライン講座を開催するなど、社員が自身の業務を改善できるように取り組んでいます。
※プレスリリース
「構造的な人手不足を解消する“Labor force solution company”へ進化 ディップがAI・RPA領域で新事業を開始! ~新ブランドステートメントを策定~
https://www.dip-net.co.jp/news/175
私が所属するクリエイティブ統括部でも、RPAやVBA、Excelなどを積極的に活用して日々業務改善に取り組んでいます。業務改善に興味があるという方は、ぜひ以下の採用情報をご覧ください。