
Webデザイン、CMS、RPA。手を挙げればいろいろなチャンスがある。
入社当初は求人原稿の入力、求人画像の加工などをメインで担当していたものの、徐々にWebデザイン、CMSでのオウンドメディア構築と幅を広げ、最近ではRPAやGoogle Apps Script(GAS)での業務効率化、BtoBのマーケティングオートメーション(MA)におけるコンテンツの企画制作なども担当しているという広告制作部の湊屋。ディップでの業務を通し、どのように自身のキャリアを広げてきたのか、聞いてみました。
入社当初から自分の意見を聞いてくれたディップ。
高橋:同じ課にいるので、あらためてインタビューというのもなんだか変な感じがしますが…。湊屋さんはディップに来る前はどんな仕事をされていたんですか?
湊屋:新卒で入社したのがテレビ番組制作会社で、その後は求人広告代理店で働いたり、フリーランスのデザイナーやイラストレーターなどもしていました。テレビ番組制作会社では報道フロアに常駐する制作スタッフとして、ニュースや報道番組の画面に映る地図や人物相関図、グラフ、フリップなどの素材をディレクターの指示に沿って作成したり、求人広告代理店でも依頼通りに画像を加工することが多く、指示通りに依頼をこなす『オペレーター』のような立ち位置でした。どちらの仕事も時間との戦いだったので、スピード重視で効率的な作業を求められました。Webについては趣味でホームページをつくる程度で、HTMLやCSSを書けるくらい。当時JavaScriptはほとんど分かりませんでした。
高橋:その後、ディップに入社されたと。
湊屋:ディップには2015年に派遣社員として入社しました。当時は関西に住んでいたので、大阪オフィスの広告制作部で働いていました。具体的には求人原稿の入力、求人画像の加工、クライアントから提供されたデータベースをもとにExcelでの求人原稿の一括編集などを行っていました。
高橋:ディップに入ってからの感触はいかがでしたか?
湊屋:ディップは雇用形態で区別せずに意見を聞いてくれる環境で、人も良く、とても働きやすい環境でした。「こうした方が良いかも」といった提案や「この業務にチャレンジしてみたい」といった、いち派遣社員の意見や希望も受け入れてくれました。契約更新のタイミングで契約内容を変更してもらいながら、Webデザインやコーディング、ExcelVBAを用いた業務効率化ツールの開発など、少しずつ業務の幅を広げていきました。
高橋:どのタイミングでディップの社員に?
湊屋:実は2017年に結婚・引っ越しを機に一度退職しているんです。でも私自身、3年の派遣期間に多くのことを学ばせてもらって、今後も学べることが多そうという思いがあったので、東京に引っ越してから東京の広告制作部にて契約社員として再度入社させてもらうことになりました。その1年後に正社員登用となりました。
「デザイナー」の枠にとどまらず、押し広げていった守備範囲。
高橋:東京に来てからはどのような仕事を?
湊屋:まずはデザイナーとしての仕事がメインでした。入社1ヵ月目から約500枚の画像加工を行って、当時の上長に驚かれたり(笑)
高橋:即戦力すぎる(笑)正社員になってからはさらに何か変わりましたか?
湊屋:それまではディレクターの指示を受ける仕事が多かったのですが、少しずつ採用HP(バイトルRHP)のディレクターを任せていただいたり、クライアント先を訪問して課題やご希望のデザインをヒアリングしたりもしました。最初は趣味程度のWeb制作知識しかなかったのですが、社内の研修制度を活用したり、SNSなどにアンテナを張ってWeb制作についてインプットする中で、次第にナレッジが貯まり、「こういう事もできますよ」「こういう事例もありますよ」「こっちの方がユーザビリティが良いですよ」と自分から自信をもって提案できるようになっていきました。デザイナー・コーダーとして参加した大手ナショナルチェーンの採用サイトで、提案を取り入れていただき、受注が決まった時はとても嬉しかったです。
高橋:実はこの『dip people』のデザイン・構築の担当も湊屋さんなんですよね。
湊屋:はい。PM(プロジェクトマネジャー)が作成したコンセプトをもとに競合メディアの構成を分析し、Webデザインを作成して、CMSに実装する部分までを担当しました。CMSやPHPについては知識が浅かったので、PMから「インタビュイーの所属部署毎に採用HPのリンクURLを変えたい」「記事の上にも簡易プロフィールを入れたい」といったオーダーがあった場合も、「どうするの?」と都度調べながらの構築でしたが、ひとつのメディアをいちから構築するというとても貴重な経験ができました。
高橋:湊屋さんといえば、一時期『dip people』内で「みなとやの制作ハック」を連載していましたが、Webデザインに限らず、業務効率化の知識、ノウハウもお持ちですよね。このあたりの業務を担当することになったきっかけは?
湊屋:2019年にクリエイティブ統括部内に「制作RPA推進課」という組織ができて、広告制作部内でITやJavaScriptに明るかった私も兼務で所属することになりました。以前から業務の効率化に活用していたGoogle Apps ScriptやExcelVBAのほかに、いくつかのRPAツールやJavaScriptなどの研修を受けながら、部内の制作工数を削減していきました。
高橋:具体的にはどのようなことを?
湊屋:まずは部内にアンケートを取って工数がかかっている業務を洗い出し、チームで手分けしながら自動化していきました。そもそも既存のツールやExcelの関数などで解決できるものもあったので、そういったものは適宜部内のslackなどで効率化のノウハウをシェアしたりもしました。
私が自動化したものだと、例えばExcelVBAを使って、採用HPのアップロードデータを依頼情報と連携してワンクリックで作成できるようにしてみたりしました。1つのサイトあたり従来63分前後かかっていた作業を22分まで短縮し、2か月で45時間の工数削減を実現しました。
あとは、業務でよく使う管理画面のアップロード機能を補完するchrome拡張機能をHTMLやJavaScriptの知識を生かして開発したり、社内問い合わせの工数削減を目的として他部署で導入していたチャットボットに制作部への依頼関連の質問も登録させてもらえないか相談して、参加させてもらったりもしました。
高橋:さらっと話されてますが、最初はデザイナーとして入ったのに、すごい成長っぷりですね…。
湊屋:もともといろいろなことに興味・関心があるタイプなんですが、まさかこの5年間でここまでたくさんのことにチャレンジできるとは思っていませんでした。
現在はリーダーとして、さまざまな社内プロジェクトに参加。
高橋:最近ではどのようなことを?
湊屋:営業推進部が配信している新規顧客を獲得するためのBtoB向けHTMLメルマガの作成の一部を制作部で担当しているのですが、ここ最近はそのメルマガの開封率やクリック率を上げるためのA/Bテストを実施しています。制作PMとして現状分析や現状のフォーマットでの課題を見つけるところから始め、既にメルマガのA/Bテストを実施している他部署へヒアリングしたり、制作部のチームのマネジメントを担当したりしています。これまでのWeb制作やRPAとはまた違った仕事ですが、A/Bテストの検証内容やBtoBのノウハウはWeb制作などにも活かせる知識だと思うので、慣れないながらも勉強しながらプロジェクトを動かしています。
あとは求人原稿の作成や画像加工をAIなどを用いて効率化できないか検証するツール開発のプロジェクトにも携わっていて、PMと一緒に要件定義の部分から考える機会も出てきました。具体的には、ユーザーの不満や要望、どのような工程に工数がかかっているかをヒアリングやアンケートなどで把握し、どんなインプットをして、ツール内でどんな処理をして、どんなアウトプットにするのかを検討しています。その他にも部内からちょっとしたツール開発の相談をいただいて、対応していたりします。
高橋:すごい。仕事の影響範囲が全社に広がっていますね。
手を挙げれば、いろいろなチャンスがある。
高橋:湊屋さんから見て、あらためて「ディップのいいところ」はどんなところだと思いますか?
湊屋:やはり本人に興味・関心があり、手を挙げたことは基本的に任せてくれるところだと思います。それまでの経験がなくても、意志と素養があれば任せてくれるという面はありがたいです。
高橋:たしかに、経験や実績も大事ですが、それ以上に本人の興味関心、意志を大事にしているところはありますね。
湊屋:最近も、社内でSDGsへの取り組みが始まった際に、社内アンケートの備考欄に「デザインなどでお力になれることがあればご連絡ください」といったことを書いたら、後日担当部署の方から連絡が来て、チラシやボランティアTシャツなどのデザインを任せてもらえるようになりました。そこから他の方の目に留まって、社内イベントのデザイン制作の依頼が来るなど、ひとつの業務からどんどん仕事が広がっています。CP課のミッション「制作部のプレゼンスを上げ、ディップのプレゼンスを上げる」とも合致するので、上司もそういった動きを応援、支援してくれますし、ディップも『Labor force solution company』という新たなビジョンに向けて動き出している最中なので、これからも幅広い業務に携われるチャンスがあると思います。
高橋:そうですね、「これしかやりたくない」というよりは、「さまざまなことに興味がある」人のほうが向いているかもしれませんね。
湊屋:たとえ今は限定的な経験・スキルしかなかったとしても、社内には様々なスキルに長けた方がいらっしゃいますし、学んで、真似して、時には頼りながらスキルを伸ばしていくことができます。「もっといろいろなことにチャレンジしたい」という思いがあれば、ディップでの仕事はきっと楽しめると思います。